AUD/USDはニューヨーク時間に0.6885まで下落した後、0.6943まで急伸したが、上昇は一服し、0.6923で取引を終えた(前日比+0.42%)。この急騰は行き過ぎと判断されており、目先の値動きは持ち合い局面に移行する見込みで、0.6895~0.6945のレンジ取引が想定される。
1~3週間の時間軸では、UOBは見通しを弱気から中立へと変更した。現物が0.6915だった7月1日に修正したものである。同行は当面レンジ見通しを維持しており、AUD/USDは0.6870~0.6980での推移が見込まれる一方、長期バイアスは依然として弱気とされている。
低ボラティリティ局面におけるオプション戦略の機会
AUD/USDが持ち合いに入るとの見方を踏まえると、低ボラティリティで収益機会を得る戦略が有望だ。今後数週間の想定レンジが0.6870~0.6980であることは、強い方向性のベットが利益につながりにくいことを示唆する。この見通しは、オプションを買うよりもプレミアムを売る戦略に追い風となる。
トレーダーはAUD/USDでストラングル売りやアイアンコンドルの構築を検討すべきだろう。具体的には、0.6980を上回る権利行使価格のアウト・オブ・ザ・マネーのコールと、0.6870を下回る権利行使価格のプットを売却し、時間経過とともに減価するプレミアムを受け取る。オプション満期までに相場がこのレンジ内に収まれば、戦略は利益となる。
経済的背景と過去の事例
この中立スタンスは、直近の経済指標にも裏付けられる。豪準備銀行(RBA)と米連邦準備制度理事会(FRB)はいずれも様子見姿勢にあるように見える。豪州の前年比インフレ率は2.8%まで鈍化し、RBAの目標レンジ内に収まっている一方、先月の米雇用統計は伸びが小幅にとどまった。いずれの中銀からも強い材料が出にくい状況が、レンジ相場観を補強している。
また、AUD/USDオプションのインプライド・ボラティリティは足元で半年ぶりの低水準となる8.5%に低下した。これは、市場が短期的に大きな価格変動を織り込んでいないことを意味する。こうした低ボラ環境では、プレミアムの時間的減価(セータ)が収益の主因となりやすく、オプション売りが相対的に有利になり得る。
過去を見ても、豪ドルでは同様の持ち合い局面が確認されている。特に2024年後半には、鉄鉱石価格が安定し、中銀も同様に踏み込んだ姿勢を示さなかった局面で、レンジ取引型の戦略が方向性戦略を一貫して上回った。今後数週間も同様のパターンが進行し、横ばい推移を想定したポジションが奏功する可能性がある。
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