この記事の要点:
- 日本の個人向け商品CFDのレバレッジは、証拠金率5%、すなわち最大20倍が上限です。株価指数CFDの10倍、株式CFDの5倍とは別枠なので混同しないようにしてください。
- 金(XAUUSD)の標準取引単位は100トロイオンスです。1ドル0.8のスプレッドは、1枚を建てるのに80ドル相当のコストがかかることを意味します。セント単位の表示に惑わされないことが第一歩です。
- 2026年9月1日時点の金スプレッドは業者間で0.19から0.8まで、実に4倍以上の開きがあります。商品CFDほど業者選びがそのまま損益に跳ね返る市場は他にありません。
- 「スプレッド+往復手数料」を1枚あたりの金額に直してから比べてください。手数料無料型と建玉連動手数料型を、スプレッドだけで比較しても意味がありません。
- 金を土日も取引できるのはVT MarketsのXAUUSD247だけです。国内業者の商品CFDは原則として平日のみの取引時間になります。
日本の個人投資家がコモディティCFD業者を選ぶ際、最終的な運用成績を真に左右するのは、広告で謳われているスプレッドそのものではなく、取引あたりの「総コスト」や、市場の活発な時間帯に取引できるか否かといった点です。本記事では、金、銀、原油、天然ガスを対象とした実際のスプレッドに加え、手数料体系、規制状況、取引プラットフォームといった要素に基づき、国内外の8社を比較します。その結果、VT Marketsが1位となりました。同社は幅広い取扱銘柄と3種類の口座タイプを提供しており、週末でも金の取引が可能な唯一の業者です。金と原油が連動して動かない局面では、コモディティCFD業者の選択が運用成績に極めて大きな影響を及ぼします。なお、本記事は情報提供のみを目的としており、特定の取引を推奨するものではありません。
商品CFDとは何か

商品CFD(Commodity CFD)は、金や原油、天然ガス、小麦といった商品の価格を対象にした差金決済取引です。現物を買うのでも、先物を買うのでもなく、建てた時点と決済した時点の価格差だけをやり取りします。金の延べ棒を保管する必要も、原油の受け渡し期日を気にする必要もありません。
日本では商品CFDは金融商品取引法上の店頭商品デリバティブ取引に区分され、原油・金・とうもろこしなどの商品を対象とするデリバティブとして規制対象になっています。取引するには、その業者が第一種金融商品取引業の登録と、日本商品先物取引協会への加入を済ませている必要があります。
現物・先物・CFDの違い
同じ「金に投資する」でも、経路によって性質はかなり違います。ここでは貴金属CFDを例に、3つの経路を並べて確認します。
現物(地金・純金積立) は所有権が手に入ります。レバレッジはかからず、保有コストも金利ではなく保管料の形をとります。ただし売りから入ることはできません。2026年の国内店頭小売価格は1月29日に1グラム30,248円の高値をつけ、9月2日には24,721円まで反落しており、円建て価格は為替の影響を強く受けます。
商品先物 は限月があり、期日が来れば乗り換えが必要です。東京商品取引所の金標準取引は1枚1キログラムと単位が大きく、個人が少額で扱うには向きません。
商品CFD は期限がありません。国内主要業者は決済期日を無期限化した銘柄を提供しており、限月のある銘柄は順次取り扱いを停止してきました。売りから入れて、証拠金も小さく、0.1枚単位で建てられます。その代わり、建玉を持ち越すと金利調整額や価格調整額が発生します。
つまり商品CFDは、中長期で金を持ちたい人より、数日から数週間の値動きを取りにいく人に向いた道具です。ここを取り違えると、スプレッドの狭さで選んだのにコストの大半が調整額だった、という結果になります。
日本で取引できる商品CFDプラットフォームおすすめ8選
以下のスプレッドは、各社公式サイトまたは取引ツールで2026年9月1日時点に確認された数値です。商品CFDのスプレッドは国内ほぼ全社が変動制で、指標発表前後や流動性の薄い時間帯には大きく広がります。
| 順位 | プラットフォーム | 総合評価 | 最適な用途 | 金 | 銀 | 手数料・コスト構造 | 規制 | 取引ツール |
| 1 | VT Markets | 4.8/5 | 商品の幅と口座構造の選択 | 口座タイプで変動 | 同左 | スタンダードSTPは手数料なし、ローECNは往復6ドル、PRO ECNはさらに低手数料 | FSCA、FSC、CMA | MT4、MT5、WebTrader、TradingView、専用アプリ |
| 2 | GMOクリック証券 | 4.7/5 | 国内での総合力と安心感 | 0.8 | 5.0 | 全銘柄取引手数料無料 | 金融庁登録 | はっちゅう君、プラチナチャート、専用アプリ |
| 3 | IG証券 | 4.6/5 | 銘柄数とスプレッドの狭さ | 0.3 | 4.0 | 商品・株価指数は手数料無料 | 金融庁登録 | 独自Web/アプリ、ProRealTime、MT4 |
| 4 | サクソバンク証券 | 4.5/5 | マルチアセット運用 | 0.4 | 2.2 | 個別株CFDも手数料無料 | 金融庁登録 | SaxoTraderGO、PRO、TradingView |
| 5 | FXTF | 4.4/5 | 原則固定スプレッドとMT5 | 0.19+手数料 | 2.4+手数料 | ゼロスプレッド+建玉連動手数料 | 金融庁登録 | FXTF GX、MT4、MT5 |
| 6 | 楽天証券 | 4.3/5 | 株式口座との併用 | 0.7 | 3.8 | 取引手数料無料 | 金融庁登録 | iSPEED、マーケットスピードII、MT4 |
| 7 | 外為どっとコム | 4.2/5 | 低コストと情報量 | 0.8 | 5.0 | 取引手数料無料 | 金融庁登録 | CFDネクスト |
| 8 | ヒロセ通商 | 4.0/5 | 少額とスキャルピング | 0.8 | 5.0 | 取引手数料無料 | 金融庁登録 | LION CFD C2、専用アプリ |
数値は各社が公表する条件を2026年9月第1週時点でまとめたものです。スプレッドは特記なき限り変動制で、口座区分や取引時間帯によって異なります。
VT Markets(総合評価: 4.8/5)
| 評価項目 | スコア |
| コスト構造の柔軟性 | 4.9/5 |
| 商品銘柄の幅 | 4.8/5 |
| 取引ツール | 4.8/5 |
| 少額からの対応 | 4.6/5 |
| 日本の投資者保護 | 3.2/5 |
| 総合評価 | 4.8/5 |
最適な用途:コスト構造を自分で選びたい人、貴金属からソフトコモディティまで一つの口座で扱いたい人
- 口座タイプ: スタンダードSTP、ローECN、PRO ECN、セント、スワップフリー
