USD/JPYは週明け月曜日、157.25近辺でほぼ変わらずの推移となった。中東情勢のヘッドラインと日本の為替介入リスクをにらむなか、米ドルは直近高値圏で底堅かった。円は前半、財務省の三村淳司・財務官が通貨安への公式な懸念を改めて示し、日本と米国からの「非常に明確なメッセージ」に言及したことを受けて上昇した。一方で、東京が市場介入に再び踏み切るかどうかについては示唆がなかった。4月と7月の介入局面の記憶が市場心理を警戒的にさせており、相場が160に近づくなか、トレーダーは慎重姿勢を崩していない。
地政学面では、米当局者がアルジャジーラに対し、仲介者を通じたイランとの協議は前向きに進んでいるものの核問題を扱う必要があると述べた。CNNは、ドナルド・トランプ氏が具体的な核面での進展があれば制裁緩和に前向きだと報じた。アル・ハダスは、米国の制裁緩和と引き換えにイランがウラン濃縮の停止に同意したと伝えたが、独立した確認は得られていない。こうした状況下で米10年債利回りは5.27%へ上昇し、2007年以来の高水準となった。日本の10年国債利回りも3.1%近辺まで上昇し、1996年以来の高水準に接近。日米金利差がドルを下支えしている。CME FedWatchは、9月15-16日のFRBによる25bp利上げ後、10月の追加利上げ確率を約70%と織り込む。米指標では、水曜日にPCE、木曜日にISM製造業PMI、金曜日に雇用統計(NFP)の発表を控える。
介入リスクと戦略的トレーディング提言
デリバティブ取引参加者には、USD/JPYが重要な160の節目に近づく局面で最大限の警戒を促し、アウト・オブ・ザ・マネー(OTM)の円コール(JPYコール)オプションの購入を検討することを推奨する。過去の前例を踏まえると、日本は2024年4~5月に同水準を防衛するため計9.8兆円(約620億ドル)という巨額を投入し、7月にも数十億ドル規模の介入を実施した。日本の政策当局は追加対応の原資確保に言及しており、USD/JPYが急反転・急落するリスクは十分に現実的だ。
米10年債利回りが5.27%まで上昇し、日本の10年債利回りも3.1%に達するなか、歴史的に大きいこの利回り格差を取り込むスプレッド戦略の活用を推奨する。デリバティブ取引では、10月のFRB追加利上げ確率70%に備え、短期金利先物を用いてヘッジを行うべきだ。この金利差は引き続きドルを支える一方、日本金利の上昇は国内資金の東京回帰など資本フローの急変にも備える必要があることを示している。
地政学・マクロリスク局面における市場ボラティリティ戦略
米・イラン核協議の進展観測に伴うエネルギー価格の「安心感ラリー」の可能性を踏まえると、原油および為替市場のインプライド・ボラティリティ低下に備えたポジショニングが有効となり得る。今週は米PCEインフレと雇用統計(NFP)というインパクトの大きいイベントを控えており、急激な価格変動を狙うストラドル/ストラングルの構築を提案する。インフレが沈静化する、あるいは地政学的緊張が後退すれば、世界的な債券利回りへの上昇圧力が急速に和らぎ、USD/JPYのトレンドが短期間で変わり得る。
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