金(XAU/USD)は金曜日のアジア早朝、4,320ドル近辺へ下落した。米生産者物価指数(PPI)と原油高を受け、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ観測が強まったためだ。米労働統計局(BLS)によると、8月の総合PPIは前年同月比5.4%と、前回の4.8%(4.7%から上方改定)から加速し、市場予想の5.3%も上回った。前月比では0.4%上昇。コアPPIは前年同月比4.6%で、前回の4.3%(4.2%から改定)から上昇し、予想と一致した。コアの前月比は0.2%上昇。発表後、CMEのFedWatchツールでは、来週の利上げ確率が従来の62%から70%へ上昇した。市場は金曜日後半に公表される米消費者物価指数(CPI)を注視している。
地政学リスクもインフレ懸念を増幅させた。イランは、水曜日に米国がイランの石油タンカー5隻を攻撃したことを受け、ホルムズ海峡近海で船舶10隻を攻撃したと表明。イスラム革命防衛隊(IRGC)は、さらなる攻撃があれば報復を強化するとした。テクニカル面では、金は100日移動平均線(SMA)とボリンジャーバンドのミドルバンドを下回って推移し、RSIは45前後。上値抵抗は4,340ドル、次いで4,465ドル、4,675ドルが挙げられ、下値支持は4,252ドル近辺とされた。
ボラティリティ局面でのデリバティブ取引見通し
本日は米CPIの発表を控え、デリバティブ取引ではボラティリティ上昇に備えるべきだ。PPIが前年同月比5.4%と強く、ホルムズ海峡情勢を背景にエネルギー価格も急伸していることから、CPIが予想を上回れば来週の利上げはほぼ織り込まれる可能性が高い。新たなデータが金価格を目先のサポート水準割れへ押し下げる場合、XAU/USDの短期プットオプションは高い収益機会となり得る。
テクニカル分析と戦略提案
チャートを見ると、金は100日SMA(4,340ドル)を下回り、RSIは45とモメンタムの鈍化を示している。下落圧力を生かす戦略として、4,465ドル(ボリンジャーミドル近辺)を軸にコールスプレッドの売りを構築するのが有効とみられる。弱気基調が続けば、ボリンジャーバンド下限の4,252ドルを早期に試す展開が想定される。
市場は来週の利上げ確率を70%まで織り込んでおり、金利見通しの変化に合わせたトレード設計が求められる。過去を振り返ると、原油価格の急騰と地政学的緊張の高まり(直近ではホルムズ海峡近海での船舶10隻への攻撃など)が重なる局面では、ボラティリティが大幅に上昇しやすい。したがって、次回FOMCを控えた大変動に備え、ロング・ストラドル戦略で急激な価格変動から利益獲得を狙うことが推奨される。
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