EUR/USD、13カ月ぶり安値から反発 ホルムズ海峡リスクとFRB・ECBの重要シグナルが焦点に

by VT Markets
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Jun 29, 2026

EUR/USDは月曜日、1.1320近辺の13カ月ぶり安値から反発して小幅高となったが、1.1400超を維持できなかった。米国・イラン停戦の行方やホルムズ海峡の状況を巡る不透明感が続くなかで、市場のリスク選好は脆弱なままだった。イランがオマーンとの協議に言及し、米海軍が同水路の脅威レベルを「著しく高い」へ引き上げたことが材料視された。注目は中銀要人発言や経済指標にも移り、ポルトガル・シントラでのECB(欧州中央銀行)ラガルド総裁の講演に加え、米国のインフレ指標や雇用統計の発表が、FRB(米連邦準備制度理事会)政策見通しを左右し得る。

テクニカル面では、「大局の下落トレンドが維持される中での調整反発」と評価され、RSI(14)は50台半ばへ回復、MACDはプラス圏へ移行した。値動きは、かつてのサポートであった1.1430近辺を上抜けられず上値が抑えられており、レジスタンスは1.1500、次いで1.1620~1.1660ゾーンが意識される。下値は1.1320が当面のサポートとされ、さらに下落すれば2025年5月下旬の安値1.1210が再び視野に入る。

地政学・経済の不確実性の下で下落基調が継続

現在日付が2026年6月29日であることを踏まえると、足元のEUR/USDの反発は、反転ではなく、より大きな下落トレンドの中での調整局面とみている。ホルムズ海峡を巡る地政学的不確実性はリスクオフ環境を招きやすく、一般的に米ドル高要因となる。このため、今後数週間はユーロの再下落余地を念頭にポジションを構築している。

また、EUR/USDの1カ月物インプライド・ボラティリティはこの1週間で6.8%へ上昇しており、停戦の不安定さと米国経済指標を前にした市場心理の緊張を映している。2019年の緊張局面など、過去の類似の地政学ストレス局面ではボラティリティ急上昇と「ドルの安全資産買い」が起きやすかった。こうした環境下では、リスク管理手段としてオプション戦略の妙味が増す。

EUR/USD下落を想定したオプション戦略

以上を踏まえ、1.1320のサポート水準を下回る行使価格のプット・オプション購入を検討し、2025年5月下旬の安値近辺である1.1210方向への下落を狙う。これは、EUR/USDの下落で利益を得られる一方、損失が限定される(定義されたリスク)戦略である。今後発表される米雇用統計は、この動きの重要なカタリストとなり得る。

急落シナリオに確信が持てないトレーダーには、プレミアム獲得を狙うベア・コール・スプレッドが有効となり得る。具体的には、1.1500のレジスタンス近辺のコールを売り、より高い行使価格の割安なコールを買ってリスクを限定する。相場が1.1500を上回らない限り収益機会が見込め、直近3四半期にわたり米非農業部門雇用者数(NFP)が市場予想を継続的に上回っているという米指標動向(FRBにとって引き締め継続を正当化しやすい経済の底堅さ)とも整合的である。

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