2026年4-6月期(Q2)の決算発表シーズンが本格化しており、今週のスケジュールにはビザ(Visa)とマスターカード(Mastercard)が含まれる。ビザはここ数カ月で市場予想が上方修正されており、EPS(1株当たり利益)は前年同期比11.8%増、売上高は同8.4%増が見込まれている。これらの数値は、堅調なトップラインの勢いが利益成長へと波及していることを示唆する。
一方、マスターカードの四半期予想はここ数カ月で小幅に低下しており、EPSと売上高のいずれもわずかな下方修正が反映された。それでも、EPSは前年同期比11.4%増、売上高は同15%増と予想されており、この期間における売上成長はビザを上回るペースとなる見通しだ。2026年4-6月期の決算発表は今後数週間にわたり続き、市場全体で追加の決算が公表される。
決算前に狙うトレーディング機会
2026年4-6月期決算シーズンの山場を迎えるなか、デリバティブ投資家は決済大手のビザとマスターカードに注目したい。両銘柄は年初来でS&P500をアンダーパフォームしており、オプションのプレミアムがリバウンド余地を十分に織り込んでいない可能性がある。直近の小売売上高が消費の底堅さを示していることから、これら決済事業者に対する市場の悲観は行き過ぎである公算が大きい。
ビザは、ウォール街がEPS見通しを上方修正し、11.8%成長が予想されている点を踏まえると、ブル・コール・スプレッドの活用が有効とみる。ビザは決算発表直後にインプライド・ボラティリティ(IV)が急低下(いわゆるIVクラッシュ)しやすく、デビット・スプレッドは時間的価値(プレミアム)減少の影響を抑えやすい。ややアウト・オブ・ザ・マネーのコールを買い、より高い権利行使価格のコールを売ることで、決算後の上振れ局面を相対的に低コストで捉える狙いだ。
マスターカードの戦略と市場要因
マスターカードは、予想がわずかに下方修正されている一方で、売上成長率は15%と強い見通しであり、よりボラティリティが高まりやすい局面になり得る。期待値の引き下げと高い成長余地のギャップは、決算後の値動きを大きくしやすい。こうした環境では、ニュースに対する市場反応で上下いずれにもブレイクした場合に収益化を狙えるストラングル戦略(コールとプットの同時購入)が選択肢となる。
加えて、コアPCEデフレーター(足元で約2.6%)などのマクロ指標は消費者の取引量全体に影響するため、継続的な点検が欠かせない。個人消費が堅調を維持するなら、これらクレジット決済大手の足元のアンダーパフォームは反転しやすい。決算発表前にオプション・ポジションを構築しておくことで、実際のデータに市場が織り込み直す局面のモメンタムを取りに行ける。
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