
要点
- ユーロ/ドル(EUR/USD)は、米ドル高が続きユーロの重しとなっており、上値が重い。
- 米ドル指数(ドルの総合的な強さを示す指標)は100を上回った。米連邦準備制度理事会(FRB)が高金利を当面維持するとの見方(金融引き締め姿勢の継続)が支え。
- ユーロ圏の消費者信頼感(家計の景況感を表す調査)は9月に-17へ悪化し、域内景気の勢い鈍化への懸念が強まった。
- ユーロ圏と米国の速報PMI(購買担当者景気指数:企業の購買担当者調査に基づく景況感。速報値は早期の推計値)が、両経済の強弱を見極める手掛かりとなる。
市場の動き
EUR/USDは1.14290近辺で推移し、当日0.17%安。高値1.14502から安値1.14256のレンジで動いた。
序盤の戻りを買いが伸ばせず、1.1450付近を試した後にじり安となった。
短期の9期間移動平均(直近9本の価格の平均線。下回ると短期的に弱いサイン)を下回っており、買い手が主導権を取り戻していないことを示す。
EUR/USDが注目される理由
EUR/USDは、米国とユーロ圏の景気見通しの差に左右されやすい。
市場はFRBの政策見通しを見直しており、米ドルは底堅い。米ドル高が続けばユーロに下押し圧力がかかり、EUR/USDの上昇余地は限られやすい。
一方、ユーロ圏では信頼感の悪化が内需(域内の消費や投資)の弱さを意識させている。消費者信頼感は9月に-17と、予想の-16を下回り、景気の課題が続くことを示した。
焦点は、近く発表されるユーロ圏・米国の速報PMIへ移る。ユーロ圏の活動指標が強ければユーロの支えとなり得る一方、米国が強ければ米ドル需要を後押ししやすい。
注目の売買水準
| 価格水準 | 意味合い |
| 1.15 | 大台の節目(心理的な上値抵抗) |
| 1.145 | 短期の上値抵抗、直近で上げ止まった水準 |
| 1.143 | 足元の取引ゾーン |
| 1.1425 | 当日安値近辺の目先の下値支持 |
| 1.14 | 大台の節目(心理的な下値支持) |
| 1.135 | 売り圧力が強まった場合の次の下値めど |
1.1450の上値抵抗と1.1400の下値支持が、短期の重要ゾーンとなる。
1.1450を上抜ければ短期の勢いが改善しやすい。一方、1.1400を下抜ければ下押しが進み、1.1350方向が意識される。
強気・弱気シナリオ

| シナリオ | 条件 | 想定される反応 |
| 戻り局面 | 1.1425を維持 | 1.1450の上値抵抗を再び試しやすい |
| 上抜け | 1.1450を上抜け | 1.1500へ勢いが強まり得る |
| レンジ推移 | 1.1400~1.1450で推移 | PMI待ちで方向感が出にくい |
| 下抜け | 1.1400を下回る | 売りが強まり、1.1350方向が意識される |
強気シナリオは、EUR/USDが1.1450を上回って勢いを取り戻せるかが焦点で、買い意欲の回復を示しやすい。
弱気シナリオは、EUR/USDが1.1400を下抜けた場合に現実味を増し、1.1350方向への下落リスクが高まる。
免責事項
上記の価格水準と想定シナリオは執筆時点の見方であり、投資助言ではない。取引にあたっては自身で検討し、リスク管理を徹底したい。
EUR/USD見通し:PMIで流れは変わるか
近く発表されるユーロ圏・米国の速報PMIが、両経済の強弱を測る材料となる。
ユーロ圏PMIが予想を上回ればユーロの支えとなり得る一方、弱ければ域内成長への懸念が強まりやすい。
一方、米国PMIが強ければ、景気の底堅さを示して米ドルを支え、EUR/USDには下押し材料となり得る。
よくある質問
なぜEUR/USDは下落しているのか。
米ドルの強含み(ドル高基調)と、ユーロ圏の景況感の弱さがユーロの重しとなり、EUR/USDが下向きになっている。
次にEUR/USDを動かし得る材料は。
ユーロ圏・米国の速報PMIが、両経済の相対的な強さを示し、相場の方向性に影響し得る。
なぜ1.1400が重要なのか。
1.1400は大台の節目(心理的な下値支持)で、下抜ければ売りが出やすい。維持できれば下げ止まりやすい。
米ドル高はEUR/USDにどう影響するのか。
EUR/USDは「1ユーロを何ドルで交換できるか」を示すため、米ドルが強くなると相対的にユーロが弱く見え、EUR/USDは下がりやすい。
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