ユーロ圏のインフレ率(HICP:消費者物価指数〈調和指数〉)は8月に前年比3.3%へ上昇し、7月の2.9%から加速した。市場予想とも一致した。一方で、コアHICPは同期間に2.5%から2.4%へ低下し、市場コンセンサス(2.5%)も下回った。
この後は米経済指標に注目が移る。JOLTS求人件数およびISM製造業PMIの発表が予定されている。
ECB政策とユーロ圏金利への含意
8月のユーロ圏コアインフレが2.4%へ低下したことで、基調的な物価圧力が目標に向けて減速を続けていることが明確になった。今回の弱い結果は、欧州中央銀行(ECB)が9月会合で利下げを進める余地が大きいことを示す。今後数週間、こうした流れはユーロ圏金利に対する低下圧力を維持すると見込まれる。
市場戦略:金利・債券・FX
これを受け、トレーダーがより積極的な利下げ経路を織り込みに行く局面では、3カ月物ユーロリボー先物のロングを検討したい。また、独10年物ブント先物のコールオプションを買うことは、利回り低下(=価格上昇)から収益機会を狙う有力な手段となる。過去データでは、コアインフレが市場予想を下振れした局面では、その後2〜3週間にかけてユーロ圏国債価格が上昇しやすい傾向が示されている。
加えて、オプション市場におけるユーロの反応にも目を配る必要がある。現状ではEUR/USDのプットオプション購入が有利に映る。ハト派的なECBと、本日発表の米製造業・雇用関連指標との乖離が意識されれば、ユーロはドルに対して下押しされやすい。1.0800近辺への下落をターゲットに、政策スタンスのギャップ拡大を活かせるよう通貨ポートフォリオを構築したい。
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