
米ドルは水曜日も上値が重かった。市場は、重要な米インフレ指標の発表と、米連邦準備制度理事会(FRB)の発信を前に、様子見姿勢を強めた。参加者は、今後のFRBの政策変更(利下げ・利上げの方向性)への見通しと、米国の財政状況(政府の赤字や国債増発)への懸念、さらにドル建て資産への需要を見極めている。
Key points
- 米ドル指数(USDX、主要通貨に対する米ドルの強さを示す指数)は98.89近辺で推移し、約3カ月ぶり安値圏。長期の目安とされるトレンド指標付近でのもみ合いが続く。
- 注目は米PCE物価指数(個人消費支出の物価指標で、FRBが重視するインフレ指標)と、FRB高官発言などのコミュニケーション。金利(政策金利)の先行きを探っている。
- USDXは200日SMA(200日単純移動平均線)98.99を試す展開。短期の重要水準は上値抵抗99.50、下値支持98.50。
Why worth watching
米ドルはFRBの金融政策見通しに左右されやすく、今後のインフレ指標がUSDXの主要材料となる。PCE物価指数が、FRBが景気を支える方向(金融緩和=利下げをしやすい環境)に傾く内容となるのか、それとも高金利が長引く見方を強めるのかが焦点だ。
インフレ見通しに加え、米国債市場の動きもドルの地合いに影響している。米10年国債先物はこの数カ月で下落(価格下落=利回り上昇)してきたが、USDXは同じように持ち直していない。金利上昇の支えが、FRB見通しの変化や米資産への信認など別の要因に相殺されている可能性がある。
USDXの目先は、200日移動平均線を上回り直せるか、7月高値からの下落が続くかにある。
Key trading levels
- 101.55:直近の戻り高値(当面の上値の目安)
- 100.00:心理的な上値抵抗(節目)
- 99.50:短期の上値抵抗
- 98.99:200日SMA(200日線)。方向感を決めやすい分岐点
- 98.89:足元の取引レンジ
- 98.50:目先の下値支持
- 98.00:過去にもみ合った水準
- 97.50:下値の次の目安
- 97.25:直近安値
Technical analysis

USDXは200日SMA(200日単純移動平均線)98.99をやや下回って推移し、重要な攻防点にある。年初は97.25付近から持ち直し、7月に101.55近辺まで上昇したが、高値更新に失敗した後は勢いが弱まった。
下落が進み、200日線近辺まで戻ったことで、買い手と売り手が主導権を争っている。99.00〜99.20を上抜けて定着すれば、長期トレンドの目安を守った形になりやすい。一方、200日線の下で弱い動きが続くと、全体の下向き圧力が残る。
米10年国債先物(US10YR futures)は、この数カ月で下落しており、米長期金利(国債利回り)が上昇したことを示す。ただ、USDXは同じように戻しておらず、金利上昇のプラス要因が、FRB見通しや市場のリスク評価(米資産への信認)などに打ち消されている。
目先のレンジは、下値支持98.50と上値抵抗99.50の間。
99.50を上回れば短期の形は改善し、100.00が次の焦点となる。98.50を割り込むと弱含み、98.00が意識されやすい。
- 強気シナリオ:USDXが99.00〜99.20を回復して維持し、200日線を下値で支える動きが確認される。戻りが続けば99.50、100.00が焦点。
- 弱気シナリオ:200日線を上回れず、98.50を下抜け。売り圧力が強まり、98.00、次いで97.50が視野に入る。
免責事項
Next market drivers
市場は、米PCE物価指数、FRB議長ケビン・ウォーシュ氏のジャクソンホールでの講演、米国債市場の動き、ドル全体の地合いを注視している。焦点は、インフレ指標が今後のFRBの政策判断(利下げ・利上げの時期や回数)の見通しを変えるかどうかだ。
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Frequently Asked Questions
DXYはどうなっている?
DXY(米ドル指数)は、約3カ月ぶり安値圏で方向感なく推移している。参加者は、米PCE物価指数とFRBの政策見通しを見極めており、指数は200日移動平均線近辺で推移している。
DXYとUSDXのCFDの違いは?
DXY(米ドル指数、US Dollar Index)は、主要通貨バスケット(複数通貨の組み合わせ)に対する米ドルの価値を示す代表的な指数だ。
USDXのCFDは、このドル指数の値動きを使って売買でき、指数そのものを保有せずに、ドル高・ドル安の変化に連動した損益を狙う手段となる。
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