韓国の5月CPIが予想外の上振れ、韓銀の利下げ観測に逆風 ウォン見通しは上向きに

by VT Markets
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Jun 2, 2026

韓国の5月の消費者物価指数(CPI)は前月比0.5%上昇し、市場予想の0.3%増を上回った。今回のデータは、短期的な物価の勢いが市場の織り込みよりも強いことを示している。

5月の結果は予想比で0.2%ポイントの上振れとなった。公表資料には、追加の内訳や補完的なインフレ指標は示されていない。

金融政策への示唆と為替見通し

韓国の月次消費者物価が予想の0.3%に対して0.5%上昇したことは、インフレが想定以上に粘着的であることを示唆する。これにより、韓国銀行(BOK)が近く利下げに踏み切るとの期待は後退しやすい。インフレを確実に抑え込むため、中央銀行は引き締め姿勢を当面維持する必要があるだろう。

この見通しは、短期的には韓国ウォン(KRW)の下支え要因となる。米ドル/ウォン(USD/KRW)は足元で2年ぶり高水準の1,400近辺で推移してきたが、今回のインフレ上振れを受けて下方向への調整が起きる可能性がある。今後数週間のウォン高を見込む戦略として、USD/KRWのプットオプション購入などの活用を検討したい。

株式・債券市場への影響

株式市場では、「金利は高水準のまま長期化(higher for longer)」との見方が強まることで逆風となり得る。金利高局面は企業収益や投資家心理を圧迫しやすく、年初来の上昇を受けてKOSPI200指数は調整に弱含むリスクがある。下落に備えたヘッジとして、KOSPI200のプロテクティブ・プットの購入や、その他の弱気型オプション戦略に妙味があるとみる。

債券市場では、利下げ確率の低下を織り込む必要がある。BOKは政策金利を3.50%で1年以上据え置いており、今回のデータはそのスタンスを補強し、国債利回りの上昇圧力となりうる。金利先物の再評価が進む可能性を見込み、韓国国債利回り上昇の恩恵を受けるポジションを検討したい。

今後はBOKの次回金融政策決定会合でのスタンス変化の有無に注目が集まる。粘着的なインフレに対する許容度を探るうえで、李昌鏞(イ・チャンヨン)総裁の発言を注視したい。今後数週間の市場反応は、中央銀行のフォワードガイダンスに大きく左右されるだろう。

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