- スプレッド: スタンダードSTPは1.2ピップスから、ローECNは0.0ピップスから
- 手数料: スタンダードSTPは手数料なし、ローECNは1枚あたり往復6ドル、PRO ECNはさらに低い手数料帯
- 最低入金額: 100米ドル(セント口座は50米ドル)
- 最小取引単位: 0.01ロット(原油は10バレルから)
- 取引ツール: MT4、MT5、WebTrader、TradingView、VT Marketsアプリ
- 規制: FSCA(南アフリカ、FSP No. 50865)、FSC(モーリシャス、License No. GB23202269)、CMAライセンスのドバイ支店
VT Marketsは2015年に設立されたマルチアセットブローカーで、300万人を超えるトレーダーに1,000銘柄以上を提供しています。日本語サイトと日本語サポートが用意されており、Global Financial Market Review 2026から「最高のゴールド取引プラットフォーム」に選ばれています。
1位に置いた理由は、商品CFDにおいて「コスト構造を選べる」のがこの8社ではVT Marketsだけだという点にあります。国内業者はほぼ全社が手数料無料・スプレッド一本の料金体系で、取引量が増えても単価は下がりません。VT Marketsは取引口座を手数料無料のスタンダードSTPから、生スプレッドに往復6ドルを乗せるローECN、さらに低手数料のPRO ECNまで用意しており、同じ銘柄を異なる構造で取引できます。月に数枚しか建てない人と、日に何度も回転させる人が、同じブローカーの中で最適な形を選べるということです。
銘柄の幅も国内業者の商品CFDとは毛色が違います。貴金属はXAUUSDに加えてXAUAUD、XAUEUR、XAUJPYと4通貨建てで、円建て口座の人が余計な為替エクスポージャーを抱えずに金を取引できます。エネルギーCFDはWTIキャッシュ(USOUSD)、ブレントキャッシュ(UKOUSD)、ブレント先物、原油先物CFD、天然ガス、ガソリン、低硫黄軽油と7銘柄。ソフトコモディティはココア、コーヒー(アラビカ)、綿花、大豆、粗糖、小麦、オレンジジュースを揃えています。2026年の銅の構造的な供給不足のように、金属の個別要因が注目される局面でも、農産物や燃料油まで同じ口座で見られるのは実務上ありがたい話です。
執行面ではoneZero流動性ブリッジとNYMEXへの直接接続、EquinixのLD4(ロンドン)とNY4(ニューヨーク)にサーバーを置いています。原油についてはNY4、金についてはLD4が効いてくる配置です。
土日の金取引ができるXAUUSD247も、他の7社にはない機能です。月曜から日曜まで00:00から24:00(サーバー時間)まで連続した1銘柄として扱われ、契約サイズは1オンス、手数料は0ドル、平日スプレッドは20ポイントから、週末は40ポイントから。買いと売りを同時に持つ場合は片側証拠金が適用され、大きい方のポジションだけで証拠金が計算されます。レバレッジは保有ロット数に応じた段階制で、0から2ロットが最大500:1、ロットが増えるにつれて段階的に引き下げられます。純エクスポージャー上限は1ログインIDあたり15,000ロット、総エクスポージャー上限は30,000ロットで、到達すると自動的に決済専用モードに切り替わる仕組みです。週明けのギャップを抱えたくない人には実質的な意味があります。
主な特徴
- 同一銘柄を3つのコスト構造(スタンダードSTP、ローECN、PRO ECN)で取引できる
- 金を4通貨建て(XAUUSD、XAUAUD、XAUEUR、XAUJPY)で提供
- エネルギー7銘柄、ソフトコモディティ7銘柄と農産物までカバー
- XAUUSD247による月曜から日曜までの連続した金取引と片側証拠金
- oneZero流動性ブリッジとNYMEX直接接続、Equinix LD4/NY4での執行
- MT4、MT5、WebTrader、TradingView、独自アプリの5系統に対応
- 最低入金100米ドル、セント口座なら50米ドルから
- Financial Commission加盟、ロイズ保険付保
| メリット | デメリット |
| 商品CFDのコスト構造を自分で選べる唯一の選択肢 | 日本の金融商品取引業者として登録されていない |
| 農産物を含む商品銘柄の幅が国内業者より広い | 投資者保護基金や信託保全の枠組みが日本国内とは異なる |
| 金を4通貨建てで取引でき、円建て口座でも為替を分離できる | 銘柄ごとのスプレッドが口座タイプ別に公開されていない |
| 土日を含む連続した金取引がXAUUSD247で可能 | XAUUSD247はMT5・アプリ・Web対応でMT4では扱えない |
| MT4とMT5の両方に加えTradingViewからも発注可能 | 週末スプレッドは40ポイントまで拡大する |
| 片側証拠金で両建て時の資金効率が上がる | レバレッジが口座タイプと保有量で変動し事前確認が必要 |
取引量の増加を見込んでいる人、そして金だけでなく原油や農産物まで一つの口座で見たい人にとっては、8社の中で最も選択肢が広いプラットフォームです。
GMOクリック証券(総合評価:4.7/5)
| 評価項目 | スコア |
| コスト | 4.6/5 |
| 商品銘柄の幅 | 4.5/5 |
| 取引ツール | 4.9/5 |
| 少額からの対応 | 4.8/5 |
| 日本の投資者保護 | 5.0/5 |
| 総合評価 | ★★★★★ 4.7/5 |
最適な用途:国内登録業者のなかで総合力を求める人
- 金スプレッド: 0.8 銀: 5.0 WTI原油: 3.0 天然ガス: 0.006
- 取引手数料: 全銘柄無料
- 取扱銘柄数: 154銘柄(株価指数、商品、外国株、バラエティCFD)
- 取引ツール: はっちゅう君CFD、プラチナチャート、CFD専用スマホアプリ
GMOクリック証券は、日本証券業協会および日本商品先物取引協会の統計情報をもとにした自社調べで、店頭CFD取引高の国内シェア12年連続1位を達成しています(2014年1月から2025年12月)。集計対象には店頭商品CFDのエネルギー、貴金属、農産物が含まれており、商品CFDの分野で実際に最も多く取引されているという事実は、それ自体が信頼の裏付けになります。
商品CFDの銘柄は、WTI原油、金スポット、銀スポット、北海原油、天然ガス、プラチナスポット、大豆、銅先物、ココア、コーンと幅広く揃っています。国内業者としては農産物やベースメタルまでカバーしている点が珍しい部分です。金スポットは円建て銘柄も用意されており、円建ての最小0.1ロットなら必要証拠金は約130円という水準から取引できます。
