要点
- VT MarketsのRaw ECN口座は、機関投資家レベルの流動性(売買が成立しやすい注文の厚み)にアクセスでき、スプレッド(売値と買値の差)は原則そのまま(上乗せなし)で、別途手数料(コミッション)を支払う料金体系。
- 通常の市場環境では、主要FX通貨ペアのスプレッドは最小0.0pips(ピップス=FXの最小価格単位。例:EUR/USDなら通常0.0001)。
- 手数料は往復(新規+決済)で6ドル(片道3ドル)。取引コストが明確。一定条件のPro ECN口座では、対象商品で手数料が0ドルになる場合もある。
- 最大レバレッジは500倍(規制主体により異なる)。レバレッジ=証拠金に対して何倍まで取引できるかを示す倍率。
- MetaTrader 4(MT4)、MetaTrader 5(MT5)、VT Marketsのモバイルアプリで利用可能。
低コストで最適な取引環境を探している方へ
VT MarketsのRaw ECN口座は、世界の流動性提供者(銀行やマーケットメイカーなど)から集めた厚い流動性を使い、低スプレッドと高速約定(注文が成立するまでの速さ)を目指します。ディーリングデスク(ブローカー側の裁量で注文をさばく仕組み)による介入を避け、価格とコストを分かりやすくする設計です。
本ガイドでは、Raw ECN口座の特徴、メリット、開設手順を整理します。細かなコスト管理や執行品質を重視する中上級者向けです。
Raw ECN口座とは
Raw ECN(Electronic Communication Network=電子取引ネットワーク)口座は、流動性提供者の提示するスプレッドを原則そのまま受け取り、取引ごとに定額の手数料を支払う口座です。
スプレッド込みの口座と違い、主な取引コストを分けて表示します。
- 流動性提供者由来のスプレッド(売値と買値の差)
- 取引ごとの固定手数料(コミッション)
コストの内訳が見えやすく、狭いスプレッドや頻繁な売買を前提とする戦略で使われやすい構造です。
Raw ECN口座が向く人
タイトなスプレッド、豊富な流動性、明確な手数料を求める中上級者に適しています。具体的には以下のタイプです。
- 取引量が多く、約定スピードとコスト効率を重視する投資家。
- スキャルピング(短時間で小さな値幅を繰り返し狙う取引)など短期売買を行う投資家。
- スプレッドに上乗せ(マークアップ)された価格より、原則そのままのスプレッド+手数料を好む投資家。
- EA(Expert Advisor=MT4/MT5で動く自動売買プログラム)など、自動化された取引で執行の速さと精度を重視する投資家。
Raw ECN口座の主な仕様
VT MarketsのRaw ECN口座の主な仕様は以下の通りです。
| 仕様 | |
| スプレッド | 最小0.0pips |
| 最低入金額 | 50ドル |
| 手数料 | 6ドル(往復) |
| 最小取引数量 | 0.01ロット(ロット=取引単位) |
| 口座の基本通貨 | AUD, USD, HKD, GBP, EUR, CAD |
| レバレッジ* | 500:1 |
| スワップフリー(翌日金利なし) | あり |
*地域により異なる。
Raw ECN口座の主な特徴とメリット
VT MarketsのRaw ECNの特徴は次の通りです。
| 特徴/メリット | 説明 |
| Rawスプレッド | 主要通貨ペアで最小0.0pips。価格競争力を重視。 |
| 高速約定 | 市場に直接つながる設計で、スリッページ(想定価格と約定価格のズレ)のリスクを抑える。 |
| 低く明確な手数料 | 往復6ドルの手数料で、コストが分かりやすい。 |
| 高レバレッジ | 最大500倍。資金効率を高められる一方、損失も拡大しうるため管理が重要。 |
| 取引の柔軟性 | MT4、MT5、TradingViewで利用可能。VT Marketsのモバイルアプリからも取引できる。 |
VT MarketsのRaw ECN口座タイプの違い
VT Marketsは、用途に合わせて複数のRaw ECN(ECN=電子取引ネットワーク)口座を用意しています。いずれも「Rawスプレッド+手数料」という基本の料金体系で、銀行間に近い価格にアクセスする設計です。一方で、スワップ(翌日金利)、残高表示の単位、想定する利用者像が異なります。
例えば、Raw ECNは一般的な通貨単位で残高を表示します。Cent ECNは残高をセント(1ドルの100分の1)で表示し、より小さな実質取引量で、ポジションサイズ(建玉の大きさ)やリスク管理を練習しやすいタイプです。スワップフリーは、ポジションを翌日に持ち越した際に発生するスワップを課さない条件です。
主な違いをまとめると以下の通りです。
| 項目 | Raw ECN | Raw ECN スワップフリー | Cent ECN | Cent ECN スワップフリー |
