ロシアの生産者物価指数(PPI)は8月に前月比0.9%上昇し、7月の2.5%下落から反転した。最新の数値は、この期間に工場出荷段階でのコスト圧力が再び強まったことを示唆する。
中央銀行の政策見通しと金利予想
ロシアの8月PPIが前月の-2.5%から0.9%へと予想外に急反発したことは、産業インフレの急激な持ち直しを示している。こうした劇的な反転は、ロシア中央銀行に超タカ派の金融スタンス維持を余儀なくさせる公算が大きい。政策金利(キーレート)は直近の引き締め局面を経て、すでに抑制的な21%に達しているが、今回の反発により、短期的な利下げへの現実的な期待はほぼ消滅したとみる。
市場ポジショニングとデリバティブ戦略
債券デリバティブでは、今後数週間にかけてロシア国債(OFZ)先物のショートを推奨する。市場がインフレ再燃リスクを織り込み直す過程で、利回りは一段と上昇しやすい。国内指標金利の上昇局面を捉える手段として、ペイヤー金利スワップの組成も有効だ。
為替デリバティブでは、急な下落へのヘッジとして、アウト・オブ・ザ・マネーのルーブル(RUB)プットの買いを選好する。高金利は理論上通貨を下支えするものの、国内の生産コスト上昇は輸出マージンを圧迫し、ルーブルのファンダメンタルズ面の支えを弱めかねない。産業用金属やエネルギー関連のデリバティブ・ポジションも注視したい。ロシアでの生産者コスト上昇は、グローバルで供給サイド起因の価格引き上げを先取りして示す局面が少なくないためだ。
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