コスト面で見落とされがちな強みが、限月の乗り換えです。先物を原資産とする銘柄は限月乗り換え時に価格調整額が発生し、業者によっては決済と新規建ての手数料やスプレッドが都度かかりますが、GMOクリック証券では乗り換えコストが顧客負担になりません。乗り換えは自動で行われ、建て直しも不要です。建玉を保有し続けるランニングコストも0円ですが、金スポットと銀スポット、米国株CFDには金利調整額が発生します。
PCツールのプラチナチャートは描画オブジェクトとテクニカル指標が豊富で、スピード注文も備えています。スマホアプリも高機能チャートを搭載しており、外出先でのテクニカル分析に困りません。
主な特徴:
- 店頭CFD取引高の国内シェア12年連続1位(自社調べ)
- 154銘柄、全銘柄取引手数料無料
- 限月乗り換えコストが顧客負担にならない
- 円建ての金スポット銘柄あり、約130円から取引可能
- 東証プライム上場のGMOインターネットグループ傘下
| メリット | デメリット |
| 商品CFDの国内実績が最も厚く、流動性への不安が小さい | 金スプレッド0.8はIG証券やFXTFに劣る |
| 限月乗り換えの実質コストで他社より有利 | 変動制スプレッドのため指標発表時は拡大する |
| 農産物・銅まで含む国内では広めの商品ラインアップ | 生スプレッド型の口座がなく取引量が増えても単価は同じ |
| 円建て金銘柄が少額証拠金で取引できる | MT4・MT5には非対応で自動売買は使えない |
| ツールの完成度が高く初心者から上級者まで対応 | 金スポット・銀スポットには金利調整額が発生する |
国内で商品CFDを始めるなら、まず最初に条件を確認しておきたい一社です。最安ではありませんが、コスト、ツール、実績、運営母体のバランスで崩れる部分がほとんどありません.
IG証券(総合評価:4.6/5)
| 評価項目 | スコア |
| コスト | 4.8/5 |
| 商品銘柄の幅 | 5.0/5 |
| 取引ツール | 4.6/5 |
| 少額からの対応 | 4.0/5 |
| 日本の投資者保護 | 5.0/5 |
| 総合評価 | ★★★★☆ 4.6/5 |
最適な用途:銘柄数と平常時スプレッドの狭さを重視する人
- 金スプレッド: 0.3 銀: 4.0 WTI原油: 2.8 天然ガス: 0.003 小麦: 1.0 銅: 0.2
- 取引手数料: 商品CFD・株価指数CFDは無料(株式CFDは別途、米国株は最低16.5ドル)
- 取扱銘柄数: 17,000以上
- 取引ツール: 独自Web・アプリ、ProRealTime、MT4
IG証券の商品CFDスプレッドは、この8社の中で金0.3、天然ガス0.003、銅0.2と主要銘柄で最も狭い水準にあります。変動制なので時間帯によっては広がりますが、平常時の提示水準はGMOクリック証券の金0.8に対して半分以下です。1枚100オンスに換算すると、1回建てるだけで50ドル相当の差が出ます。
取扱銘柄は株価指数、商品、株式を含めて17,000以上で、さらにCFD全銘柄の発注上限・建玉上限が原則として制限なしになっています。他社は一定の上限を設けているのが通例なので、大きめのロットを扱う人にとってはここが決定的な違いになります。
月間取引量に応じた取引量連動型キャッシュバック・プログラムも毎月開催されており、FX、株価指数CFD、商品CFD、債券先物CFD、米国株式CFDが対象です。各資産クラスを合算した月間総取引量が円換算で10億円以上になるとプログラム対象となり、取引量に応じてレベル1から7まで上がり、キャッシュバック金額に上限はありません。ただしハードルは高く、通常の個人には現実的な話ではありません。
弱点は取引画面でしかリアルタイムスプレッドを確認できない点と、ツールの情報量が初めての人には多すぎる点です。公式サイトでは時間帯ごとの基準スプレッドが見られるものの、実際の数値は口座を開いてからになります。
主な特徴:
- 主要商品CFD銘柄で8社中最も狭いスプレッド水準
- 17,000以上の銘柄、発注上限・建玉上限が原則制限なし
- 商品CFDと株価指数CFDは取引手数料無料
- ノックアウト・オプションを含む複数の商品ラインアップ
- ProRealTimeとMT4を選択できる
| メリット | デメリット |
| 金0.3、銅0.2など平常時のスプレッドが最も狭い | リアルタイムのスプレッドは取引画面でしか確認できない |
| 発注上限・建玉上限が原則制限なしで大口に対応 | 株式CFDには別途取引手数料がかかる |
| 銘柄数が圧倒的で商品以外への横展開が容易 | 情報量が多くツールに慣れるまで時間がかかる |
| 商品CFDの取引手数料は無料 | キャッシュバックの条件が月間10億円以上と高い |
| 金融庁登録業者としての運営実績が長い | 少額から始めたい人向けの案内は手薄 |
コストを最優先に商品CFDを組み立てるなら、国内登録業者の中ではIG証券が第一候補になります。銘柄の広さも含めて、一つの口座で完結させたい人に向いています。
サクソバンク証券(総合評価:4.5/5)
| 評価項目 | スコア |
| コスト | 4.5/5 |
| 商品銘柄の幅 | 4.9/5 |
| 取引ツール | 4.7/5 |
| 少額からの対応 | 3.8/5 |
| 日本の投資者保護 | 5.0/5 |
| 総合評価 | ★★★★☆ 4.5/5 |
最適な用途:商品を含むマルチアセットのポートフォリオを一つの口座で運用する人
- 金スプレッド: 0.4 銀: 2.2 WTI原油: 6.0 天然ガス: 0.017
- 取引手数料: 個別株CFDも含め無料
- 取扱銘柄数: CFDで約8,600銘柄以上
- 取引ツール: SaxoTraderGO、SaxoTraderPRO、TradingView連携
サクソバンク証券は株式や株価指数、商品、ETFなど合計約8,600以上のCFD銘柄に対応しており、特に日本株式のラインアップが豊富です。商品CFDだけを見れば銘柄数はIG証券に譲りますが、金0.4、銀2.2という水準は貴金属に関して8社中2番目の狭さです。特に銀は、GMOクリック証券や外為どっとコムの5.0に対して半分以下という開きがあります。
2024年6月3日からは個別株CFDの取引手数料が全面廃止され、米国株CFDの場合は以前の取引金額×0.088%(最低8.8米ドル)が無料になりました。商品CFDと株式CFDを組み合わせて、たとえば金と金鉱株を同時に見るような使い方をする人には、この改定が効いてきます。
取引ツールは50種類を超えるインジケーターを搭載し、複数デバイスでチャート設定が連動し、オートチャーティストも内蔵しています。TradingViewとの口座連携にも対応しており、TradingView上で株式CFDやFX、外国株現物の取引が可能です。サクソ優待プログラムではクラシック、プラチナ、VIPの3段階が設定され、プラチナ以上で専属担当者のサポートが付きます。
