ポンドは1.3450近辺で小動き、イラン情勢の緊張でドル高 市場は英中銀と米雇用統計に注目

by VT Markets
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Jun 1, 2026

ポンドは週明け月曜日、週末の交戦を受けて米国―イランの和平合意観測が後退するなかでも対ドルで概ね横ばいとなり、GBP/USDは1.3445近辺で推移した。交渉は停滞しているように見え、イラン・メディアは、イスラエルのレバノンへの攻撃が続けば停戦が破綻しかねないと警告。安全資産としてのドル需要が米ドル指数を下支えし、同指数は0.34%高の99.27となった。

米国指標もドル高を後押しした。ISM製造業PMIは5月に54へ上昇(4月は52.7)し、4年ぶり高水準となった一方、支払価格指数は84.6から82.1へ低下した。市場の関心は、5月の非農業部門雇用者数(NFP)をはじめとする労働市場指標、ISM非製造業(サービス)PMI、FRB高官発言へ移っている。英国では重要指標が少なく、焦点は水曜日のベイリー英中銀(BOE)総裁およびBOE金融政策報告に関する議会公聴会。短期金融市場では年末までに約42bpの引き締めが織り込まれている。チャート上ではGBP/USDは1.3454近辺に位置し、下値支持は1.3447および1.3351、上値抵抗は1.3602付近。14日RSIは49をわずかに下回る。

安全資産フローと金融政策見通しがGBP/USDを左右

米国とイランの緊張が高まるなか、安全資産としての魅力から米ドルが強含んでいる。これがポンドに短期的な下押し圧力を与えており、現状では1.3445の水準を維持するのに苦戦している。地政学リスクが主要テーマであり続ける限り、ドル高を見込む短期のデリバティブ戦略が有効となり得る。

4年ぶり高水準の54を付けた米ISM製造業指数の強さは、ドル上昇にファンダメンタルズ面での根拠を与えている。アトランタ連銀のGDPNowモデルでも第2四半期の成長率が2.8%と堅調さが示唆されており、この流れを後押しする。こうした背景から、今週金曜日にNFPを控えるなか、GBP/USDのプットオプションを検討する理由になるとみている。

一方で、ポンドの下値はBOEの利上げ期待によって限定的になり得るとも考える。英国のインフレ指標が直近で2.5%と底堅く、市場は年末までにほぼ2回の利上げを織り込んでいることから、1.3350近辺のサポート水準ではGBPプットの売りでプレミアム獲得を狙う戦略が現実的となり得る。歴史的にも、ドルが強い局面でもBOEがタカ派姿勢を維持する場合、ポンドは底堅さを示しやすい。

ボラティリティ戦略と重要テクニカル水準

安全資産としてのドルとタカ派的なBOEという綱引きは、ボラティリティが生じやすい環境を形成している。GBP/USDのインプライド・ボラティリティ指数は足元で中程度の8.5%にあるが、中央銀行関連の公聴会や米雇用統計に向けて上昇する可能性が高い。これは、どちらの方向にも大きく動く可能性に備え、ストラドルまたはストラングルの買いが妥当な取引手段となり得ることを示唆する。

テクニカル面では、通貨ペアはレンジが縮小する局面にあり、主要水準を用いてポジション構築を行っている。1.3602のトレンドラインを明確に上抜けて定着する場合、回復局面を見込んでGBPコールの積み増しシグナルとみなす。反対に、1.3351のサポートゾーンを明確に割り込めば下落の深掘りを確認する形となり、ヘッジ目的のプットの価値が高まる。

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