BNPパリバは、米国の2026年成長率が潜在成長率を上回ると予想しており、実質GDP成長率は2025年の2.1%に対し2026年は2.4%に拡大するとみる。インフレ率は2026年に3.8%まで上振れし、2028年まで高止まりが続く見通しで、原油高と関税が物価圧力の要因になると関連付けている。さらに同行は、AI関連投資に支えられる一方で消費は高所得層に偏るなど、景気活動が二極化するパターンも指摘する。
金融政策面では、FOMCが上下双方向の見通しを維持するなか、FF金利の誘導目標レンジは3.5%〜3.75%で据え置かれるとBNPパリバはみている。為替については、ドルが対ユーロで段階的に減価するとの見通しを示し、EUR/USDは2026年10-12月期に1.21、その後2027年10-12月期に1.25へ上昇すると予測。中東情勢は徐々に正常化する一方、価格面の緊張は残るというのが基本シナリオだとしている。
段階的なドル安と為替見通し
米国景気が堅調な成長を示すなか、ドルは対ユーロで緩やかな下落局面をたどるとみている。足元のEUR/USDは1.18近辺で推移しているが、第4四半期に1.21に達すると予想する。この見方は、景気の持続的な底堅さと、ドルからの分散が進むことを背景としている。
米連邦準備制度理事会(FRB)は、今年残りの期間において政策金利の誘導目標を3.5%〜3.75%で据え置く見通しだ。5月の最新CPIではインフレ率が3.7%で推移し、FRBが利下げを急ぐ理由が乏しいことを裏付けた。中銀の安定姿勢は、通貨の変動が緩慢かつ秩序立ったものになりやすいことを示唆する。
オプション戦略とボラティリティ環境
今後数週間の戦略としては、満期が2026年9月または12月の、より長期のEUR/USDコールオプションの買いを検討している。権利行使価格は1.20近辺が、想定されるじり高基調を捉えるうえで適切とみる。この戦略により、上昇が直ちに起きる必要はなく、方向性の動きから収益機会を得られる。
上昇が非常に緩やかに進むとの予測を踏まえると、低ボラティリティ環境にも妙味がある。Cboeユーロ通貨ボラティリティ指数は5.5近辺と、数年ぶりの低水準で推移しており、オプションの売りが相対的に魅力的になっている。相場の安定が見込まれるなか、プレミアム獲得を狙い、2026年7月満期のアウト・オブ・ザ・マネーのプット売りを検討している。
この見通しは、欧州中央銀行(ECB)がインフレ懸念を抱えつつも先月政策金利を3.25%で据え置いたこととも整合的だ。EUR/USDが1.21近辺へ戻る動きは過去に例がなくはなく、2021年初頭にみられた水準への回帰にすぎない。重要なのは、想定される値動きが緩慢で、じりじりと進む性質を持つ点である。
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