
要点
- USDJPYは157.061で推移し、先ほどの156.90割れから持ち直した。
- 米国債利回り(米国債の利息に相当する指標)の低下がドル全体の重しとなる一方、緊張緩和に向けた動きが伝わり、原油は6カ月ぶり高値から反落した。
- 米連邦準備制度理事会(FRB)と日銀の決定次第で、日米の金利差(両国の政策金利見通しの差)への見方が変わり得る。
- 目先のチャート上の上値抵抗(上昇しにくい水準)は157.08~157.10付近、初期の下値支持(下げ止まりやすい水準)は157.00近辺。
市場の動き
USDJPYは直近取引で157.00を回復した。相場は156.86~156.88近辺で下げ止まった後、じり高となり、157.00を明確に上回った。157.09まで上伸した後に伸び悩み、上向きの9期間移動平均線(直近9本の価格の平均で、短期の方向感を示す指標)付近の157.061へ。レンジは高値157.218、安値156.650。
ドル全体が重くなる中でも反発した。ドル指数(主要通貨に対するドルの強さを示す指標)は101.64に低下。米10年国債利回りと米30年国債利回りはそれぞれ4.974%、5.299%だった。
市場が注目する理由
米国債利回りの低下は、日本の資産と比べたドル資産の魅力を弱めやすい。米金利が下がり続け、日本の金利が同程度には下がらない場合、USDJPYには再び売り圧力がかかりやすい。一方、直近は157.00を上回る水準で買いが戻っており、ドル安だけで持続的な下落につながる状況には至っていない。
原油も不透明要因だ。ロイター報道によれば、カタールがテヘランで仲介に動いているとの情報を受け、ブレント原油は1%超下落して1バレル115ドル方向へ。原油安は日本のエネルギー輸入コストを抑え、円の支えになり得る。さらに米国のインフレ懸念を和らげ、米国債利回りを押し下げる要因にもなる。ただし、投資家心理の改善(リスク選好の強まり)は「守りの通貨」としての円需要を弱めることもあり、為替の反応は一方向になりにくい。
重要な取引水準
| 水準 | 位置づけ | 意味合い |
| 157.218 | 上値抵抗(広め) | 日中高値。反発局面の上側の目安。 |
| 157.08~157.10 | 目先の上値抵抗 | 直近の高値圏で、節目(キリの良い数字)にも近い。 |
| 157 | 心理的な節目 | キリの良い水準で、いったん値動きが落ち着いた(もみ合った)。 |
| 156.94~156.96 | サポート(中間) | 157.00突破前に取引が集中した価格帯。 |
| 156.86~156.88 | サポート(近場) | 1分足で反発が始まった水準。 |
| 156.65 | 下値支持(広め) | 日中安値 |
最も近い上値抵抗は、直近の高値圏と157.10が重なるゾーンで、戻りの強さを測る目安になる。これを上抜けた上側には、別の大きめの節目として高値157.218がある。
下方向では、157.00が直近上昇と、それ以前のもみ合いの境目。156.94~156.96は過去に値動きが滞留した帯で、156.86~156.88は反発の起点。さらに下は安値156.650が下押し余地の目安となる。
強気・弱気の想定シナリオ

| シナリオ | 確認条件 | 注目水準 |
| 強気の継続 | 157.10を明確に上抜け(持続的に定着)し、その後の押し目(上昇後の小幅な下落)でも157.08~157.10を上回って維持する。 | 157.218 |
| 弱気の押し戻し | 157.00を割り込み、その後の157.00回復を試す動きが失敗する。 | 156.94~156.96、次いで156.86~156.88 |
| 弱気の深掘り | 156.86を明確に下回って推移する。 | 156.65 |
強気シナリオでは、買い手が直近高値を超えて戻りを伸ばす必要がある。抵抗帯を一時的に上回るだけでなく、いったん戻した局面でその水準を守れるか(再テストでの維持)が重要になる。
弱気シナリオは、相場が157.00を割り、売り手が157.00の回復を許さない場合に強まる。直近の上昇が失速し、下の支持帯が再び意識されやすい。
免責事項
上記の価格水準および市場シナリオは執筆時点の筆者見解であり、投資助言やVT Marketsの公式推奨ではありません。取引にあたってはご自身で分析を行い、リスク(想定外の損失)を適切に管理してください。
USDJPY予想:次の焦点
米国債利回りが持ち直し、FRBが引き締め的な政策(景気の過熱と物価上昇を抑えるために金利を高めに保つ姿勢)の継続を示唆し、日銀が追加利上げ(政策金利の引き上げ)に踏み込んだ見通しを示さない場合、USDJPYは上昇しやすい。こうした要因は、ドルの金利面での優位を保ちやすい。
米国債利回りが一段と低下し、FRBが利下げを含む緩和方向(景気を支えるために金利を下げる方向)に前向きな姿勢を示す、または日銀が追加利上げの可能性を示唆する場合、USDJPYは下落しやすい。原油安も、日本の輸入負担を軽くすることで円の支えになり得る。
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USD/JPYは取引量が多い主要通貨ペアで、米ドルと円の値動きに投資機会を求めやすい。
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FAQ
米国債利回りの低下がUSDJPYの重しになりやすいのはなぜ?
米金利が下がると、ドル建て資産の利回り面での優位が縮みやすい。結果として、円に比べたドルの需要が弱まり、USDJPYが下押しされやすい。
USDJPYで注目すべき水準は?
目先の上値抵抗は157.08~157.10、次が157.218。下値支持は157.00で、さらに下は156.94~156.96、156.86~156.88が目安。
原油価格は円にどう影響する?
日本はエネルギーを輸入に頼るため、原油安は輸入コストを抑え、円の支えになりやすい。最終的な反応は、金利見通しや投資家心理(リスク選好か回避か)にも左右される。
FRBと日銀の決定が重要なのはなぜ?
両中央銀行の決定やガイダンス(今後の政策運営に関する示唆)は、日米の金利差見通しを動かしやすい。金利差はUSDJPYの主要な変動要因の一つ。
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