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原油価格の上昇で利上げ懸念が強まり、金は4,100ドル近辺へ下落

by VT Markets /
Oct 21, 2026

要点

  • 金は原油高がインフレ懸念を強めるなか、4日続落となった。
  • 米国とイランの交渉の不透明感に加え、タンカー攻撃を背景に、エネルギー供給リスクが意識されている。
  • 米連邦準備制度理事会(FRB)は来週の会合で政策金利(短期金利)を据え置くとの見方が優勢。一方で12月利上げの可能性は懸念材料として残る。
  • 15分足チャートでは金は4,120ドル近辺。上値抵抗は4,130〜4,132ドル、下値支持は4,106〜4,110ドルが目安。

金は水曜日、1オンス=4,100ドル近辺へ下落し、4日続落となった。原油高がインフレ懸念を強め、借入コスト(資金調達にかかる金利)の上昇観測を支えたことが重しとなった。

原油は上昇を再開した。外交筋が「米国とイランの対立終結に向けた合意が差し迫っている」との報道を否定したためだ。交渉自体は継続しているものの、先行きが読みにくい。市場は金融政策への波及を見極めようとしており、金には下押し圧力がかかっている。


トレーダーが金を注視する理由

金の重しとなっている主因は、エネルギー価格と金利見通しの連動だ。

中東と東欧で緊張が高まるなか、ホルムズ海峡でタンカーへの攻撃が増え、供給途絶リスクへの警戒が強まっている。原油高は輸送費や生産コストを押し上げ、インフレ(物価の持続的な上昇)を抑えにくくする。

これは金(地金=現物の金)にとって難しい環境になりやすい。金はインフレや地政学リスクの局面で「安全資産」として買われることがある一方、利息が付かない(利子収入を生まない)。そのため、中央銀行が物価圧力の長期化に対応して利上げ(政策金利の引き上げ)を行うと、債券など利回りのある資産が相対的に有利になり、金の魅力が薄れやすい。

FRBは来週の会合で金利を据え置くとの見方が広く共有されている。ただし市場では12月に追加利上げとなる可能性も織り込まれており、インフレ認識や今後の政策運営についての「ガイダンス」(当局が示す先行きの方針・見通し)が重要になる。

従って、据え置き決定だけでは材料が出尽くさない。追加の金融引き締め(利上げや資金供給を絞る対応)の余地を残すシグナルが出れば、金の戻りを抑えやすい。反対に、引き締め姿勢が和らぐ(これ以上厳しくしない)メッセージなら、下押し圧力がいくらか軽くなる可能性がある。

米国とイランの交渉も相場を動かし得る材料だ。進展があればエネルギー供給不安の後退につながる一方、停滞や後退なら原油高が続き、インフレの見通しを難しくする。


注目の売買水準

価格水準市場の注目点
4,150〜4,155ドル直近の場中高値付近にある上値抵抗(レジスタンス)
4,140ドル目先の抵抗線を上抜けた場合の次の戻りの目安
4,130〜4,132ドル直近の戻り高値付近にある当面の上値抵抗
4,120ドル足元の値動きの中心(短期の分岐点)
4,106〜4,110ドル直近の安値圏にある当面の下値支持(サポート)
4,100ドル心理的な節目(意識されやすい水準)

金は4,150〜4,155ドルから下げた後、4,120ドル近辺で値固め(レンジ内での持ち合い)となっている。4,132ドルを明確に上抜けて維持できれば、4,140ドル、続いて4,150〜4,155ドルが視野に入る。

下方向では、4,120ドルを割り込むと、4,106〜4,110ドルの再試し(再び下値を試す動き)が意識される。4,106ドルを明確に下抜けて定着すると、4,100ドルが次の焦点となる。4,100ドルは心理的な節目で、目に見える範囲のチャートではまだ試していない水準だ。


強気・弱気の想定シナリオ

シナリオ発動条件想定される反応
反発の試み15分足の終値で4,120ドルを上回り、その後も4,120ドルを維持4,130〜4,132ドルの再試しが意識される
強気の上放れ15分足で4,132ドルを明確に上抜けて定着戻りが4,140ドル、次いで4,150〜4,155ドルへ広がる可能性
レンジ内の持ち合い4,110ドル〜4,132ドルの範囲を維持直近レンジ内での上下動が続きやすい
弱気の上値抑え4,130〜4,132ドル付近で失速し、4,120ドルを割り込む4,106〜4,110ドルを再び試す展開
弱気の下放れ15分足で4,106ドルを明確に下抜けて定着売り圧力が強まり、4,100ドルが視野に入る可能性

強気シナリオでは、4,132ドルの明確な上抜けが必要となる。上抜け後に押し目(いったん下げた局面)で同水準を維持できるかが焦点だ。

弱気シナリオは4,120ドル割れで現実味を増し、4,106ドル割れで下方向の確認(下落が続きやすいサイン)となる。どちらにも動かなければ、当面は持ち合いが続く見通しだ。

免責事項

上記の価格水準と想定シナリオは、執筆時点で提供された15分足チャートをもとにした筆者の見方であり、投資助言ではありません。またVT Marketsによる公式な推奨でもありません。取引にあたってはご自身で分析を行い、損失を抑えるための管理(リスク管理)を徹底してください。


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VT Marketsは、MetaTrader 4、MetaTrader 5、およびVT Marketsアプリを通じて、金のCFD(差金決済取引:現物を持たずに価格の上げ下げを売買し、差額で決済する取引)を提供している。現物の金地金を保有せずに、上昇局面でも下落局面でも値動きに着目した取引が可能になる。

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今後の注目点

次の焦点は、エネルギー市場の動きと中央銀行の発信(政策方針の説明)が、借入コストの見通しを変えるかどうかだ。

主な材料は以下の通り:

  • FRB会合:政策金利の決定と、追加の金融引き締めが必要となり得る条件に関する説明。
  • 12月の金利見通し:市場が追加利上げにどの程度自信を強める(または弱める)か。
  • 原油価格と海上輸送の状況:原油相場、タンカーの動き、ホルムズ海峡周辺の混乱リスクの変化。
  • 米国・イラン交渉:対立終結に向けた進展の兆し、または後退の兆候。
  • 米国債利回りと米ドル:金融環境(市場全体の資金調達のしやすさ)が金の重しとなるか、圧力が弱まるか。

よくある質問(FAQ)

金が4日連続で下落しているのはなぜですか?

原油高でインフレ懸念が強まり、借入コスト(市場金利)の上昇が意識されているためです。金は利息が付かない資産のため、金利上昇局面では相対的に不利になりやすく、下押し圧力がかかります。

地政学リスクは金を押し下げることがありますか?

あります。緊張の高まりは安全資産としての買い(逃避買い)を呼びやすい一方、エネルギー供給不安を通じて原油高を招くと、金融引き締め観測が強まりやすいからです。その場合、安全資産需要による下支えより、金利見通しの変化による下押しの影響が大きくなることがあります。

FRBは来週利上げすると見られていますか?

FRBは金利を据え置くとの見方が優勢です。市場は12月の追加利上げの可能性と、その見通しを変え得るガイダンス(先行きの方針説明)に注目しています。

金の見通しを変え得る要因は何ですか?

原油価格の変化、米国・イラン交渉の進展、またはFRBの発信内容の変化が挙げられます。これらが、インフレ懸念、金利見通し、安全資産需要の力関係を変え、金の方向感に影響します。

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