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ソシエテ・ジェネラル、米・イラン合意後のブレント正常化に「まだら」 スポットは安定もスキューは残存

by VT Markets
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Jun 17, 2026

米・イラン合意を受け、ブレント指標はストレス状態からの正常化が一様ではないことを示している。ソシエテ・ジェネラルは、スポット、ボラティリティ、オプション・スキューを「2026年初のストレス指標」と照合して追跡している。同行はスポットをブレント第4限月先物で測定し、ボラティリティはブレント先物の3カ月インプライド・ボラティリティで代用する。スキューは、25%デルタのコール・オプションのボラティリティを25%デルタのプット・オプションのボラティリティで割った比率で捉え、市場セグメント間で同一尺度の比較を可能にしている。

ストレス指標では、2026年初の水準を0%、2026年中に到達したピークを100%と定義し、各指標が高値(高水準)からどの程度戻したかに焦点を当てる。指標ごとに時系列は異なる。最大ストレスはまずボラティリティで記録され(2026年3月12日)、スポット、インプライド・ボラティリティ、25%デルタ・スキューの各指標で、ストレス前の状態へ戻る道筋が均一ではないことを示唆している。

原油市場の反応と「まだら」な正常化

米・イラン合意がひとまず成立したとみられるなか、原油市場は2026年初の高ストレス局面から落ち着きを取り戻しつつある。ただし、正常化までの道のりは市場の各領域で不均一だ。スポット価格、ボラティリティ、オプション・スキューの乖離は、今後数週間のトレーダーに特有の機会を提供し得る。

ボラティリティは3月12日のピークから急低下している。例えばCBOE原油ボラティリティ指数(OVX)は50超の水準から、足元では28前後と大幅に落ち着き、1年以上で最低水準となった。この急落は、単純にボラティリティを売るだけで得られる「取りやすい利益」は、すでに相当程度織り込まれた可能性を示す。

先物カーブで捉えたスポット(フォワード)水準も低下したが、ブレントは1バレル=75ドル近辺で下値を固めつつあるように見える。イランが輸出を推計で日量50万バレル増やしたことを踏まえると、新規供給の多くはすでに価格に織り込まれている公算が大きい。現時点では、大きな下落局面はひとまず一巡したと当社はみている。

オプション・スキュー、売買戦略、OPEC+の注目点

最も興味深いシグナルは、強気(上昇)オプションと弱気(下落)オプションの価格差を表すオプション・スキューにある。ボラティリティ全体が低下しているにもかかわらず、下落に備えるプット需要はコールに比べて相対的に強いままだ。表面的には市場が落ち着いて見えても、下方向リスクへの警戒が底流として残っていることを示唆する。

この環境下では、相対的に割安なコールを活用する戦略が魅力的と考える。例えば、上値のコールを売ってプレミアムを捻出し、その資金で下値ヘッジのプットを買うことでコラ―(collar)を構築できる。この戦略は、価格下落への「微妙な恐れ」に沿いつつ、全体のボラティリティがすでに低下している点も踏まえたものだ。

先行き、市場の関心はイラン供給増にOPEC+がどう対応するかに移る。2014〜2016年の供給過剰局面のように、産油国グループが減産に踏み込む意思があるかどうかが、価格の下値(フロア)を左右する主要変数となる。イラン産バレルの受け皿を作ることにグループが躊躇すれば、下押し圧力が急速に再燃する可能性がある。

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