韓国の鉱工業生産は5月に前年同月比0.9%減となり、前月の1.5%増から反転した。前年同月と比べた工場稼働の弱さを示唆する。
5月の結果は、前年比ベースで拡大から縮小への転換を意味する。また前回値から2.4ポイントの振れとなり、メーカーにとって生産環境が一段と軟化していることを浮き彫りにした。
鉱工業生産の減少は市場下落を示唆
当社は、韓国の鉱工業生産の落ち込みを、今後数週間に向けた明確な弱気シグナルとみる。プラス成長から前年同月比▲0.9%の縮小へ反転したことは、景気モメンタムの大幅な悪化を示している。これは単なる減速ではなく、市場の転換点となり得る。
この弱さは、世界的な需要減速に直面する重要セクターである半導体が主因となっている公算が大きい。直近データでは、世界の半導体売上高が前四半期に3.2%減少したことが確認されており、韓国の製造業の中核に直接的な影響を及ぼしている。米国や中国など主要経済で消費支出の鈍化が見え始めていることから、この流れは継続すると見込む。
この見通しを踏まえ、当社はKOSPI200指数の一段安を想定している。ボラティリティ上昇を収益機会とするため、7月・8月満期のプットオプション購入を検討している。市場の恐怖指数とされるVKOSPIはすでに21.4まで上昇しており、市場がリスク上振れを織り込み始めた兆候といえる。
為替見通しと過去局面との類似
また、海外資本が慎重姿勢を強めるにつれ、韓国ウォンは対米ドルで下落(ウォン安・ドル高)すると予想する。韓国銀行(中銀)が先週、政策金利の据え置きを決めたことで、通貨を支える柱の一つが弱まった。こうした点から、USD/KRW先物のロング(買い)も検討している。
足元のパターンは、KOSPI下落とウォン安に先行した2022年後半の鉱工業減速局面を想起させる。当時は、特に対中輸出の減少が、その後の景気悪化を示す先行指標となった。直近の貿易統計でも対中輸出が4.1%減となっており、同様の警戒サインが点灯しているとみる。
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