USD/JPYは月曜日、約1年にわたる緩やかな上昇基調を延長した。アジア早朝の161.50近辺からロンドン午後にかけて162.50手前まで上昇した後、NY時間にかけて伸びが一服し、162.00をやや上回る水準で取引を終えた。これは先週のサイクル高値である163.00手前まであと1円の「ビッグ・フィギュア」に迫る位置に当たる。ドル全体の値動きは総じて落ち着いていたが、それでも円は71pips下落し、およそ40年ぶりの水準で取引されている。日本の前回の為替介入局面が引き続き参照点となる。当局は4〜5月にかけて約12兆円(約730億ドル)を投じて円買いを実施したが、今回の上昇局面では公式なコメントを伴っていない。
財務省は口先介入的な警告を後退させ、162.00のような明確な「トリガー」を容認する姿勢も示していない。また、投機的なショート・ポジションの積み上がりに連動した対応を好むと報じられている。日銀は6月16日に政策金利を1.00%へ引き上げ、3年ぶりに同水準を上回ったが、円高はおよそ1セッション程度しか続かなかった。政策スタンスは依然「緩和的」とされ、実質金利はマイナス、次回利上げは第4四半期との見方が優勢であるなか、3.75%で据え置くFRBとの金利差がキャリー取引を支えている。注目イベントは、23:30GMT発表の5月毎月勤労統計(現金給与総額、予想:前年比+3.4%、前回:+3.5%)、火曜23:50GMTの日本の経常収支(予想:4兆円超)、水曜18:00GMTのFOMC議事要旨。焦点となる水準は、上値抵抗が162.50、次いで163.00手前。下値支持は162.00、161.50、161.00、そして160.00台前半の50日EMA(指数平滑移動平均)である。
円安と政策環境
USD/JPYは164.50近辺で推移しており、年初来の執拗な上昇を継続している。ドル指数は概ね横ばいで、この局面が「ドル高」ではなく「円安の持続」を主因とすることを裏付ける。トレーダーが金利差に基づく利回りを追求するなか、円はあらゆる通貨に対して売られている。
財務省は戦略的に沈黙を保っている。この手法は、事前に予告する警告ではなく「不意打ち」介入の前兆として理解されつつある。当局は投機筋のショート積み上がりを注視している可能性が高い。直近のCFTCデータでは、こうしたポジションが2024年の約12兆円規模の大規模介入直前に見られた水準まで膨らんだことが示されている。この沈黙期間は、トレーダーの思惑を外すための意図的な選択と言える。
日銀が6月に実施した利上げは、数時間の円高をもたらしたにすぎず、その後トレンドは再開した。日本の実質金利が依然として大幅なマイナスである以上、単発の利上げではキャリー取引の強力な収益計算を大きく変えられていない。市場の視線は今週の米CPIに向かっており、FRBが3.75%で据え置かれるとの見通しを維持し、金利差の大きさを改めて意識させる可能性がある。
取引戦略とテクニカル見通し
今後数週間については、USD/JPYのコール・オプションを買うことが、強気エクスポージャーを維持するうえで妥当な戦略だと考える。この手法は、165.00およびそれ以上への上昇に参加しつつ、突発的な介入が起きた場合のリスクを明確に限定できる。一方、アウト・オブ・ザ・マネーのプットを売って強気トレンドからプレミアム収入を得ることも可能だが、急反転時のリスクが大きくなる点には注意が必要だ。
主要な上値抵抗は直近高値の165.00近辺で、市場はこの節目を突破して上方の未踏領域を試すことに強い関心を示している。下値の初期サポートは164.00、より重要な下値の「床」は163.50で、直近の上昇で発射台として機能してきた。50日移動平均線(現在162.80近辺)を上回る限り、トレンドは有効と見ている。
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