
要点
- 米連邦準備制度理事会(FRB)が政策金利を0.25%(25bp)引き上げ、ドル買いが強まり、USD/JPY(米ドル/円)は156.00近辺へ上昇した。※bp(ベーシスポイント)は金利の単位で、1bp=0.01%。
- FRBは政策金利(短期金利の中心指標)を4.00%に引き上げた。市場では年内の追加利上げも織り込みつつある。
- FRBのケビン・ウォーシュ議長はインフレ(物価上昇)リスクに言及し、米金利が「高い水準で長く続く(高金利の長期化)」との見方を後押しした。
- USD/JPYはFOMC(米連邦公開市場委員会)の決定直後の高値からいったん伸び悩み、日銀の9月18日の金融政策決定への関心が強まっている。
- USD/JPYは156.00を試す展開で、日銀会合を前にこの水準が短期の重要分岐点(ピボット=相場の分岐点)になっている。
市場の動き
USD/JPYは156.130近辺で推移し、直近の取引では0.10%下落している。
FRBの引き締め姿勢が意識され、相場は一時上昇して156.314近辺まで日中高値を更新したが、その後は売りが出た。反落で155.875付近まで下げ、FOMC後の利益確定(含み益の解消)が確認された。
その後は日中安値から持ち直し、再び156.00(心理的節目=多くの参加者が意識しやすい丸い水準)を上回った。足元では9期間移動平均線(直近9本の平均値で短期の流れを見る指標)をわずかに上回っており、短期の勢いは下落後に落ち着きつつある。
市場参加者が注目する理由
関心はFRBの利上げから、日銀の次の政策判断へ移っている。
今回のFRBの利上げで、米国と日本の金利差(日米金利差)が改めて意識され、USD/JPYの下支え材料となった。米金利が高い水準で続く見通しが強まれば、米国債利回り(長期金利)が高止まりする限り、USD/JPYは支えられやすい。
一方、日銀が追加の引き締め(金融引き締め=利上げなどで景気・物価の過熱を抑える政策)に動くとの思惑が、円安の進行を抑える可能性がある。市場は、想定される利上げを経た後も、政策の正常化(金融政策の正常化=超緩和から通常の金利水準へ近づけること)が続くのかを見極めようとしている。
重要な取引水準
| 区分 | 価格帯 | 意味合い |
| 上値抵抗2(レジスタンス2) | 156.30–156.35 | 日中高値圏で、目先の上値の壁 |
| 上値抵抗1(レジスタンス1) | 156.2 | 短期の戻りの目安 |
| 分岐点(ピボット) | 156 | 心理的節目(丸い水準) |
| 下値支持1(サポート1) | 155.9 | 日中安値圏 |
| 下値支持2(サポート2) | 155.5 | 売りが強まる場合の下値の目安 |
USD/JPYは引き続き、156.00の分岐点を中心に推移している。
156.30を上抜ければ、買いの再燃で上方向を試しやすい。一方、155.90を下回れば、下方向への圧力が強まる可能性がある。
強気・弱気の想定

| シナリオ | 条件 | 想定される方向 |
| 強気シナリオ | 156.00を維持し、156.30を上抜ける | 156.80、157.00方向を試しやすい |
| 弱気シナリオ | 155.90を割り込み、売りが続く | 155.50、155.00方向への下押しリスク |
強気は、FRBの利上げを背景とした反発後も、USD/JPYが156.00の支持帯を守れるかどうかにかかっている。
弱気は、156.00を維持できず、155.90を下抜けた場合に進みやすい。
その場合、市場が日銀会合を前に円高(円買い)を見込み始めたサインとなり得る。
免責事項
上記の価格水準やシナリオは執筆時点の筆者見解であり、投資助言ではない。VT Marketsの公式見解や推奨を示すものでもない。取引にあたっては自身で検討し、リスク管理を徹底する必要がある。
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FAQ
FRB決定後にUSD/JPYが上昇したのはなぜか?
FRBが政策金利を0.25%(25bp)引き上げ、引き締め姿勢を維持したことでドルが買われ、USD/JPYが上昇した。
足元のUSD/JPYで重要な水準は?
短期の重要水準は156.00近辺。上回って推移すれば戻りを支えやすい一方、下回れば下押し圧力が強まりやすい。
日銀の判断はUSD/JPYにどう影響する?
日銀が引き締めに前向き(タカ派=利上げに積極的)なら円高要因となり、USD/JPYの重しになり得る。逆に、今後の引き締めに慎重なら円高の勢いは限定的となり得る。
注目すべき水準は?
直近の上値の壁は156.30、主要な下値の支持帯は155.90–156.00が意識されている(現状のチャート形状に基づく)。
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