ブレント原油は、上値目標として120ドルが意識されている。根拠は、地政学的な供給途絶リスクとテクニカル面の追い風だ。リスク要因としては、イランを巡る紛争、ホルムズ海峡周辺のチョークポイント(要衝)での通航障害、紅海におけるフーシ派攻撃の増加による実物輸出ルートへの脅威が挙げられる。また、米国がハルグ島などイランのエネルギー・インフラを標的とする地上作戦に踏み切る可能性にも言及しており、中東からの輸出を混乱させ、リスクプレミアムの再評価を迫る恐れがあるとしている。
テクニカル指標では、ストキャスティクス・オシレーターが売られ過ぎ圏で強気のクロスオーバーを示したことに加え、CCI(商品チャネル指数)がゼロライン突破に向けて上昇している点が材料視される。狙いは週足の価格ギャップである103.5ドルで、さらにブレントはボリンジャーバンドの移動平均(95)を上回って終える局面が近いともされる。これが確認されれば、上限バンドの120ドル近辺への道が開ける、という主張だ。
取引推奨と戦略
デリバティブ取引参加者には、ブレント原油のコールオプション買いと先物のロングで、上方向への急伸に積極的に備えることを推奨する。ブレントが足元で95ドル近辺にあることを踏まえ、まずは直近のテクニカル上のギャップである103.5ドルを短期目標とし、中長期では120ドルを行使価格のターゲットとして意識したい。この戦略は、週足ストキャスティクスの強気クロスオーバーや、CCIのゼロ上抜けといった強いテクニカルシグナルとも整合的である。
リスク、市場ダイナミクス、テクニカルのトリガー
市場は、日量約2,000万バレルが通過するホルムズ海峡への脅威を著しく過小評価している可能性がある。イラン関連の緊張激化や、イラン原油輸出の9割超を扱うハルグ島での混乱が生じれば、即座に大規模な供給不足を引き起こし得る。歴史的にも、1979年のイラン革命のような供給ショックでは、原油価格が数カ月で2倍超に上昇した例がある。
直近のデータでは、フーシ派による攻撃が続く中で紅海の船舶通過が50%超減少し、タンカーが迂回を余儀なくされ、輸送距離の長期化とコスト増につながっている。こうした物流面の摩擦は、すでに現物市場の需給構造を締め付け、運賃(フレート)上昇を促している。市場がこの持続的リスクを一気に織り込み直す前に、アウト・オブ・ザ・マネーのコールを確保するよう助言する。
テクニカル面では、ブレントがボリンジャーバンドの移動平均(95)を上回って引けており、上昇方向への構造変化を確認する動きとされる。短期的な押し目局面をロングの積み増しに活用し、上限バンドである120ドルに向けた余地は大きいとの見方だ。ブル・コール・スプレッドを用いれば、プレミアムコストを抑えつつ、想定される約25ドルの上昇余地の大部分を取りに行く設計が可能になる。
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