原油のスプレッドが6.0と8社の中では広めなので、エネルギー中心の商品CFDには向きません。貴金属と株式を軸に組む人向けです。
主な特徴:
- CFD約8,600銘柄以上、日本株式CFDが特に豊富
- 銀2.2は貴金属では8社中トップクラスの狭さ
- 個別株CFDの取引手数料が全面無料
- SaxoTraderGOとSaxoTraderPROの2段構え、TradingView連携あり
- サクソ優待プログラムで手数料優遇と専属サポート
| メリット | デメリット |
| 貴金属の商品CFDスプレッドが国内では狭い水準 | WTI原油6.0はエネルギー中心の取引には不向き |
| 商品と株式を同じ口座で手数料無料で扱える | 日本225の取扱がない |
| TradingViewから発注できる数少ない国内業者 | 最良の条件は上位ステージが前提 |
| 分析機能が豊富で複数デバイス間で設定が連動 | 少額から始める人向けの導線が弱い |
| 金融庁登録業者として投資者保護の枠組みが明確 | SaxoTraderPROは個人の商品CFDには過剰な機能量 |
金や銀を、株式やETFを含むポートフォリオの一部として持ちたい人にはサクソバンク証券が噛み合います。単価の安さより、一つのログインで完結することに価値を見出す人向けです。
FXTF(ゴールデンウェイ・ジャパン)(総合評価:4.4/5)
| 評価項目 | スコア |
| コスト | 5.0/5 |
| 商品銘柄の幅 | 3.0/5 |
| 取引ツール | 4.6/5 |
| 少額からの対応 | 4.5/5 |
| 日本の投資者保護 | 5.0/5 |
| 総合評価 | ★★★★☆ 4.4/5 |
最適な用途:原則固定スプレッドで金・銀を短期売買する人
- 金スプレッド: 0.19+建玉連動手数料 銀: 2.4+同 WTI原油: 1.0+同 天然ガス: 0+同
- 手数料体系: ゼロスプレッド+建玉連動手数料
- 取扱銘柄数: CFD8銘柄(商品と暗号資産)
- 取引ツール: FXTF GX、FXTF MT4、FXTF MT5
FXTFは8社の中で唯一、商品CFDに原則固定スプレッドを採用しています。国内のCFD業者はほぼ全社が変動制スプレッドですが、ゴールデンウェイ・ジャパンだけが原則固定を採用しており、金0.19、銀2.4、WTI原油1.0という提示水準はいずれも8社最狭です。
ただし単純比較はできません。FXTFはゼロスプレッドと建玉連動手数料を組み合わせた体系で、銘柄・売買種別ごとの建玉数量および発注数量の合計値に応じて取引手数料が発生します。表示されたスプレッドの狭さは、手数料と合算して初めて意味を持つ数字です。
実績は明確です。2026年2月度の商品CFD(金/米ドル)で取引金額2兆6,573億円を記録し、店頭商品CFDの金取引で市場シェア27.4%を達成。銀でも取引金額4,446億円、市場シェア10.3%を占めています。国内の金商品CFDの4件に1件以上がFXTFを通っているという数字です。
2026年1月にはFXTF MT5がリリースされ、商品CFD(金・銀・原油・天然ガス)と暗号資産CFD(ビットコイン・イーサリアム)に対応しました。MT5対応の国内業者は数が限られるため、EAによる自動売買を商品CFDで走らせたい人には貴重な選択肢です。FXTF GXではPC取引ツールにTradingViewチャートが内蔵され、100種類以上のインジケーターが使えます。TradingViewとの口座連携にも対応しています。
スキャルピングも公認されており、過去に口座凍結歴のある人も対象です。最大の制約は銘柄数で、CFDは商品と暗号資産の8銘柄のみ。株価指数も農産物も扱えません。
主な特徴:
- 8社中唯一の原則固定スプレッド(金0.19、銀2.4、WTI1.0)
- 金の店頭商品CFDで市場シェア27.4%(2026年2月度)
- FXTF MT5でEAによる自動売買に対応
- TradingViewチャート内蔵+口座連携の両方に対応
- スキャルピング公認
| メリット | デメリット |
| 指標発表時にスプレッドが拡大しにくい原則固定制 | CFDは8銘柄のみで株価指数や農産物は扱えない |
| 表示スプレッドが8社最狭水準 | 建玉連動手数料を合算しないと実コストが見えない |
| MT4とMT5の両方で商品CFDの自動売買が可能 | 金・銀の原則固定は特定の時間帯のみ適用 |
| TradingView対応が内蔵・連携の二段構え | 現在は天然ガス以外がゼロスプレッド対象外 |
| スキャルピングが公式に認められている | 総合証券ではないため他資産への横展開ができない |
金と銀の短期売買に絞り込んでいて、指標発表を挟んでもスプレッドが動かないことに価値を感じる人にはFXTFが最適解です。逆に銘柄を横に広げたい人には窮屈に感じるはずです。
楽天証券(総合評価:4.3/5)
| 評価項目 | スコア |
| コスト | 4.3/5 |
| 商品銘柄の幅 | 4.2/5 |
| 取引ツール | 4.7/5 |
| 少額からの対応 | 4.3/5 |
| 日本の投資者保護 | 5.0/5 |
| 総合評価 | ★★★★☆ 4.3/5 |
最適な用途:既存の株式口座と同じツールで商品CFDを扱いたい人
- 楽天CFD: 金0.7、銀3.8、WTI原油3.0、天然ガス0.015、小麦1.6、銅0.3
- 楽天MT4CFD: 金0.7、銀2.53、WTI原油6.0、天然ガス0.01
- 取引手数料: 無料
- 取引ツール: iSPEED、マーケットスピードII、MT4
楽天証券には商品CFDを扱えるサービスが2つあります。楽天CFDと楽天MT4CFDで、取扱銘柄、取引ツール、取引数量、口座開設の形式がそれぞれ異なります。
楽天CFDは株取引で人気のスマホアプリiSPEEDとPCツールのマーケットスピードIIが使え、米株や日本株の現物取引も併用可能です。すでに楽天証券で株式を持っている人が、同じ画面から金やWTI原油を建てられるというのが最大の利点です。米国株式や米国VI(VIX先物)を取り扱う数少ない国内業者でもあります。2025年9月22日には指数CFD12銘柄と商品CFD1銘柄が追加されました。
楽天MT4CFDは名前のとおりMT4を採用しています。ゴールドや原油などの商品銘柄、日経225やナスダック100などの株価指数銘柄をMT4で取引でき、EAを使った自動売買も利用可能。大手ネット証券でMT4を使ってCFD銘柄を取引できる国内業者は非常に貴重です。銀のスプレッドは2.53で楽天CFDの3.8より狭いものの、WTI原油は6.0と倍になります。銘柄によって使い分ける前提のサービスと考えたほうがいいでしょう。
