米エネルギー情報局(EIA)が発表した8月14日までの週のデータによると、原油在庫は440.5万バレル増加した。市場予想の60万バレル減(取り崩し)と対照的だった。
今回の発表は、当該期間の在庫が予想以上に積み上がったことを示している。したがって、8月14日までの週のEIA統計は、コンセンサスからおよそ500.5万バレル分乖離したことになる。
予想外の原油在庫増の含意
米国の原油在庫が440.5万バレルと大幅に予想外の増加となり、60万バレル減少という予測を完全に覆した。通常は需要が強い夏のドライブシーズンにおけるこの想定外の在庫積み上がりは、国内製油所の稼働が鈍化している可能性を示唆する。デリバティブ取引では、この目先の下押し圧力を捉えるため、WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)に対して短期的に弱気スタンスへ転換することを推奨する。
弱気モメンタムを生かす取引戦略
価格下落局面を狙いつつリスクを抑えるため、WTIの10月限に近い期近のベア・プット・スプレッドの購入を提案する。この戦略は、インプライド・ボラティリティの高さの影響を軽減しながら、供給過剰を受けて期近価格が調整する局面で利益機会を捉えやすい。過去の経験則では、8月中旬にこの規模の予想外の在庫増が生じた場合、その後2週間で指標原油価格が3%〜5%程度調整することが多い。
また、カレンダー・スプレッド取引も推奨する。今回の在庫急増により、期近限月は期先限月に比べて弱含む公算が大きい。米国の原油生産が日量1,340万バレルと過去最高水準近辺にとどまる中、製油所稼働率がさらに低下すれば供給過剰は一段と拡大する。期近の先物を売り、期先の先物を買うことで、市場構造がコンタンゴへ傾く過程から収益機会を得られる。
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