EUR/JPYは2日続伸し、独季節調整済み5月貿易収支が市場予想を上回ったことを受け、欧州時間序盤は185.70近辺で取引された。黒字は191億ユーロと2月以来の高水準となり、市場予想の148億ユーロを上回った。4月は147億ユーロへ上方改定された。輸出は前月比0.9%増と、0.3%減を見込んでいた予想に反して増加。輸入は2.5%減と、0.1%増予想に反して落ち込み、前回の1.1%増から反転した。
もっとも、円を下支えし得る材料として、日本の為替市場介入観測が強まっており、上昇局面の制約要因となり得る。日銀の四半期報告は総じて見方を据え置き、9地域の大半について「緩やかに回復している」とした。また、多くの地域で中小企業を含む企業が今年、大幅な賃上げを実施した一方、高い賃上げの持続可能性を懸念する声もあると指摘。さらに、企業は人件費や物流費の上昇を転嫁する形で値上げを継続しており、今夏以降、食料品や日用品の追加値上げも検討されているという。
ドイツの貿易黒字がEUR/JPYの強気見通しを下支え
EUR/JPYは上昇基調を維持するとみている。ドイツの貿易黒字が想定以上に強く、ユーロ圏最大の経済が底堅さを示したことが、当面のユーロ強気見通しを補強する。こうしたファンダメンタルズの強さは、短期的に一段高を試す材料となり得る。
介入リスクの高まりとオプション戦略
一方、185.70近辺は15年以上ぶりの水準であり、極めて慎重な対応が必要だ。日本当局は過度な円安を抑制するため、歴史的に介入に踏み切ってきた経緯があるため、介入リスクは非常に高い。財務省関係者による口先介入(けん制発言)は実弾介入に先行しやすく、その動向を注視している。
この環境下では、オプションを用いて取引を組み立てている。EUR/JPYのコール・オプションを購入することで、上値余地に参加しつつ、介入で急反落した場合でも最大損失を支払ったプレミアムに限定できる。緊張感を映してインプライド・ボラティリティは上昇しており、コスト低減の観点からはブル・コール・スプレッドなどの戦略も有効となる。
既存のロング(買い持ち)については、ヘッジとしてプット・オプションの購入を推奨する。日本の介入は迅速かつ大規模になり得る。2024年春には当局が過去最大の9.79兆円を投じて通貨防衛を行い、相場が急落する場面が見られた。同様の事象に備えて保険を確保し、直近の利益を守るのは妥当な措置だ。
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