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SNB、インフレ見通し上方修正と金融政策の乖離でスイスフランに下押し圧力も、政策金利をゼロに据え置き

by VT Markets
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Jun 18, 2026

ブラウン・ブラザーズ・ハリマン(BBH)は、スイス国立銀行(SNB)が政策金利を0.00%に4会合連続で据え置き、結果を「中立的な据え置き」と位置付けたと述べた。同社によれば、SNBは2027年1-3月期(Q1)までのインフレ見通しを引き上げたものの、予測は依然として同中銀の物価安定の定義である「年2%未満」の範囲内にあり、当面は金利を据え置く余地が残るという。

レポートは、こうした政策スタンスがスイスフランの重しになり得るとも指摘した。デリバティブのプライシングでは、スワップカーブが今後12カ月で25bpの動き(政策金利を0.25%へ)となる確率を約50%織り込んでいるとされる。

金融政策の乖離とスイスフランへの下押し圧力

SNBが政策金利を0.00%に据え置いた判断は、今後数週間に向けた重要なシグナルだとみている。とりわけ、欧州中央銀行(ECB)の政策金利が2.5%、米連邦準備制度理事会(FRB)が3.0%にある中で、金融政策の乖離は拡大している。拡大する利回り格差が、スイスフランに持続的な下押し圧力を与える。

キャリートレードとSNB介入リスクを踏まえた戦略

こうした見通しを踏まえると、デリバティブを通じてスイスフラン(CHF)の一段安に備えるポジショニングが最も妥当な戦略だと考える。リスクを限定しつつ上昇余地を狙うため、EUR/CHFやUSD/CHFといった通貨ペアのコールオプション購入を検討している。これらの通貨ペアのインプライド・ボラティリティは足元で5〜6%程度と低水準で推移しており、オプション戦略の魅力を高めている。

また、この環境はキャリートレードの実行にも適している。すなわち、ゼロ金利のフランを売って高金利通貨の買い資金に充てる戦略である。スワップ市場でフォワードポイントが安定的に付いていることがそれを反映しており、プラスのキャリーを着実に得やすい。歴史的に見ても、2000年代半ばに見られたように、明確な政策乖離は持続的なトレンドを生みやすい。

もっとも、地政学的緊張などを背景に世界的なリスクセンチメントが変化すれば、安全資産志向の強まりからフランが一時的に上昇する可能性がある点には警戒が必要だ。SNBは過去にCHF安誘導のため介入してきた経緯があり、外貨準備が一時9000億CHFを超えたこともあるため、強いフランに対する許容度は低い。トレーダーは今後のスイスのインフレ指標に注目すべきで、直近の前年比1.4%という結果は、SNBの中立スタンスを変え得るような想定外の上振れ余地が小さいことを示唆している。

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