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ECB利上げと米経済指標を受けドルが下支えされ、ユーロ/ドルは1.1575近辺で横ばい

by VT Markets
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Jun 12, 2026

EUR/USDは、2カ月ぶりの安値となる1.1500近辺から反発した後、前日までの上昇分を吐き出して1.1575近辺で横ばいとなった。値動きは直近3週間のレンジ下限を上抜けられず、1.1580~1.1590のゾーンが上値を抑える「フタ」として機能している。市場心理は、米・イラン和平プロセスの進展報道を受けてなお中立~やや前向き。ドナルド・トランプ氏は「数日内に最終合意が署名され得る」と述べた一方、テヘラン側は「まだ決定は下されていない」とした。

ECB(欧州中央銀行)は木曜日、政策金利を0.25%引き上げ、約3年ぶりの利上げに踏み切るとともに、インフレ見通しを更新した。米国ではPPI(生産者物価指数)が強弱まちまち。総合PPIは前年比6.5%へ上昇し、3年超で最速となった一方、コアPPIは4.9%で横ばいだった。テクニカル面ではEUR/USDは1.1574で推移し、RSIは50台半ば、MACDはわずかにプラス圏。1.1580~1.1590を上抜ければ、1.1645、1.1685が次の目標となる。下値は1.1555、その下は1.1500が意識され、さらなる下方目安として1.1445近辺が挙げられる。

ユーロの伸び悩みと政策環境

ユーロは対米ドルで序盤の上昇を失い、1.0850近辺で取引されている。EUR/USDは1.0900を明確に上回る勢いを得られていない。この水準は年初には重要なサポートとして機能していたが、現在は強固なレジスタンスに転じつつある。

リスク選好が総じて底堅く、ユーロの下落を一定程度抑えている。EUと南米メルコスールとの通商交渉進展が下支え材料となり、通貨に「床」を与えているものの、大きな上放れを後押しするほどではない。市場は、こうした材料と、より影響の大きい経済要因を天秤にかけているようだ。

直近のインフレ指標を踏まえると、ECBは当面、引き締めサイクルをいったん終えた可能性が高いとみられる。ユーロ圏の5月CPIは2.1%で、ECB目標に極めて近い。追加利上げへの意欲が乏しいことを示唆し、ユーロの上値余地を抑える要因となる。

米経済指標、ドル高、取引戦略

米国では、より強いドルを支える形で、景気環境が対照的に映る。5月の雇用統計は非農業部門雇用者数(NFP)が25万人増と堅調で、市場予想を大きく上回った。労働市場の強さは、FRB(米連邦準備制度理事会)が金利についてタカ派姿勢を維持する材料となる。

この環境下では、「市場より上」でプレミアムを売る戦略に機会があると見る。具体的には、短期のベア・コール・スプレッドを検討しており、ショートのストライクは1.0950を上回る水準に置く想定だ。向こう数週間、同ペアがこの主要レジスタンスを下回って推移するとの見通しから、収益機会が得られる。

押し目は一貫して1.0780近辺で買いが入りやすく、年初来安値は当面距離を保っている。ただし、このサポートを明確に割り込む展開となれば、下落の加速に備えてプット・オプションの購入を検討し、下方向の値動きを収益化する。これはポジションのヘッジ、あるいは新たな下落トレンドへの投機手段にもなり得る。

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