金は今週月曜、前週の急騰後に落ち着きを取り戻し、XAU/USDは日中高値4,362ドルを付けた後、4,330ドル近辺で推移した。金は先週7%超上昇し、6月17日以来の高値水準に到達。市場予想を下回る米非農業部門雇用者数(NFP)が、FRBの利上げ見通しをよりハト派的に織り込み直す動きを促した。原油相場は、イランとオマーンがホルムズ海峡の再開に向けた合意の最終調整に近づいているとの報道を受けて軟化。インフレ懸念が和らぎ、米ドルと米国債利回りの重しとなった。ただし、原油は依然として戦前水準を上回っている。
米ドル指数は99.79近辺で推移し、0.19%高。米10年債利回りは4.67%付近で推移し、1月2025年以来の高水準となる4.74%のピークからは低下した。CME FedWatchでは、9月利上げの市場織り込み確率は44%と、1週間前の67%から低下。注目は水曜の米CPI、木曜の米PPIに移っている。XAU/USDは50日SMA(約4,150ドル)を上回る一方、100日SMA(約4,389ドル)を下回っており、RSIは60台半ば、ADXは20台後半。上値抵抗は4,389ドル、次いで4,500ドルで、下値支持は4,150ドルおよび4,000ドルが意識される。
ハト派的なFRB織り込み直し局面での金見通しと戦略的な取引機会
デリバティブ取引主体は、先週の7%急騰後に4,330ドル近辺で持ち合う金の動向を注視したい。市場は、中東情勢の緊張緩和と、今週控える米重要経済指標の綱引き状態にある。この一時的な踊り場は、次のブレイクに向けたポジショニングの戦略的な時間帯になり得る。
9月利上げ観測が先週の67%から44%へ急低下したことで、米ドルは下値支持を保ちにくい状況だ。歴史的には、投資家心理の大きなハト派シフトの後、金価格はその後3カ月で平均8%上昇してきた。今週のCPI・PPIがこの流れを裏付けるなら、米ドル指数は現行の99.79をさらに下回る展開も視野に入る。
戦術的トレード案と地政学リスクの監視点
この環境を取り込む手段として、金オプションでは、100日SMAと重なる4,389ドルのレジスタンスをターゲットにしたブル・コール・スプレッドの活用を提案する。インフレ指標が予想比で弱い結果となった場合の上振れ局面に備えつつ、初期コストを抑えられる。先物取引では、50日SMAの4,150ドルのやや下にプロテクティブなストップロスを置いたロング構築が有効とみる。
併せて、ホルムズ海峡を巡る外交的な動きにも注意が必要だ。航路再開の合意が成立すれば、原油価格と米国債利回りは現行の4.67%水準から低下圧力を受けやすい。エネルギーコストの低下はインフレ懸念を和らげ、一般にドルの重しとなる一方、貴金属には追い風となりやすい。ただし地政学情勢は不確実性が高いため、急変による相場反転に備え、ポジションサイズは抑制的に管理したい。
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