
要点
- AUD/USD(豪ドル/米ドル)は、直近の4週間安値から持ち直し、0.7100を上回った。
- インフレ(物価上昇)の再加速リスクが残り、金融引き締め(利上げなどの景気抑制策)の継続観測を支えている。
- 市場はRBA(豪準備銀行)の追加利上げを織り込みつつあり、9月の動きが焦点となっている。
- 米ドル安と米国債利回り(国債の利回り=市場金利の代表)の低下も、豪ドルの反発を後押しした。
- 豪ドル/米ドルは、日中安値から反発後、0.7115~0.7120近辺の短期的な上値抵抗(上がりにくい水準)を試している。
値動き
豪ドル/米ドルは0.7112近辺で推移し、直近の4週間安値からの反発を広げようとしている。
日中の下押し局面で0.7106付近まで下げた後、0.7118近辺まで戻したが、買いの勢いは鈍った。
短期の流れはレンジ(一定の値幅)内で、豪ドル/米ドルは9期間移動平均線(直近9本=9日などの平均値で作る基準線)付近で推移している。
市場が注目する理由
豪ドルは、RBA(豪準備銀行)が金融引き締めを続ける可能性があるとの見方に支えられている。
RBAのミシェル・ブロック総裁は、エネルギーコストの上昇や国内の供給力不足(需要に対して生産やサービス提供が追いつかない状態)を挙げ、インフレリスクが高いままだと警告した。金利は「高い水準が長く続く」可能性を示唆している。
また、豪ドル/米ドルは、米ドルの軟化、米国債利回りの低下、世界市場でのリスク選好(投資家が株など値動きの大きい資産を選びやすい状態)の改善といった外部要因からも支援を受けている。
市場参加者は、RBAのタカ派姿勢(インフレ抑制を優先し利上げに前向き)が、豪ドル/米ドルを上値抵抗線の上抜けへ導くほどの材料になるかを見極めている。
主な売買水準
| 区分 | 価格帯 | 意味合い |
| レジスタンス2(上値抵抗) | 0.7118 | 直近の日中高値で、目先の上値の壁 |
| レジスタンス1(上値抵抗) | 0.7115 | 現在のもみ合い(小幅な上下)近辺の短期抵抗 |
| ピボット(中心価格帯) | 0.711 | 現在の売買が集中しやすい水準 |
| サポート1(下値支持) | 0.7106 | 日中安値で、最初の下値の支え |
| サポート2(下値支持) | 0.71 | 心理的節目(意識されやすい丸い数字) |
0.7100の上で下値を保てば、買い手は0.7118、次いで0.7130を再び試す可能性がある。これらを上抜ければ、短期の戻り基調が強まりやすい。
一方、0.7100を維持できない場合は反発の勢いが鈍ったサインとなり、0.7090~0.7080が視野に入る。
強気・弱気の想定シナリオ

| シナリオ | 条件 | 想定される方向 |
| 強気シナリオ | 豪ドル/米ドルが0.7100を維持し、0.7118を上抜け | 0.7130、さらに上の抵抗帯を試す余地 |
| 弱気シナリオ | 豪ドル/米ドルが0.7115を回復できず、0.7106を下抜け | 0.7100、さらに直近安値方向への下押し |
強気シナリオでは、買い手が0.7115~0.7118の抵抗帯を上回って主導権を取り戻す必要がある。上抜けが定着すれば、戻り局面での上昇の勢いが再び強まったと受け止められやすい。
ただし、売り手が抵抗帯で上値を抑え、豪ドル/米ドルを0.7106割れへ押し戻す場合、反発の強さを見直す動きから売り圧力が強まる可能性がある。
免責事項
上記の価格水準や想定シナリオは執筆時点の筆者の見方であり、投資助言ではない。VT Marketsによる公式の推奨でもない。取引にあたっては、各自で分析し、損失管理(許容損失の設定など)を徹底する必要がある。
豪ドル/米ドルの見通し:次の焦点
目先の方向性は、RBAの利上げ観測、米ドルの動き、リスク心理(投資家の積極姿勢)に左右される。
豪ドルは「リスクに敏感な通貨」(株価や景気見通しに連動しやすい通貨)の一つで、株式市場のムードや市場全体の信頼感の変化に反応しやすい。
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FAQ
豪ドル/米ドルが上昇している主因は?
RBAの追加利上げ観測に加え、米ドル安と市場のリスク心理の改善が支えとなっている。
RBAが追加利上げを検討する理由は?
インフレ率が目標を上回っており、コスト高や国内の物価押し上げ圧力が続くリスクが意識されているため。
注目すべき豪ドル/米ドルの水準は?
目先の上値抵抗は0.7118、重要な下値支持は0.7100~0.7106。
豪ドル/米ドルは上昇を続ける可能性がある?
0.7118を明確に上回れば上値余地が広がりやすい。一方で、0.7100を下回れば下押し圧力の再燃を示す可能性がある。
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