注意点として、楽天MT4CFDは公式サイトでのレート一覧やスプレッドの公開を行っておらず、MT4の気配値ウィンドウで確認する形になります。MT4上のJP225スプレッド表示は他社と桁数が異なるため、比較の際は桁を揃える必要があります。
主な特徴:
- 楽天CFDと楽天MT4CFDの2サービスを使い分けられる
- iSPEED、マーケットスピードIIで株式と同じ画面から商品CFDを発注
- 米国VI(VIX先物)を扱う数少ない国内業者
- 楽天MT4CFDならMT4のEAで自動売買が可能
- 取引手数料は両サービスとも無料
| メリット | デメリット |
| 株式口座と同じツールで商品CFDを扱える | 2サービスの違いが分かりにくく口座開設も別 |
| MT4でCFDを扱える数少ない大手ネット証券 | 楽天MT4CFDのWTI原油6.0は割高 |
| 米国VIなど他社にない銘柄を保有 | 天然ガス0.015は8社中最も広い |
| 銀は楽天MT4CFDで2.53と狭い | 楽天MT4CFDは公式サイトでスプレッドが非公開 |
| 総合証券としての信頼感と資金移動の手軽さ | 生スプレッド型の口座はない |
すでに楽天証券に口座があり、株式のポートフォリオの横に金や原油を置きたい人にとっては、乗り換えコストがほぼゼロで始められる選択肢です。
外為どっとコム(CFDネクスト)(総合評価: 4.2/5)
| 評価項目 | スコア |
| コスト | 4.4/5 |
| 商品銘柄の幅 | 3.6/5 |
| 取引ツール | 4.3/5 |
| 少額からの対応 | 4.2/5 |
| 日本の投資者保護 | 5.0/5 |
| 総合評価 | ★★★★☆ 4.2/5 |
最適な用途:低コストとマーケット情報の両方を求める人
- 金スプレッド: 0.8 銀: 5.0 WTI原油: 3.6 天然ガス: 0.006
- 取引手数料: 無料
- 取扱銘柄: 株価指数、商品、米国株式CFD
- 取引ツール: CFDネクスト(PC・スマホアプリ)
外為どっとコムの商品CFDサービスはCFDネクストという名称で提供されています。金0.8、天然ガス0.006はGMOクリック証券と同水準で、WTI原油3.6はやや広めです。取引手数料は全銘柄無料です。
米国株式CFDを取引できるのもポイントで、アップル、アマゾン、テスラ、エヌビディアなどを扱っており、こちらもスプレッドは低水準で取引手数料は無料です。FX会社として20年以上の実績があり、取引ツールはPC版もスマホアプリ版も初心者が馴染みやすい構成になっています。
公式サイトで株価指数・商品CFDのレートを公開しており、口座を持っていない人でもスプレッドを確認できます。事前に条件を確かめてから口座を開きたい人には、この透明性は実務的にありがたい部分です。
強みは商品CFDそのものよりも、マーケット情報の量にあります。分析機能とレポートの充実度は国内業者のなかでも上位で、金や原油のファンダメンタルズを追いながら取引したい人に向きます。逆に銘柄数は主要商品に絞られており、農産物やベースメタルまで広げることはできません。
主な特徴:
- 金0.8、天然ガス0.006とGMOクリック証券と同水準の商品CFDスプレッド
- 米国株式CFDも手数料無料で取引可能
- 公式サイトで口座なしでもレートとスプレッドを確認できる
- 分析機能とマーケットレポートが充実
- FX会社として20年以上の運営実績
| メリット | デメリット |
| 商品CFDの主要銘柄で低コストな水準を維持 | WTI原油3.6はIG証券やFXTFより広い |
| 口座開設前にスプレッドを公式サイトで確認できる | 銘柄数が主要商品に絞られている |
| 米国株式CFDも取引手数料無料 | 農産物やベースメタルの取扱がない |
| マーケット情報とレポートの量が多い | MT4・MT5には非対応 |
| ツールが分かりやすく初めてでも扱いやすい | 生スプレッド型の口座はない |
金と原油を中心に、情報を読みながら取引したい人には外為どっとコムがよく合います。銘柄を広げる予定がなければ、コストとサポートのバランスは十分です。
ヒロセ通商(LION CFD)(総合評価: 4.0/5)
| 評価項目 | スコア |
| コスト | 4.0/5 |
| 商品銘柄の幅 | 3.8/5 |
| 取引ツール | 4.6/5 |
| 少額からの対応 | 4.9/5 |
| 日本の投資者保護 | 5.0/5 |
| 総合評価 | ★★★★☆ 4.0/5 |
最適な用途:少額から始めたい人、スキャルピングを前提にする人
- 金スプレッド: 0.8 銀: 5.0 WTI原油: 4.9 天然ガス: 0.011
- 取引手数料: 無料
- 取扱銘柄: 商品、株価指数、ETF
- 取引ツール: LION CFD C2(PC)、CFD専用スマホアプリ
ヒロセ通商の商品CFDの差別化ポイントは2つあります。
1つ目はミニ銘柄です。2026年6月に金スポットミニと銀スポットミニの取扱が始まり、最小取引数量が通常銘柄の10分の1になりました。従来よりも少ない証拠金額から取引を始められるため、資金を抑えて商品CFDの値動きに慣れたい人には実用的な選択です。
2つ目はスキャルピングです。LION CFDではスキャルピングを公認しており、FXサービスでも公式にOKとしています。CFD専用スマホアプリはチャートを見ながらのワンタップ発注、4画面チャート表示に対応し、テクニカル指標は移動平均線、MACD、RCI、ZigZag、GMMA、ピボットなど多数。スキャルピングに役立つ10秒足チャートまで使えます。レート更新間隔は最速リアルタイムで、ロイター配信の経済指標も閲覧可能です。
キャンペーンも積極的で、商品CFD銘柄(金スポット、銀スポット、WTI原油、ブレント原油、天然ガス、金ミニ、銀ミニ)の取引数量に応じて1銘柄につき最大60万円または最大6万円、合計で最大312万円のキャッシュバックが用意されています。スキャルピングでも達成可能な設計で、期間を区切って毎月開催されています。
弱点はWTI原油4.9で、8社の中では楽天MT4CFDの6.0とサクソバンク証券の6.0に次ぐ広さです。原油を主戦場にするなら他社を見たほうがいいでしょう。
主な特徴:
- 金スポットミニ・銀スポットミニで最小取引数量が通常の10分の1
- スキャルピング公認、10秒足チャートまで対応
- 最大合計312万円の商品CFDキャッシュバックを毎月開催
- LION CFD C2は表示形式をパネル・一覧・伸縮パネルから選択可能
- 取引時間が比較的長め
| メリット | デメリット |
| ミニ銘柄で必要証拠金が通常の10分の1になる | WTI原油4.9は8社の中では広め |
| スキャルピングが公式に認められている | 時間帯によってスプレッドの変動幅が大きい |
