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米CPIと英GDP発表を控え、米利上げ観測でドル高 ポンドは下落

by VT Markets
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Jun 8, 2026

英ポンドは週明け月曜日、対ドルで下落し、欧州市場ではGBP/USDが1.3338近辺で推移した。相場は一時1.3316前後まで下げ、約3週間ぶりの安値を付けた。動きの背景には、年内の米連邦準備制度理事会(FRB)利上げ観測の再燃を受けたドル高がある。米ドル指数(DXY)は100.10近辺を維持し、金曜日の上昇を引き継いだ。

金利見通しは急速に織り替わっている。CMEのFedWatchツールによれば、年内に少なくとも1回利上げが実施される確率は74.2%と、1週間前の45.2%から上昇。5月の米雇用統計(非農業部門雇用者数)が、市場予想の8.5万人に対して17.2万人増と上振れしたことが材料視された。今後は水曜日の5月米消費者物価指数(CPI)と、金曜日の4月英国内総生産(GDP)に関心が移る。テクニカル面では、GBP/USDは20日指数平滑移動平均(EMA)の1.3434を下回る1.3330近辺で推移し、相対力指数(RSI)は38付近。上値抵抗は1.3434、その次が1.3585近辺で、下値支持は1.3239、さらに1.3200が意識される。

米ドル高の持続とポンド安見通し

GBP/USDは米ドル高の持続に押され、1.2550水準近辺で上値の重い展開が続いているとみる。米ドル指数(DXY)は105.50近辺で底堅く推移しており、主要通貨に対するドルの広範な強さを示している。この構図がポンドにとって厳しい環境を作り出している。

5月の米雇用統計は、予想の18.0万人に対して21.5万人増となり、FRBがよりタカ派的になるとの見方を大きく強めた。市場の織り込み(CME FedWatchツール)では、夏の終わりまでに利上げが行われる確率が65%とされ、1カ月前に40%程度だった水準から急上昇している。

一方、英国経済は失速の兆しがあり、最新のGDPは4月が前月比0.1%減と小幅なマイナスを示した。この弱さは、イングランド銀行(BOE)がFRBのタカ派姿勢に歩調を合わせにくいことを意味する。金融政策の方向性の乖離拡大が、ポンドに弱気な見通しの主因である。

下方向へのポジショニングと市場戦略

こうした環境を踏まえると、トレーダーはGBP/USDの一段安に備えたポジショニングを検討すべきだと考える。権利行使価格1.2400近辺のプットオプションの購入は、今後数週間の下落局面で利益機会を狙いつつ、損失を支払ったプレミアムに限定できる「リスク限定」の手段となり得る。

水曜日の米CPI発表前後ではボラティリティの上振れが見込まれる。よりコストを抑えた方法としては、ベア・プット・スプレッドの構築が考えられる。これは、高い権利行使価格のプットを買い、低い権利行使価格のプットを売って購入費用を一部相殺し、緩やかな下落局面での収益化を狙う戦略だ。

状況は、FRBの急速な引き締めと英国経済への不透明感が対比され、ポンドが歴史的安値圏へ向かった2022年末を想起させる。当時は、政策スタンスの乖離がいかに急速に通貨を圧迫し得るかが示された。心理的節目である1.2500を明確に割り込めば、1.2350方向への一段の下押し余地が開ける可能性がある。

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