DBSは台湾の2026年GDP成長率見通しを9.4%から11.6%へ引き上げた。年内3度目の上方修正となる。また、2027年の予測も4.5%から5.6%に引き上げた。同行は2026年の成長率が10%を上回るとみており、30年以上で最速の伸びとなるほか、2010年以降で2回目の2桁成長になるとしている。
同レポートは、景気循環の「K字型」パターンが2026年後半(2H26)から2027年にかけて縮小していくと指摘。国内需要については、株式市場の資産効果、不動産市場の安定化、賃金・雇用環境の堅調さが下支えすると見込む。DBSは第4四半期(4Q)に12.5bpの利上げが行われるとの見方を維持しており、政策割引率は2.125%に上昇するとしている。さらに、中央銀行が9月の会合でGDP見通しを上方修正すると予想。インフレ率は12月時点で6カ月超にわたり2%を上回る見通しで、こうした環境は「その後の金融引き締め」と整合的だとしている。
通貨・金利の戦略
台湾のGDP成長率が今年11.6%に達するとの予測を踏まえ、デリバティブ取引ではニュー台湾ドル(TWD)の上昇と金利上昇に備えたポジション構築を推奨する。AI関連需要の強さが貿易黒字を押し上げ続ける中、TWD先物のロングやコールオプションの活用を検討したい。過去には、2010年に台湾のGDP成長率が10%を超えた局面で、TWDは対米ドルで大きく上昇した経緯がある。
12月に見込まれる12.5bpの利上げを踏まえると、短期の台湾金利先物ではショートを狙う戦略が考えられる。台湾のインフレ率は一貫して2%近辺で推移しており、足元の夏場のCPIデータでも国内物価の押し上げ圧力が根強いことが示されている。政策当局がインフレ期待の上昇を抑え込むため第4四半期後半にタカ派姿勢へ傾くことに賭ける取引は、勝率の高いシナリオとして位置づけられる。
台湾テック株の投資機会
株式デリバティブでは、この大幅な景気拡大をけん引し続ける台湾テックセクターを対象に、強気のオプション戦略に注目したい。2026年上期、電子製品・半導体に関する台湾の輸出受注は、先端AIチップに対する世界的需要を背景に2桁成長となった。このモメンタムを取り込む手段として、加権指数(Taiex)のコール・スプレッドを買い、資産効果が国内経済へ波及する流れを広く捉える戦略が有効となり得る。
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