| 料金体系 | Rawスプレッド+手数料 | Rawスプレッド+手数料 | Rawスプレッド+手数料 | Rawスプレッド+手数料 |
| 手数料 | 往復6ドル | 往復6ドル | 商品により異なる | 商品により異なる |
| 最低入金額 | 50ドルから | 50ドルから | 50ドルから | 50ドルから |
| 口座通貨 | AUD, USD, HKD, GBP, EUR, CAD | AUD, USD, HKD, GBP, EUR, CAD | USC(米ドルセント) | USC(米ドルセント) |
| スワップ | あり(翌日付で発生) | なし | あり(翌日付で発生) | なし |
| 向く投資家 | アクティブな中上級者 | スワップなし条件が必要な投資家 | 小さな取引量で練習したい初心者 | スワップなし条件が必要な初心者 |
Pro ECN口座
VT MarketsのPro ECN口座は、取引量が多い投資家向けに、手数料負担の引き下げを狙った口座です。月間の想定元本取引量(notional volume=レバレッジ取引の名目上の取引金額の合計)が50万米ドル以上の場合、審査と規約に基づきアップグレード対象となることがあります。
標準のRaw ECN口座と比べ、対象商品で手数料が低くなる場合があります。例として、条件を満たす場合、銀や原油で手数料0ドル、FXや金で往復2〜4ドルなど(商品により異なる)。
取引回数が多く、時間をかけて取引コストを抑えたい投資家に適します。
Pro ECNへ切り替える前に確認すべき点
- 月間の想定元本取引量が基準に達しているかで判定される。
- 手数料の優遇は一部の商品に限られる。
- 口座の基本通貨はUSD、GBP、EUR、CAD。
- 条件や提供可否は、地域、商品、規制主体により異なる。
- 規約が適用されるため、クライアントポータル(口座管理画面)またはサポートで確認する。
Pro ECNの条件を満たさなくなった場合
Pro ECN口座が条件を満たさなくなった場合、標準のECN口座へ戻ることがあります。口座種別の変更、IB(Introducing Broker=紹介パートナー)に関するステータス変更、所定期間中に必要な取引活動や残高条件を満たさない、といった理由が想定されます。
変更後も、所定期間に再度要件を満たせば、規約に基づき再アップグレードの対象となる場合があります。
VT Markets Raw ECN口座の開設手順
VT Marketsでスワップフリー口座を開設する手順は以下の通りです。
手順1:口座開設ページへ
- 公式サイトへアクセス:www.vtmarkets.com/
- ページ上部のOpen a Live Accountをクリック。

手順2:登録フォームの入力
口座開設に必要な情報を入力します。
- Country of Residence:居住国を選択。
- Email Address:メールアドレスを入力。
- Password:以下の条件でパスワードを作成。
- 8〜16文字
- 英大文字(A-Z)を1文字以上
- 英小文字(a-z)を1文字以上
- 数字(0-9)を1文字以上
- 記号(!@#$%^&*.)を1文字以上
- Referrer ID(任意):紹介がある場合はIDを入力。
- Confirm Eligibility:米国居住者ではないことを確認してチェック。
- Select Account Type:口座タイプでRaw ECNを選択。
- Open a Live Accountをクリックして次へ。

手順3:メール認証
- VT Marketsから届く認証メールを確認。
- メール内リンクをクリックして登録を確定。
手順4:プロフィール情報の入力
先ほど作成した情報でClient Portal(クライアントポータル=口座管理画面)にログインします。
- 氏名、生年月日など必要情報を入力。
手順5:本人確認書類のアップロード
規制対応のため、以下の提出が必要です。
- 本人確認(POI=Proof of Identity):政府発行の顔写真付き身分証明書(パスポート、運転免許証など)のカラー画像。
- 住所確認(POA=Proof of Address):氏名と住所が確認できる書類(公共料金の請求書、銀行取引明細、納税書類など)。
手順6:口座承認を待つ
提出書類は担当者が確認します。承認は通常3営業時間程度で、準備完了後に通知があります。
既存顧客:追加のECN口座を開設する方法
VT Marketsでは複数のRaw ECN口座タイプを提供しています。追加でRaw ECN口座を作る場合は、ポータルにログインし、「Open Live Accounts」から新しい口座を作成します。
手順は次の通りです。
1. Live Accountsタブを開き、右上の「+ Open live account」をクリック。

