USD/KRWは、秋夕(チュソク)連休を前に国内輸出企業がドル売りを進めたことで、約1,390ウォンから1,360ウォンへと軟化し、アジアの外為市場における韓国ウォンの足元の堅調さを下支えした。週内の値動きはまちまちだったものの、連休要因のドル売りフローがペアを押し下げる形となった。
韓国の対外貿易環境は引き続き底堅い。9月上旬の輸出はAI関連の出荷にけん引され、前年同期比78.3%増と急伸した。輸入も同26.7%増と拡大しており、輸出回復と同時に国内向け需要(輸入需要)の増勢も示唆している。
韓国ウォンの強さとデリバティブ戦略
韓国ウォンが顕著な強さを示していることを踏まえ、デリバティブ取引では今後数週間のUSD/KRWの一段安を見込むポジションを推奨したい。足元で1,390近辺から1,360近辺へ下落した動きは、特に輸出企業による外貨収益のウォン転(ドル売り)を背景に、ドルに対する強い売り圧力がかかっていることを示す。想定される下方向のモメンタムを取り込みつつ初期コスト(リスク)を抑える手段として、短期のUSD/KRWプット・オプションの活用を提案する。
輸出モメンタムと貿易収支見通し
ウォン強気の見通しは、韓国の輸出セクターにおける強烈なモメンタムに裏付けられる。9月上旬の出荷が前年同期比78.3%増と急増した背景には、世界的なAIブームがあり、半導体の出荷を歴史的高水準へ押し上げている。参考までに、韓国の半導体輸出は今年に入り過去最高となる136億ドルを記録しており、同国のテクノロジー製品に対する構造的需要の強さを示している。
国内の輸入が26.7%増と加速しているものの、貿易収支は依然として自国通貨に追い風だ。過去の半導体サイクルの上昇局面(例えば2020〜2021年)では、貿易黒字の持続が数か月単位でUSD/KRWを押し下げる展開が繰り返し確認されてきた。季節要因としての輸出企業のドル売りと、構造的な資金流入の強さが重なることで、10月中旬までに通貨ペアが1,340近辺へ向かうと見込む。
このトレンドを狙う戦略としては、権利行使価格1,350の1か月物USD/KRWプット・オプションの買いを選好する。代替案として、コストを抑えつつ想定する下落局面の取り込みを狙うベア・プット・スプレッドの構築も有効だ。加えて、韓国銀行(BOK)の今後の金融政策決定会合を注視したい。政策金利の据え置きでもタカ派的な姿勢が示されれば、ウォン高の進行を加速させる可能性が高い。
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