USD/JPYは木曜日、米労働関連指標が予想を上回ったことを受けてドルが上昇し、163.90を上回る水準を維持。足元では163.95近辺で推移している。新規失業保険申請件数は7月18日までの週に18.7万件へ減少し、市場予想の21.2万件、前週(改定後)20.9万件を下回った。1969年以来の低水準となる。発表後、米国債利回りが上昇し、ドル指数は0.4%高となり、FRBの政策スタンスへの含意を市場が見極めるなか、通貨ペアの上昇を下支えした。
焦点は木曜日後半に発表される日本の6月全国CPIに移る。生鮮食品を除くコアは前年比1.6%(前回1.4%)が見込まれ、前回の総合は1.5%、食料およびエネルギーを除く指数は1.8%だった。テクニカル面では、同ペアは20期間SMA(162.97)と100期間SMA(162.28)を上回って推移する一方、163.97近辺で上値抵抗に直面し、RSIは80前後と示される。下値支持は163.65、その後は163.49、163.29が意識される。
短期警戒とオプションによるヘッジ
米労働指標の強さでUSD/JPYが163.95まで押し上げられているものの、デリバティブ取引者には、スポットのUSD/JPYロングを直接積み上げることには慎重姿勢を推奨したい。4時間足の相対力指数(RSI)は80と、極めて買われ過ぎの水準で推移しており、短期的な反落が起こる可能性が高いことを示唆する。過去にも同様の過熱局面では、上昇トレンドが再開する前に100〜150pipsの短期的な下方調整が複数回みられた。
今後の日本の全国CPI発表に備えるヘッジとして、USD/JPYの短期プットオプションの購入を検討したい。コアインフレが予想の1.6%を上回り、2024年初の予想外のインフレ上振れが想起される展開となれば、日銀が利上げペース加速を示唆する可能性がある。行使価格163.00近辺のプットは、既存の強気ポジションを保護しつつ、円が急伸した場合に利益獲得も狙える。
ドル高局面とブレイクアウト取引の戦略
別案として、米ドル高を金利先物取引で取り込むことも可能だ。米新規失業保険申請件数が18.7万件へ低下したことは、1960年代後半以来の低水準が意識される内容であり、「高金利の長期化(higher-for-longer)」を強く支持する。年内満期のSOFR先物を売ることで、市場がFRBの利下げ観測を後退させる局面での収益機会を狙える。
163.97の抵抗線上抜けを見込むトレーダーには、バリアを163.29のサポート水準の直下に設定したノックアウト型コールオプションの活用を提案する。この戦略は下方リスクを限定しつつ、米国債利回りの上昇基調が続く場合に165.00への上伸を狙うポジショニングを維持できる。過去の傾向として、ドル指数が単日で0.4%以上上昇した場合、そのモメンタムはその後2週間程度持ち越されやすい。
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