| スマホアプリの機能量が国内トップクラス | 農産物やベースメタルの取扱がない |
| 商品CFDのキャッシュバックが毎月開催される | MT4・MT5には非対応 |
| 約定スピードと取引システムの安定性に定評 | 総合証券ではないため他資産と分けて管理が必要 |
資金を抑えて商品CFDを試したい人、あるいは短期回転を前提に業者を探している人にとっては、この8社の中で最も敷居が低い選択肢です。
選定の評価基準
順位は次の5つの基準で決めました。広告の見出しではなく、1回の取引で実際に出ていく金額に重みを置いています。
1枚あたりの合計コスト: 提示スプレッドに契約単位を掛けて金額に直し、往復手数料を足しています。手数料無料型と建玉連動手数料型を公平に比べられるのはこの形だけです。
その条件に実際に手が届くか: 上位ステージや一定残高が前提の条件は、新規口座が最初の1回で払う金額と分けて評価しました。
相場が動く時間に取引できるか: 商品は市場時間を無視して動きます。土日や時間外のアクセスを、おまけではなく独立した機能として扱い、連続した1銘柄なのか週末専用の別契約なのかで区別しました。
銘柄の幅と取引ツール: 貴金属だけでなくエネルギーと農産物まで揃っているか、MT4・MT5・TradingViewのどれが使えるか、サーバーがどこにあるか。商品CFDはレンジと戻りを繰り返す銘柄が多いため、チャートの質が通貨ペア以上に効いてきます。
規制と投資者保護: 誰が顧客資金を保管し、どこの当局が監督しているか。これはスコアに紛れ込ませず、各社の欄で明示しました。だから日本の登録がない1社は、自分の項目でそう書いています。
商品CFDの取引コストを正しく読む
1. 契約単位がすべてを決める
金の標準契約は100トロイオンスです。小数第2位まで表示されるので、価格が0.01ドル動くと標準1枚では1ドル、1ドル動けば100ドルの損益になります。
つまり0.8ドルのスプレッドは、1枚建てるだけで80ドルのコストです。IG証券の0.3とGMOクリック証券の0.8の差は、見た目には0.5という小さな数字ですが、商品CFDの1枚に直せば毎回50ドルです。月に20回転させれば1,000ドル、円換算で15万円を超えます。
比率は数量を落としても変わりません。0.1枚なら同じ0.8のスプレッドが8ドルになるだけです。だから標準1枚を建てない人でも、1枚あたりのコストで比べることには意味があります。
見落としがちなのは想定元本です。金が1トロイオンス4,713ドル前後(2026年9月20日時点)の水準では、標準1枚は約47万ドル、1ドル158円なら約7,400万円の想定元本になります。証拠金はその5%ですが、値動きは元本全体にかかります。
2. 商品CFDの3つのコスト
スプレッド は建てた瞬間に発生する売値と買値の差です。金は1オンスあたりのドルで表示されるので、標準1枚のコストを知るには100を掛けます。この8社の金スプレッドは0.19から0.8まで分布しており、4倍以上の開きがあります。通貨ペアではここまで差は出ません。
取引手数料 は生スプレッドを通す口座にかかります。国内の商品CFDは基本的に取引手数料が無料ですが、FXTFの建玉連動手数料やVT MarketsのローECN・PRO ECNのように、スプレッドを狭くして手数料で回収する体系もあります。手数料無料の口座は費用が消えたのではなく、スプレッドに移されただけです。
調整額 は建玉を持ち越すと発生します。金利調整額(オーバーナイト金利)と価格調整額の2種類があり、日計り取引には無関係ですが、数週間持つつもりなら最大のコストになります。2026年8月時点の政策金利は米国3.75%、日本1%で、この金利差がドル建て商品CFDの保有コストに直接乗ってきます。金と銀は業者によって売りと買いで調整額が非対称なので、両方向を確認しておくべきです。
3. なぜ商品CFDのスプレッドはこれほど動くのか
流動性はロンドンとニューヨークの重複時間帯、日本時間の夜21時から翌2時ごろに集中します。ほぼすべての業者でこの時間帯が最も狭くなるので、極端に狭いスプレッドを掲げている業者は、実質的にこの時間帯のことを説明しています。外為どっとコムが金スポットのスプレッドを18時から翌3時の時間帯限定で提示していた例のように、時間帯を明示しているケースもあります。
指標発表前後の拡大はさらに急です。金は米国のインフレ指標とFOMC、原油はEIA在庫統計と地政学ニュースに強く反応し、流動性提供者は発表前にリスクを落とすため気配を引きます。平常時0.8のスプレッドが、CPI発表の瞬間に数ドルになることは珍しくありません。商品CFDで本当の意味での固定スプレッドが希少なのは、この構造があるからです。
2026年はこの点が特に重要でした。WTIは2026年9月21日に1バレル95.59ドル(前日比-4.69%)となり、直近1か月では12.45%上昇、前年同期比では53.49%高という水準です。ホルムズ海峡を通過する原油とLNGの出荷量が過去6か月で最高になったという報道で数%動く市場では、スプレッドの拡大幅が想定と違うだけで損益が変わります。
4. 日本のレバレッジ規制
商品CFDに必要な証拠金は建玉の対価の額の5%、つまりレバレッジ20倍が上限です。参考までに他の区分は、株価指数CFDが10%(10倍)、その他指数CFDが20%(5倍)、株式CFDが20%(5倍)、上場投資信託を原資産とするCFDは株価指数連動が10%、その他が20%となっています。
この上限は日々値洗いされる実質の証拠金をもとに算定される実効レバレッジの最大値として運用されており、国内登録業者は全社が同じ規制を守っています。つまり国内業者間でレバレッジは差別化要素になりません。
海外業者が掲げる高いレバレッジは、日本以外のエンティティに適用される数字です。セーシェル、バヌアツ、モーリシャスといったオフショア規制区域では数百倍のレバレッジが依然として提供されており、海外業者が日本居住者向けにサービスを提供する際に用いているのはこれらのライセンスです。金が1日に1%から2%動くのが普通の市場で、標準100オンス契約に高いレバレッジをかけると、ごく普通の日の値幅で追証が届きます。どのエンティティに口座があるかは、事務的な話ではなくリスクの話です。
自分に合った商品CFDプラットフォームの選び方
最適なプラットフォームは、ランキングの上位ではなく、自分の取引スタイルと噛み合うものです。6つの確認事項で絞り込めます。
| プラットフォーム | 最低取引単位の目安 | 取引ツール | 規制 | 商品銘柄の幅 |
| VT Markets | 0.01ロット(原油10バレル、XAUUSD247は1オンス) | MT4、MT5、WebTrader、TradingView、アプリ | FSCA、FSC、CMA | 貴金属・エネルギー・農産物 |
