金(XAU/USD)は月曜日、米ドルの戻りが勢いを失い、原油が1カ月ぶり高値から反落したことを受けて小幅高となった。値動きは下降トレンドラインの下で抑えられる一方、3,965ドル上でのサポートは維持されており、下降三角形の形状が継続している。中東情勢の緊張は上値追いを抑える要因となったが、イラン外務省報道官エスマイル・バガエイ氏が緊張緩和に向けた取り組みが継続していると述べたことがリスク選好の改善と重なり、ドルの重しとなるとともに原油の上昇を一服させた。加えて、先週発表された米インフレ指標が予想を下回ったことで、今後数カ月の米連邦準備制度理事会(FRB)による追加引き締め観測が後退した。
XAU/USDは4,021ドル近辺で推移し、モメンタム指標は下押し圧力の弱まりを示唆している。4時間足RSIは中立水準へ戻りつつあり、MACDはプラスに転じた。三角形上辺の4,050ドル前後を上抜ければ、4,100ドル(7月14日高値)、次いで4,210ドル(7月6日高値)が視野に入る。一方、年初来安値の3,941ドルを下回れば、3,886ドル(2025年10月安値)、続いて127.2%フィボナッチ・エクステンション近辺の3,830ドルが目標となる。なお、ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)によれば、2022年に中央銀行は約700億ドル相当の金1,136トンを購入し、年間購入量として過去最大となった。
取引戦略とレジスタンス水準
デリバティブ取引を行う投資家は、今後数週間、金(XAU/USD)の4,050ドルのレジスタンス水準を注視したい。貴金属は足元で4,021ドル近辺でもみ合っているが、この下降トレンドラインを明確に上抜ければ、強いトレンド転換シグナルとなり得る。強気シナリオでは、7月の直近高値である4,100ドルおよび4,210ドルをターゲットにコールオプションの買いを提案する。
歴史的に金は、金融政策が緩和方向に傾く局面で上昇しやすく、過去サイクルにおいてFRBが利上げを停止した際の大幅な上昇がその例として挙げられる。先週の米インフレ指標の下振れにより、再び中央銀行の引き締め観測は後退し、米ドルの弱含みが続いている。このマクロ環境は、金が現在のテクニカルな三角持ち合いから上放れする土台になり得る。
下落シナリオとマクロ要因
一方で、重要サポートである3,965ドル、ならびに年初来安値の3,941ドルを割り込む下方ブレイクにも備える必要がある。これらの水準が維持できない場合、3,886ドル付近への下落を狙い、プットオプションの買いで下げ局面の収益機会を捉えることを推奨する。過去データでは、下降三角形が下方にブレイクした際、売りが加速し、主要なフィボナッチ・エクステンション目標に比較的早期に到達するケースが多い。
また、地政学的ヘッドラインと中央銀行の動向の監視も提案する。これらは引き続き金価格の強力な下支え要因になりやすい。例えば、中央銀行は2022年に過去最高の1,136トンの金を購入し、外貨準備の分散を目的として近年も積極的な買いを継続している。不確実性が高い局面で、いずれの方向への急変動も取り込むため、ブレイクアウト前にストラドル戦略を活用する手段もある。
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