米連邦準備制度理事会(FRB)は2023年以来となる利上げを実施し、更新されたドット・プロットは年末までに追加で1回の利上げを示唆した。この動きは為替市場で米ドル(USD)を下支えする一方、米国株と金は上値が重くなった。英国ではロンドン時間後半にイングランド銀行(BOE)の政策決定が予定されており、政策金利は据え置き予想が優勢。市場の焦点は、先行きのガイダンスがよりタカ派へ傾くかどうかにある。
日本では、日本銀行(BoJ)が高止まりする原油価格と円安進行を意識しつつも脆弱な成長を見極める中、25bpの利上げが見込まれている。USD/JPYは157.50を上抜けた後、同水準を上回って推移。テクニカル面では、サポートが155.00および152.10、レジスタンスは160.50および162.80が意識される。原油はWTIが101.00で上値を抑えられた後に軟化。主要サポートは94.30と87.55、レジスタンスは108.85と114.00。発表予定の指標は、ユーロ圏の8月HICP(確報)、カナダの9月企業景況感(ビジネス・バロメーター)と8月生産者物価に加え、米国の8月住宅関連指標、週間新規失業保険申請件数、9月フィラデルフィア連銀景況指数。その後、日本の8月CPI、ニュージーランドの8月貿易統計が控える。
通貨および金の戦略
FRBのタカ派的な利上げに加え、年末までに追加利上げが見込まれることから、当社はデリバティブ投資家に対し、米ドルの堅調地合いの継続を想定したポジショニングを提案する。過去の傾向では、FRBが政権からの圧力に屈せず引き締め姿勢を貫く局面では市場のボラティリティが上昇し、主要通貨に対してドルを下支えしやすい。米ドルのロング、または米国債利回りの上昇局面で弱含みやすい金のショートを検討したい。
また、日本銀行には25bp利上げへの強い圧力がかかっていることから、USD/JPYは要注目とする。日銀が明確にタカ派的なスタンスを示せば、155.00のサポート割れから152.10方向へ下押しし、円の大幅な下落の一部が巻き戻される可能性がある。一方で、日銀の引き締め姿勢が市場の期待に届かなければ、買い方は速やかに160.50のレジスタンスを狙う展開を想定する。
英ポンド取引では、BOEが据え置きとしつつもインフレ抑制に向けたタカ派的な道筋を示す場合、上方向の余地があるとみる。英国のサービスインフレは歴史的に粘着性が高く、強いガイダンスが出ればGBP/USDは急速に上昇し得る。想定されるブレイクアウトを取り込みつつ、想定外のボラティリティに備えるため、オプション戦略の活用を推奨する。
原油およびエネルギー市場の戦略
エネルギー市場では、WTI原油が101ドルのレジスタンスを上抜けられなかったことを受け、レンジ志向へバイアスを移すべきと考える。サウジアラビアがアジア向け供給を増やす動きは供給不安を和らげ、価格を94.30のサポート水準へ押し下げる要因となっている。地政学リスクがなお急騰を招く可能性に留意しつつ、下限狙いとしてプットオプションの活用を提案する。
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