USD/CADは、1.3840近辺の200日移動平均線をわずかに上回る水準でもみ合っている。市場参加者の焦点は、ロンドン時間13時30分(ニューヨーク時間8時30分)発表予定のカナダ成長指標に向けられている。カナダ経済は、内需と輸出に支えられ、4-6月期(Q2)に持ち直す見通しだ。実質GDPは前期比年率(SAAR)でQ1の-0.1%から+3.4%へ加速すると予想され、カナダ銀行(BoC)の+2.5%見通しを上回る。統計局(Statistics Canada)が公表する7月GDPの速報推計も、7-9月期(Q3)の初期シグナルとして注目される。
もっとも見通しは、激化する米加貿易戦争が回復の持続性を損なう恐れがある点で複雑だ。コアインフレ率は2%近辺で推移しており、BoCには様子見を続ける余地がある。市場は今後12カ月でBoCが75bp利上げするシナリオを織り込んでいるが、こうした織り込みは見直される可能性があり、USD/CADは1.4000近辺へと底堅くなる余地がある。
ボラティリティとブレイクアウト局面を見据えたトレーディング戦略
デリバティブ取引では、USD/CADが重要な200日移動平均(1.3840)をわずかに上回って推移するなか、ブレイクアウトに備えたポジショニングを推奨する。カナダQ2 GDPはSAAR+3.4%へ急反発が見込まれるものの、発表を前にオプション市場では大きなボラティリティ上昇が避けられない。市場全体のリスクが高まる局面では、USD/CADのコールオプションを購入し、1.4000へ向けた上昇局面の取り込みを提案する。
貿易戦争リスク、金利見通し、ポジショニング
成長率はQ1の-0.1%から大幅改善が見込まれるが、米国とカナダの貿易摩擦が一段と悪化すれば、この勢いは失速しかねない。両国間の貿易額は足元で9,000億ドルを超えており、新たな関税導入はカナダの輸出部門を大きく揺さぶり、通貨の下押し要因となり得る。こうした貿易上の不透明感を踏まえると、市場が現時点で織り込む「今後1年でBoCが75bp利上げ」という見立ては現実味に乏しいとみる。
カナダのコアインフレは2%目標近辺にアンカーされており、中銀には金利を据え置き、国内経済を下支えする余地が十分にある。今後数週間でハト派方向への織り込み修正が進み、カナダドルのプレミアムが剝落すると予想する。トレーダーは、ルーニー(カナダドル)先物のショート、または金利スワップを通じてカナダの利回り見通し低下の恩恵を狙うことが可能だ。
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