| GMOクリック証券 | 0.1ロット(円建て金は約130円) | 独自PC・アプリ | 金融庁登録 | 貴金属・エネルギー・農産物・銅 |
| IG証券 | 少額対応、上限は原則なし | 独自、ProRealTime、MT4 | 金融庁登録 | 商品を含む17,000銘柄以上 |
| サクソバンク証券 | 銘柄により異なる | SaxoTraderGO/PRO、TradingView | 金融庁登録 | 貴金属・エネルギー中心 |
| FXTF | 少額対応 | FXTF GX、MT4、MT5 | 金融庁登録 | 商品と暗号資産の8銘柄 |
| 楽天証券 | サービスにより異なる | iSPEED、マーケットスピードII、MT4 | 金融庁登録 | 貴金属・エネルギー・小麦・銅 |
| 外為どっとコム | 少額対応 | CFDネクスト | 金融庁登録 | 主要商品 |
| ヒロセ通商 | ミニ銘柄で通常の10分の1 | LION CFD C2、アプリ | 金融庁登録 | 主要商品・ETF |
1. スプレッドではなく1枚あたりのコストで計算する
0.19のスプレッドに建玉連動手数料が乗る口座は、0.3で手数料無料の口座より高くつくことがあります。スプレッドに契約単位を掛け、往復手数料を足した1つの数字で比べてください。スプレッドの比較で止まっている記事は、比較にならないものを並べています。
2. その条件が自分に適用されるかを確認する
生スプレッド口座や優待ステージには残高要件や取引履歴が要ることがあります。意味があるのは、自分の口座が最初の取引で払う金額です。
3. 取引時間を自分の生活に当てはめる
公表スプレッドはロンドンとニューヨークの重複時間帯を前提にしています。日本時間の朝や日中に取引するなら、その時間帯の実測値を聞くべきです。アジア時間の商品CFDスプレッドは、広告の数字の数倍になることもあります。
4. 週末を挟むかどうかを決める
金曜の夜に決済してしまうなら、土日の取引可否は判断材料になりません。持ち越すなら話は変わります。国内8社の商品CFDは原則平日のみなので、週末も動かしたいならVT MarketsのXAUUSD247が事実上の唯一の選択肢です。
5. どの法人が資金を預かるかを確かめる
サイトのブランド名と、実際に顧客資金を保管する法人は必ずしも同じではありません。国内登録業者なら金融商品取引業の登録と信託保全の枠組みがあり、海外エンティティでは保護の内容が異なります。入金前に確認する価値があります。
6. 調整額を売りと買いの両方で聞く
1日を超えて商品CFDを持つなら、金利調整額と価格調整額を両方向で確認してください。金と銀は非対称になりやすく、数週間の建玉では調整額が当初比較したスプレッド差を上回ります。
商品CFDトレーダーのための5つの実践ポイント
ポジションサイズは契約単位から逆算する: 金が4,700ドル水準では1日の値幅が40ドルから80ドルになることが珍しくなく、標準100オンス契約なら4,000ドルから8,000ドルの変動です。普通の1日を耐えられるサイズを先に決めて、それをロットに換算する順番を守れば、ごく普通のセッションが異常な損失に化けるのを防げます。
コストを抑えたいなら重複時間帯に寄せる: 日本時間21時から翌2時ごろが、ほぼ全社で最も狭い時間帯です。戦略そのものを変えずにコストだけ下げられる、数少ない方法です。
指標発表の「前」にスプレッドを見る: 流動性提供者は発表前に気配を引きます。CPIの30秒前に建てれば、値動きを取る前に平常時の何倍ものスプレッドを払うことになります。
建てるコストと持つコストを分けて計算する: 数日を超える建玉では調整額が主役になります。スプレッドで5ドル違う2社が、3週間の保有では逆転していることがあります。安く建てられる業者が安く持てる業者とは限りません。
デモで指標発表を通してみる: 公表されている執行品質と実際の執行品質が最も乖離するのは速い相場で、商品CFDにとってはそれがまさに勝負どころです。デモ口座でCPI発表を1回通せば、どんな比較表よりも多くのことが分かります。この記事も含めてです。
結論:どの商品CFDプラットフォームを選ぶべきか
判断の軸は2つです。1枚建てるのにいくらかかるか、そして動いたときに取引できるか。この8社は、たいてい片方だけを満たしています。
コスト構造を選びたいなら、VT Markets. 手数料無料のスタンダードSTPから低手数料帯のPRO ECNまで、同じ商品CFDを異なる体系で扱えます。土日も含めた金取引もここだけです。ただし日本の登録業者ではありません。
国内登録業者で最も安く金を建てたいなら、IG証券。金0.3、銅0.2、天然ガス0.003は、手数料込みで国内最安水準です。
総合力で崩れないところを選ぶなら、GMOクリック証券。商品CFDの国内シェア12年連続1位という実績、限月乗り換えコストの優位、ツールの完成度が揃っています。
指標発表時のスプレッド拡大を避けたいなら、FXTF。8社中唯一の原則固定制で、MT5での自動売買にも対応します。銘柄が8つに限られる点は割り切りが必要です。
商品を株式やETFと同じ口座で持ちたいなら、サクソバンク証券。個別株CFDの手数料も無料で、銀2.2は貴金属では狭い水準です。
既存の証券口座から始めたいなら、楽天証券。iSPEEDとマーケットスピードIIで、株式の隣に金や原油を置けます。
少額から試したいなら、ヒロセ通商。金スポットミニと銀スポットミニで、必要証拠金が通常の10分の1になります。
率直にまとめると、投資者保護の枠組みを最優先する人は国内登録業者7社から選んでコストを受け入れるべきで、コスト構造の柔軟性や連続した取引時間を優先する人は国内の枠の外を見ることになります。このトレードオフは実在するもので、なんとなく決めるのではなく、自覚して選ぶ価値があります。
VT Marketsで商品CFDを始める
商品市場に本格的に取り組むなら、VT Marketsは貴金属からエネルギー、農産物までを一つの口座で扱える環境を用意しています。XAUUSDは複数の口座構造から選べ、XAUUSD247なら月曜から日曜まで手数料0ドル、1オンス単位で連続して取引できます。対応ツールはMT4、MT5、WebTrader、TradingView、そして専用アプリです。
初めての人はデモ口座で試してから実口座に移る流れが無理がありません。エネルギーは10バレルから、セント口座なら50米ドルから始められます。取引条件、レバレッジ、適用されるエンティティについては、入金前にVT Marketsヘルプセンターで確認してください。
よくある質問
1. 商品CFDの取引に最も適したプラットフォームはどこですか?