2. Account Configurationでプラットフォームを選択。
- MetaTrader 5(MT5):対応商品が多く、機能が拡張された取引ツール
- MetaTrader 4(MT4):定番の取引ツール
- Copy Trading:他者の取引戦略をコピーする機能
3. Choose account typeで口座カテゴリから「RAW ECN」を選ぶ。
注:ECNにはスワップフリーの選択肢もあります。

4. 口座通貨を選択。
注:一般的にはUSDが選ばれます。取引する商品や居住国に合わせると、両替コストを抑えやすくなります。
5. Submitをクリック。申請を処理します。
6. 承認後、メールで通知され、クライアントポータルでも確認できます。
7. 入金して取引を開始。
よくある質問(FAQ)
Raw ECN口座はスキャルピングに向いていますか
はい。Rawスプレッドと高速約定に加え、スキャルピング、ヘッジ(反対売買でリスクを抑える取引)、アルゴリズム取引(プログラムによる自動売買)といった手法に制限がないため、短期売買に向きます。手数料型のため、取引コストを把握しやすい点も利点です。
資金を使わずにRaw ECN口座を試せますか
はい。Raw ECNデモ口座で、実資金を使わずに市場環境を体験できます。
デモ口座は仮想資金を使いますが、価格、スプレッド、約定スピードなどは実環境に近い形で再現されます。実入金の前に戦略検証や操作確認が可能です。なお、STP(Straight Through Processing=注文をディーリングデスクで裁量処理せず、外部の流動性提供者へ通す方式)口座の挙動理解にも役立ちます。
Raw ECN口座に隠れコストはありますか
基本的にはありません。取引コストは「Rawスプレッド+取引ごとの手数料」として分けて表示されます。スプレッドを広げてコストを内包させる方式より、内訳が明確です。なお、日をまたいでポジションを保有すると、スワップ(翌日金利)が発生する場合があります。
Raw ECN口座とStandard STP口座を両方開けますか
はい。VT Marketsアプリまたはクライアントポータルで、Raw ECNとStandard STPの両方を開設できます。口座タイプを選び、資金を移してから取引します。
Raw ECN口座にボーナスやキャンペーンはありますか
時期により、Raw ECN口座にも適用されるキャンペーンや取引特典が提供される場合があります。内容は地域や規制主体により異なります。最新情報はVT Marketsのキャンペーンページまたはクライアントポータルで確認してください。
VT Markets Raw ECN口座の最低入金額はいくらですか
最低入金額は50ドルからです。
口座の基本通貨や地域によって変わる場合があります。
VT Markets Raw ECN口座で使えるプラットフォームは
VT MarketsのRaw ECN口座は、MetaTrader 4(MT4)、MetaTrader 5(MT5)、VT Marketsのモバイル取引アプリで利用できます。
これらのツールでは、チャート分析、EAによる自動売買、CFD(差金決済取引=現物の受け渡しを行わず、価格差だけを損益として決済する取引)のリアルタイム取引に対応します。対象はFX、商品、株価指数、株式、暗号資産(仮想通貨)などです。
Raw ECN口座とPro ECN口座の違いは
主な違いは手数料体系です。Raw ECNは標準の手数料、Pro ECNは条件を満たす高頻度・大口の投資家に対して、対象商品で手数料が低くなる場合があります。いずれもRawスプレッドと市場に近い価格へのアクセスを特徴とします。
VT MarketsのPro ECN口座の条件は
月間の想定元本取引量が50万米ドル以上に達した場合、規約と社内審査に基づき対象となる可能性があります。地域や規制主体により異なります。
Pro ECNは全商品で手数料が下がりますか
いいえ。優遇は一部の商品に限られます。例として、条件達成時に銀や原油の手数料が0ドルになる場合や、FXや金の往復手数料が低くなる場合があります。取引前に商品ごとの最新条件を確認してください。
Pro ECNはすべての地域で利用できますか
利用可否は居住国と適用される規制主体により異なります。クライアントポータルまたはサポートで確認してください。
Pro ECNは標準ECNへ戻ることがありますか
はい。ローリング90日(直近90日を常に判定対象とする方式)のうち任意の30日で条件を満たさない場合、標準ECNへ変更される可能性があります。
最新のステータスはクライアントポータルまたはサポートで確認してください。
降格後に再びPro ECNに戻す方法は
所定の審査期間に、再び条件を満たせば対象となる場合があります。条件には、想定元本取引量、決済済み注文数、口座残高の基準などが含まれることがあります(規約に従う)。