USD/CHFは6日続伸し、水曜日のアジア取引で7カ月ぶり高値となる0.8107を付けた。中東情勢を背景に米ドルが堅調だったためだ。この後、スイスでは6月のZEW景況感調査(期待指数)と、4-6月期SNB四半期報告が焦点となる。米国のドナルド・トランプ大統領は、イランが核査察のために施設を開放することに同意したと述べた一方、イランのアッバス・アラグチ外相は、実質的な核協議はまだ始まっていないと語った。
イランの首席交渉官は、ホルムズ海峡は戦前の状態には戻らず、イランの監督下に置かれ続けると述べた。また、米国は、イラン支援のヒズボラを巡り、イスラエルとレバノンの停戦確保を目的とした協議を主催した。経済指標では、米国の6月S&Pグローバル総合PMI速報値が5月の51.5から52.2へ上昇し、製造業PMIは55.1から55.7へ上昇(予想54.8を上回る)した。サービス業PMIも50.7から51.3へ小幅上昇し(予想51.0を上回る)、改善が確認された。CME FedWatchでは、12月にFRBが利上げする確率が約86.1%と示され、先週のFOMC前の61%から上昇した。SNBは6月会合で政策金利を4会合連続で0%に据え置き、インフレ見通しを引き上げるとともに、為替市場で介入する用意がある姿勢を改めて示した。
政策の方向性の違いと地政学リスクがUSD/CHF強気見通しを下支え
FRBとスイス国立銀行(SNB)の政策スタンスの乖離が拡大していることを踏まえると、USD/CHFには明確な投資機会があるとみる。市場が利上げ確率を86.1%と織り込むFRBのタカ派姿勢は、政策金利をゼロに据え置くSNBと鮮明な対比をなす。今後1〜2カ月程度の期間で満期を迎えるUSD/CHFコールオプションの買いを検討し、スイスフランに対する米ドル高の継続に備えるべきだ。
中東の緊張は、安全資産としての米ドルに強い追い風となっている。世界の石油液体の約21%が通過するホルムズ海峡を巡る事態がエスカレートすれば、リスク回避の動きが一段と強まる可能性が高い。こうした地政学的不確実性は市場のボラティリティを押し上げやすく、オプションは急騰局面を取り込みつつリスクを限定できる有効な手段となる。
米景気の底堅さとSNBの姿勢がさらなる米ドル高を後押し
米国の堅調な経済指標は、より積極的なFRBを正当化し、米ドル強気の見方を直接支える。直近のS&Pグローバル総合PMIの52.2は拡大局面を明確に示しており、歴史的にも利上げに耐え得る健全な景気を示唆する水準だ。この底堅さはFRBに政策継続の「青信号」を与え、他通貨に対する米ドルの魅力をさらに高める。
SNBがフラン高に対して介入の用意があると明言していることは、CHF反発の上値を抑える要因となる。SNBは過去に大規模な外貨購入を実施してきた経緯があり、外貨準備は2021年に1兆CHF超でピークに達した。必要とあれば通貨を押し下げるという当局の強いコミットメントが示されており、フラン売りは魅力的な戦略となり得る。
USD/CHFについては、ワンタッチ型または通常のコールオプションを通じて強気ポジションを構築することが最も妥当な対応だと考える。現状の0.8100を上回る水準、例えば7月末〜8月満期で0.8250といった行使価格を狙うことで、想定される上昇トレンドからの収益機会を得られる。この手法は上昇余地に参加しつつ、損失をオプションの支払プレミアムに限定できる。
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