英ポンドは米ドルに対して0.1%安と小幅に軟化したものの、過去1週間にかけてイングランド銀行(BOE)の金融引き締め期待が急速に織り直されたことが下支えとなった。英国・米国の利回り格差の改善もファンダメンタルズ面での支えとなり、地政学的緊張が再燃してG10通貨の値動きがまちまちとなるなかでも、英国の指導部移行をめぐる市場心理の改善が追い風となった。
テクニカル面では、6月下旬の1.31台半ばからの反発局面は1.34近辺で上値抵抗に直面している。同水準では50日移動平均線と200日移動平均線がいずれも上値を抑える形で機能している。それでも銀行ストラテジストは中立〜強気の見方を維持し、1.36方向への上昇余地を指摘。足元のレンジは1.3300〜1.3400と位置づけた。
金融政策見通しと市場反応
われわれは、よりタカ派的なBOE観測を背景に、英ポンドが対ドルで持ち直すとみている。デリバティブ取引では、今後数週間で1.36へ向かう動きに備えたポジショニングを検討したい。1.3450近辺の行使価格のコールを用いたブル・コール・スプレッド、あるいはコールの単体買いが有効な戦略となり得る。
市場は直近の英国インフレ指標に反応している。先月のインフレ率は2.5%と、BOEの目標である2%をなお上回って高止まりした。これを受け、短期金利市場では次回会合での追加利上げ確率が75%超まで織り込まれている。この織り直しが、ポンド高をファンダメンタルズ面から支えている。
利回り格差、企業マインド、テクニカル環境
英国と米国の金利差拡大も注視している。英国の2年国債(ギルト)利回りは、足元で米国債同年限を25bp上回って取引されており、英ポンド保有の相対的な魅力を高める改善となっている。この利回り優位が通貨に堅固な下値支持を与えている。
英国の指導部移行を受けた前向きなセンチメントは、引き続きポンドを下支えしている。英産業連盟(CBI)の最近の調査では、企業景況感が1年以上で最高水準となった。こうした安定感が英国資産への資金回帰を促している。
テクニカル面では、GBP/USDは先月の1.31台半ばから上昇して以降、地合いを固めている。足元は当面1.3300〜1.3400のレンジでのもみ合いを想定し、1.3400をやや上回る水準にある50日線・200日線が上値抵抗として集中している。レンジ下限方向への押し目は、ロング構築の好機として活用したい。
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