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スイス中銀、政策金利をゼロに据え置き スイスフラン安でインフレ見通し上方修正、ドル/フランは0.8000台を回復

by VT Markets
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Jun 18, 2026

スイス国立銀行(SNB)は第2四半期の金融政策会合後、政策金利を0%に据え置いた。声明では、インフレ見通しを2027年0.6%、2028年0.7%へとそれぞれ引き上げ(従来は0.5%、0.6%)、一方で2026年のGDP成長率見通しは約1%で据え置いた。SNBは、物価安定を維持するため必要に応じて金融政策を調整するとし、情勢を継続的に監視すると表明。ベースラインシナリオでは、原材料価格の上昇を背景に今後数四半期にわたり世界的なインフレが高止まりし、世界成長は直近の四半期よりも当面はより緩やかになるとの見立てを示した。

決定を受けてスイスフランは下落し、USD/CHFは心理的節目の0.8000を再び上回った。ただし、米ドル全般の軟調さにより、同ペアは水曜日に付けた4月上旬以来の高値は下回ったままだ。テクニカル面では、USD/CHFは200期間EMAを上回る限り短期的に強気バイアスを維持。RSIは62近辺、MACDもプラス圏を示している。初期サポートは200期間EMAの0.7957で、日足終値でこれを下回れば強気構造は損なわれる一方、上回って推移する限り押し目買い需要が意識される。

SNBの政策見通しとスイスフランへの含意

SNBが政策金利を0%に据え置いた判断は想定通りで、スイスフラン高につながる目先の材料は乏しい。2027年および2028年のインフレ見通しが小幅に引き上げられたことは、将来的な追加緩和に慎重である姿勢を示唆する。こうした点は、高金利通貨に対してフランの上値が重く、レジームとしては横ばい〜弱含みになりやすい、との見方を補強する。

2026年6月時点の市場環境を踏まえると、戦略上の要諦は金利差にある。スイスのインフレ率は直近5月分で前年比1.1%と、米国の2.8%、ユーロ圏の2.5%を大きく下回る。米連邦準備制度理事会(FRB)の政策金利が3.0%であることから、スイスフランに対する米ドルの金利優位は依然として大きく、「キャリートレード」を促し、USD/CHFの下支え要因になり得る。

取引戦略と市場リスク管理

今後数週間については、USD/CHFが主要なテクニカルサポートである0.7957を上回って推移する局面を想定した戦略を検討する。権利行使価格が0.7950近辺のアウト・オブ・ザ・マネーのプットオプションを売却することは、プレミアム獲得(タイムディケイの取り込み)を狙える手段として魅力的であり、市場の強気構造を前提に「大きく下抜けしない」ことに賭ける取引となる。

同時に、足元で米ドルが軟調な点はリスクとして管理が必要だ。CHFオプションのインプライド・ボラティリティは2年ぶり低水準の5.8%まで低下しており、ヘッジや方向性ポジションのコストは相対的に低い。したがって、USD/CHFでブル・コール・スプレッド(コールを買い、より高い行使価格のコールを売る)を用いることは、ドル安が加速した場合の損失を限定しつつ、緩やかな上昇余地を取りに行く上で妥当な選択肢となり得る。

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