AUD/USDは金曜日、0.7030近辺で推移し、前日急伸後はほぼ変わらずだった。米ドル安が下支えとなる一方、中国指標の弱さが上昇の勢いを抑えている。中国の7月NBS製造業PMIは50.3から49.2へ低下し、市場予想(50)を下回った。非製造業PMIも49へ低下して予想を下回り、豪州最大の貿易相手国である中国で景気減速が進んでいることを改めて示した。
米国では、4-6月期GDP成長率が1-3月期の2.1%から1.5%へ鈍化し、市場予想の2.1%も下回ったことで、ドルへの下押し圧力が続いている。豪州では、4-6月期CPIが前期比0.6%と予想の0.7%(前期1.4%)を下回り、前年比でも4.0%から3.8%へ低下した。前年比コアインフレ率は3.5%から3.6%へ小幅上昇したが、予想の3.7%を下回った。豪州2年国債利回りは8.3bp低下して4.49%となり、8月11日のRBA利上げ確率は18%から2%へ低下した。
相反する材料が優勢でレンジ相場を想定
デリバティブ取引担当者は、今後数週間のAUD/USDが0.7030近辺でレンジ推移となる可能性に備えるべきだ。米ドル安が相場を下支えする一方、中国経済の収縮が大きな上放れを阻んでいる。過去の経験則では、中国の製造業PMIが50を割り込む局面(今回の49.2への低下)が出ると、豪ドル高は早期に息切れしやすい。
一方で米ドルは、米国の4-6月期GDP成長率が1.5%へ急減速したことで上値が重い。成長の鈍化はFRBによる積極的な金融引き締めを行いにくくし、結果として豪ドルの下値を支える要因となる。デリバティブ取引では、相場の膠着を前提にアウト・オブ・ザ・マネーのコール/プットを売却し、プレミアム獲得を狙う戦略が考えられる。
RBA決定会合を前に戦略調整
また、8月11日のRBA会合を前にポジション調整が必要だ。利上げ確率は2%まで急低下しており、インフレ率が3.8%へ鈍化したことが豪州2年国債利回りを8.3bp押し下げて4.49%とした。こうした環境下では、短期のAUD/USDスワップに軸足を移し、豪ドルのロングは回避することを推奨する。金利面の支援が乏しく、上昇モメンタムが限定される公算が大きいためだ。
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