オーストラリア企業の粗営業利益は第1四半期に前期比1.3%減となり、0.5%増を見込んでいた市場予想を下回った。予想されていた増加から一転して、当該期間は減少に転じた。
今回の統計は、年初のオーストラリア企業全体で利益モメンタムが想定以上に弱かったことを示唆する。利益が前期比で減少したことで、企業収益の短期的な先行きは市場が織り込んでいたほど強くない可能性が示された。
経済減速のシグナル
第1四半期の企業利益が予想の0.5%増に反して1.3%減となったことは、オーストラリア経済の減速を示す明確なシグナルとみている。この想定外の縮小は、企業マージンに相当な下押し圧力がかかっていることを示し、景気の弱含みが多くの想定よりも速いペースで進んでいるとの懸念を強める。
この利益統計を受け、ASX200指数の下落局面を想定したポジショニングを取る。指数は足元で7,700近辺(重要なテクニカル水準)に位置しており、同指数のプットオプションの買いを検討する。直近データでは、4月の豪小売売上高は0.1%増にとどまり、消費需要も極めて弱いことが示されており、この見方を補強している。
市場と政策対応の見通し
低調な利益指標は、オーストラリア準備銀行(RBA)に対し、6月会合でよりハト派的なスタンスを取るよう圧力をかける可能性が高い。その結果、豪ドルの下押しを見込み、米ドルに対する豪ドルのショートを検討している。ターゲットは0.6500のサポート水準割れ。市場は年末までのRBA利下げ確率を50%超で織り込み始めており、数週間前から大きく上昇した。
また、安全資産志向と利下げ期待の高まりが債券価格を押し上げると見込み、豪10年国債先物のロングも検討している。過去には、2011〜2012年の減速局面のように利益がサプライズで落ち込んだ局面に続いて、国債利回りが大きく低下した例がある。こうした環境は市場ボラティリティの上昇も示唆し、ロング・ボラティリティ戦略が魅力的となり得る。
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