ドルは米国債利回りの反発で下げ渋り、ユーロとポンドは軟化 原油は上昇、金は反落

by VT Markets
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Sep 2, 2026

米ドル(USD)は火曜日、週初の軟調な出だしから持ち直し、米国債利回りの広範な反発と地政学的緊張の継続に支えられて安定した。米ドル指数(DXY)は月曜日の下落の大半を巻き戻し、一時99.60を上回った。MBA住宅ローン申請指数に加え、ADP雇用統計、製造業受注、EIA週間米原油在庫統計の発表が控える。

G10通貨では、ユーロ圏の速報インフレが9月のECB利上げ観測を強めたものの、EUR/USDは1.1600を再び割り込み。焦点はドイツおよびユーロ圏のS&Pグローバル・サービスPMI確報、ならびに9月3日の生産者物価へ移る。GBP/USDは9月3日の英国S&Pグローバル・サービスPMI確報を前に1.3500台前半へ下落。USD/JPYは160.00を上抜け、日本のマネタリーベース統計と高田日銀審議委員の講演が控える。AUD/USDは豪州4-6月期GDP成長率とAi Group製造業指数を前に0.7140/0.7130を再訪した。WTIは1バレル=90.00ドル近辺で上昇幅を拡大する一方、金は1トロイオンス=4,300ドル近辺へ下落した。

米ドル、米国債利回り、G10 FXポジショニング

デリバティブ取引参加者には、米ドル指数(DXY)が99.60を上抜け、米国債利回りの上昇に支えられる局面では、目先の米ドル高に備えることを推奨する。米10年国債利回りが4.2%近辺へ再び上昇するなか、オプション市場ではこのモメンタムを取り込むため、アット・ザ・マネー近辺のUSDコール買いが選択肢となる。過去の季節性では9月は米ドルが年間で最も強い月であり、直近10年平均で+1.2%の上昇となっている点は、足元の強気シナリオと整合的だ。

為替では、EUR/USDとGBP/USDが主要サポートを割り込む局面にあり、プットオプションを用いたショートを提案する。EUR/USDの1.1600割れは、ECBの利上げ観測があっても米ドルの利回り優位を相殺できないことを示唆する一方、GBP/USDも1.3500台前半では下方リスクが意識されやすい。今後2週間程度は、欧州主要通貨での下方向エクスポージャーを狙う戦略の妙味が高い。

USD/JPYの重要節目160.00上抜けはボラティリティ上昇の大きなトリガーになり得るとみており、日銀(当局)介入リスクの高さを踏まえ、ノックアウト型バリアオプションの活用を提案する。過去の介入局面のデータでは、日本当局は同様の水準で円防衛のために600億ドル超を投じた例があり、急激な下押し(ドル円の急落)が起こり得る。上昇モメンタムの取り込みと、規制・当局対応による急反落への資本防衛を両立するよう、ポジション設計が重要となる。

WTI原油、金、デリバティブ戦略

地政学的緊張の高まりを背景にWTI原油が90ドルの節目に接近するなか、強気のコールスプレッド戦略の構築を推奨する。供給サイドの制約と地政学不確実性はエネルギー・デリバティブの上昇要因となりやすく、供給懸念が強まる晩夏には原油価格が5%〜8%上昇する局面が過去に見られた。コールスプレッドは下方リスクを限定しつつ、2カ月高値の上抜けが意識される局面での上昇益の獲得を狙える。

一方で、金の4,300ドル近辺への下落は、長期志向のデリバティブ取引にとって戦略的な買い場になり得る。利回り上昇が短期的な調整を招いたものの、金の長期的な上昇基調を踏まえると、より低い行使価格でプットを売却するインカム狙いの戦略が魅力的だ。機関投資家のポートフォリオではインフレヘッジ需要が根強く、近く強いサポートが形成されると見込む。

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