判断は「1枚あたりのコスト」と「取引できる時間」の2点に集約されます。VT Marketsはこの両方に答えている唯一の選択肢で、手数料無料のスタンダードSTPから低手数料のPRO ECNまでコスト構造を選べ、XAUUSD247で土日も金を取引できます。国内登録業者に絞るなら、コストではIG証券(金0.3)、総合力ではGMOクリック証券、原則固定スプレッドではFXTFがそれぞれの軸で最上位です。
2. 日本の商品CFDのレバレッジは何倍までですか?
建玉の対価の額の5%、すなわち最大20倍です。株価指数CFDは10倍、株式CFDは5倍と区分ごとに異なります。国内登録業者は全社が同じ上限なので、レバレッジで業者を選ぶ意味はありません。
3. 金(XAUUSD)の良いスプレッド水準はどのくらいですか?
この8社の分布では0.19から0.8です。手数料を含めて0.3以下なら優秀、0.8前後なら標準的と考えていいでしょう。ただし1枚に換算する癖をつけてください。0.8は1枚あたり80ドルです。
4. 商品CFDは土日も取引できますか?
国内登録業者の商品CFDは原則として平日のみです。土日を含めて連続して取引できるのは、VT MarketsのXAUUSD247のように海外業者が提供する特定の銘柄になります。なお週末のスプレッドは平日より大きく広がり、XAUUSD247では平日20ポイントに対して週末は40ポイントからとなります。
5. 商品CFDと商品先物、金の現物はどう違いますか?
商品CFDは差金決済で、期限がなく、売りから入れて、証拠金も小さく済みます。その代わり調整額が発生します。商品先物は限月があり乗り換えが必要で、取引単位が大きめです。現物は所有権が手に入り保有コストは保管料ですが、レバレッジも空売りもできません。短期から中期の値動きを取るなら商品CFD、長期保有なら現物という住み分けです。
6. 商品CFDのスプレッドはなぜ指標発表時に広がるのですか?
流動性提供者が発表前に自らのリスクを落とすため、板の厚みが薄くなります。金は米国のインフレ指標とFOMC、原油はEIA在庫統計と地政学ニュースに特に敏感です。平常時0.8のスプレッドがCPI発表の瞬間に数ドルになることもあり、だからこそFXTFのような原則固定制が希少な価値を持ちます。
7. 商品CFDに最適な取引時間帯はいつですか?
ロンドンとニューヨークの重複時間帯、日本時間の21時から翌2時ごろです。両方の主要市場が開いており流動性が最も厚くなります。アジア時間とニューヨーククローズ後は気配が広がるため、その時間帯しか取引できない人は、公表スプレッドではなく実測値を業者に確認するべきです。
8. 少額から商品CFDを始めることはできますか?
できます。GMOクリック証券の円建て金スポットは最小0.1ロットで必要証拠金が約130円、ヒロセ通商は金スポットミニ・銀スポットミニで最小取引数量が通常の10分の1になります。VT Marketsはセント口座なら50米ドルから、XAUUSD247なら1オンス単位で始められます。ただし入金額よりもポジションサイズの設計が重要です。
9. MT4やMT5で商品CFDを取引できますか?
はい。国内では楽天証券の楽天MT4CFD、FXTFのFXTF MT4とFXTF MT5、OANDA証券のMT5、IG証券のMT4が対応しています。金や原油、天然ガスなどの商品銘柄をMT5で取引できる国内業者は非常に限られます。VT MarketsはMT4とMT5の両方に対応しています。
10. VT Marketsで商品CFDを取引できますか?
はい。貴金属はXAUUSD、XAUAUD、XAUEUR、XAUJPY、XAGUSD、エネルギーはWTIキャッシュ、ブレントキャッシュ、ブレント先物、原油先物CFD、天然ガス、ガソリン、低硫黄軽油、ソフトコモディティはココア、コーヒー、綿花、大豆、粗糖、小麦、オレンジジュースを扱っています。口座はスタンダードSTP、ローECN、PRO ECN、セント、スワップフリーから選べ、MT4、MT5、WebTrader、TradingView、専用アプリで発注できます。
リスク警告
CFDはレバレッジにより急速に損失が拡大する可能性がある複雑な金融商品です。商品CFDは価格変動が大きく、建玉に対して不利な方向に急激に動くことがあります。CFDの仕組みを十分に理解し、資金を失うリスクを負う余裕があるかどうかを検討してください。本記事は情報提供のみを目的としたもので、投資助言や特定の取引の推奨ではありません。数値は2026年9月第1週時点で各社が公表していた条件に基づくもので、変更される可能性があります。