ニュージーランドの1-3月期の経常収支は10.1億NZドルの赤字となり、市場予想の10.3億NZドルの赤字をわずかに下回った。結果として、前期比ベースではコンセンサスを小幅に上回った格好だ。
今回の統計は、1-3月期における対外純流出が市場が織り込んでいたほど大きくなかったことを示唆する。ただし、経常収支は引き続き赤字圏にとどまった。公表資料では追加の内訳は示されていない。
経常収支と政策への含意
予想を上回った今回の経常収支は、ニュージーランド・ドル(NZD)にとって小幅な追い風となる。対外ポジションが市場想定より強いことを示し、潜在的なマクロ脆弱性の一部を和らげる可能性がある。当社としては、米ドルに対してじり高となる局面を見込み、短期のNZDコール(短期限)を買う戦略が有効と考える。
また、このデータは、ニュージーランド準備銀行(RBNZ)が政策金利(OCR)を現行の5.50%から直ちに引き下げる必要性が乏しいとの見方を補強する。前回時点での前年比インフレ率は3.8%と依然高水準にあり、外部環境面の改善は中銀がタカ派スタンスを維持する余地を広げる。したがって、今後6カ月の利下げ期待は市場で過度に先行している可能性があるとの前提で、短期金利スワップで固定金利を支払う(pay fixed)取引を検討したい。
貿易収支とNZD見通し
より広い観点では、足元の改善は、主要輸出品である乳製品価格が年初来で8%超上昇していること(直近のGDT〈Global Dairy Trade〉オークションデータ)とも整合的だ。この動きは交易条件の改善を通じて、通貨の下支え要因となり得る。過去の経験則では、貿易収支の改善はNZDが豪ドルに対して相対的に強含む局面に先行する傾向があり、足元ではNZD/AUDの動向を注視している。
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