
要点
- マイクロンは会計年度(フィスカル)第4四半期の売上高が542.3億ドル、調整後(non-GAAP:一時的要因などを除いた)1株当たり利益(EPS)が33.42ドルとなり、いずれも市場予想を上回った。
- 売上高は前年同期の113.2億ドルから急増し、メモリ・ストレージ製品(データ保存用半導体・装置)への需要が一段と強まっていることを示した。
- マイクロンは会計年度2027年第1四半期の売上高見通しを600億~630億ドルとし、アナリスト予想を上回った。調整後EPSは38.15ドル±1.00ドルを見込む。
- AI(人工知能)向けインフラ需要が、DRAM(スマホ・サーバーで使う主記憶用メモリ)、HBM(高帯域幅メモリ:AI用GPUなどの近くで使う超高速メモリ)、データセンター向けストレージ需要を下支えしている。
マーケットの動き
マイクロン(MU)は短期で値動きが荒い中、足元は1,067ドル近辺で推移している。
株価は当初1,065ドル前後から1,073ドル近辺まで上昇したが、その後は勢いが鈍化。短期の高値が切り下がる形となり、概ね1,064~1,065ドル付近まで下押しした。
引けにかけて出来高(売買の量)も増えており、1,066~1,068ドル周辺の反応が焦点となる。
トレーダーが注目する理由
最大の材料は決算だ。マイクロンは会計年度第4四半期の売上高が542.3億ドルと過去最高となり、前年同期の113.2億ドルから大幅増となった。中核のデータセンター関連部門(Core Data Center Business Unit)も、前四半期に115.2億ドルの売上高を計上しており、AIインフラ投資が需要を強く押し上げていることがうかがえる。
さらに重要なのは、会計年度2027年第1四半期の売上高見通しを約615億ドル(±15億ドル)とした点だ。市場では、AI主導の利益成長が非常に強い一方、株価がすでに先回りで上昇しているという綱引きが続いている。
今後の利益成長がどこまで続き、高いバリュエーション(株価の割高・割安の度合い)を支えられるかが注目点となる。
重要な売買水準
| 水準 | 意味合い |
| 1,073ドル | 短期の主要な上値抵抗(レジスタンス)/直近高値 |
| 1,070ドル | 目先の上値抵抗/意識されやすい節目(心理的水準) |
| 1,068ドル | 短期の上値抵抗 |
| 1,066ドル | 当面の分岐点(上下どちらにも振れやすい価格帯) |
| 1,064~1,065ドル | 短期の重要な下値支持(サポート) |
| 1,064ドル割れ | 下方向への崩れ(弱気のブレイクダウン)リスクが高まる領域 |
1,064~1,065ドルは直近の下落局面で買いが入りやすかったため、最も分かりやすいサポートだ。上値はまず1,068ドルが試され、その先は節目として意識されやすい1,070ドルが焦点となる。
強気・弱気の想定シナリオ

| シナリオ | 条件(きっかけ) | 注目水準 |
| 強気 | 1,066ドルを維持し、1,068ドルを明確に上抜け | 1,070ドル → 1,072~1,073ドル |
| 強い強気ブレイク | 1,073ドル超えが定着 | 直近レンジを上回って上昇が続く可能性 |
| 弱気 | 1,068~1,070ドルで上値を抑えられる | 1,066ドル → 1,064~1,065ドル |
| 強い弱気ブレイク | 1,064ドルを下抜け | 下落が深くなる余地 |
強気シナリオは、1,065~1,066ドルのサポートを維持しつつ、1,068ドルをはっきり上抜ける場合だ。1,070ドルを超えると買いの勢いが強まったサインとなり、1,072~1,073ドルが再び視野に入る。前日高値を上抜ければ、チャート後半で見られた「高値切り下がり」の形も弱まりやすい。
弱気シナリオは、1,068~1,070ドルの上値抵抗帯を回復できない場合だ。このゾーンで再び跳ね返されると、まず1,066ドル方向、その後により重要な1,064~1,065ドルのサポートが試される展開になりやすい。
免責事項
MUの見通し:次の焦点は
先行きは、AIによる利益成長とバリュエーション(株価の評価水準)の期待に左右されやすい。とりわけHBM、DRAM、データセンター向けメモリの需要が主因となる。会計年度2027年第1四半期の売上高見通しが600億~630億ドルであることは、会計年度第4四半期以降も勢いが続いていることを示す。
また、メモリ供給の引き締まり(市場に出回る量が増えにくい状態)は、価格や利益率の下支えになり得る。マイクロンは会計年度第4四半期の調整後売上総利益率(粗利益率:売上から原価を引いた利益の割合)を約87%とし、市況の改善を映している。
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マイクロンはAIインフラ、メモリ価格、半導体需要の影響を受けやすく、決算発表やテック株全体の材料で値動きが大きくなりやすい。
VT Marketsでは、世界の株式市場の動きを追いながら、テクニカルチャート(価格の推移を図で示したもの)、成行注文(その時点の価格で売買する注文)、損切り(ストップロス:損失を一定に抑える注文)、利確(テイクプロフィット:利益を確定する注文)などでポジション管理ができる。
FAQ
なぜトレーダーはマイクロンの最新決算に注目したのか?
会計年度第4四半期の売上高と利益が過去最高となり、加えて会計年度2027年第1四半期の見通し(ガイダンス:会社が示す業績予想)も市場予想を上回った。AI関連でメモリ・ストレージ需要がどれだけ強いかを測る手がかりになる。
マイクロンの売上高はどの程度だったか?
会計年度2026年第4四半期の売上高は542.3億ドルで、前四半期の414.6億ドル、前年同期の113.2億ドルを上回った。
会計年度第4四半期のEPSは?
調整後(non-GAAP)の希薄化後EPS(転換社債やストックオプションなど、株数が増える可能性を織り込んだEPS)は33.42ドルで、前年同期の3.03ドルから大幅に増えた。
次の四半期見通しは?
会計年度2027年第1四半期は、売上高を約615億ドル(±15億ドル)、調整後EPSを38.15ドル±1.00ドルと見込む。
AIはなぜマイクロンに重要なのか?
AI向けデータセンターは、DRAMやHBMなど高性能メモリを大量に必要とする。AIインフラ投資が続けば、マイクロン製品の需要増につながりやすい。
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