米経済指標の弱さで9月利上げ観測が後退、ドル安を受け金が上昇

by VT Markets
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Aug 14, 2026

金は金曜日、米ドル安を背景に0.90%近く上昇し、XAU/USDは4,386ドルと、なお4,400ドルを下回った。ドル指数(DXY)は0.4%安の99.57。7月の生産者・消費者インフレ率の鈍化、週次の新規失業保険申請件数の小幅増、そして小売指標の弱さが、米連邦準備制度理事会(FRB)の一段の引き締め観測を後退させた。米商務省によれば、小売売上高は5カ月連続の増加に終止符を打ち、0.1%増の予想に反して0.6%減。変動の大きい項目を除くコントロール・グループも、6月の0.4%増から0.4%減へ悪化した。ミシガン大学の消費者信頼感指数は55.2から51.0へ低下。1年先のインフレ期待は4.2%から4.3%へ小幅に上昇し、5年先は3.3%で横ばいだった。

金利見通しの織り込みも変化し、Prime Terminalによると、スワップ市場が示す9月利上げ確率は31%と、先週の約55%から低下した。米10年国債利回りは3.5bp上昇し4.684%。テクニカル面では、金は100日単純移動平均線(SMA)の4,386ドル近辺で持ち合い、RSIはなお下支えを示す一方、4,400ドルの上値抵抗は維持されている。上抜ければ4,450ドル、さらに200日SMAの4,504ドルが視野に入る。下値支持は日中安値の4,311ドルと4,300ドル、次いで4,202ドル、50日SMAの4,146ドル、4,100ドル。世界金協会(WGC)によれば、中央銀行は最大の保有主体で、2022年には約700億ドル相当の1,136トンを追加購入した。

米指標の弱含みで金市場に変化

米経済指標の悪化を受け、XAU/USDが0.90%近く急伸して4,386ドル近辺で推移するなど、金市場では大きな変化が見られる。小売売上高が0.6%減、消費者信頼感が51.0へ低下したことは、景気減速が想定以上に速いことを示唆する。デリバティブ取引では、9月のFRB利上げ観測が55%から31%へ急低下しており、今後数週間はボラティリティ上昇に備える必要がある。

歴史的に、10年債利回りが4.68%近辺で推移しつつ利上げ期待が後退する局面では、利息を生まない金の上昇モメンタムが強まりやすい。資金フローを見ると、中央銀行が直近で単年として過去最高となる1,136トンを購入しており、分散投資の流れは金の下値を支え続けている。ホルムズ海峡の閉鎖継続を含む地政学的緊張を踏まえれば、安全資産需要は基礎的に強いままだ。

テクニカル水準と取引見通し

テクニカル面では、重要な心理的節目である4,400ドルを注視したい。金は現在、100日SMA(4,386ドル)近辺で保ち合っており、モメンタムは強気ながらも買い方は上抜けに苦戦している。日足終値で4,400ドルを明確に上回れば、オプション・先物市場では4,450ドル、さらに200日SMAの4,504ドルを目標とする展開が想定される。

一方で、この抵抗を突破できなければ短期的な調整に備え、ポジション防衛が必要となる。当面の下値支持は日中安値の4,311ドルで、続いて4,300ドルが心理的な下限となる。4,300ドルを割り込むと、7月安値の4,202ドル方向へ投げ売りが加速する恐れがあり、足元ではタイトなストップ設定がリスク管理上重要だ。

来週は住宅関連指標、速報PMI、ADP雇用統計など重要イベントが並ぶ。追加的な景気悪化の兆候が出ればFRBの据え置き観測が固まり、金の一段高につながりやすい。逆に、予想を上回る強い指標が出れば利上げ懸念が再燃し、足元の上げを急速に打ち消す展開もあり得る。

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