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地政学リスクの緩和で安全資産としてのドル需要が後退、FRB決定を控えUSD/CHFは小幅安​​

by VT Markets
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Jun 17, 2026

USD/CHFは2日続落し、米国—イラン間の緊張緩和を受けて安全資産としての米ドル需要が低下した。ドル/スイスは0.7921近辺で取引され、前日比0.30%安。もっとも、金曜日に予定される正式合意文書の署名を前に市場参加者は警戒姿勢を崩しておらず、イラン外相の警告に伴う地政学リスクも引き続き意識されている。不透明感は、米ドルの一段安を抑制し、ひいてはスイスフラン高の上値を抑える可能性がある。米ドル指数(DXY)は99.50前後。

市場は水曜日の米連邦準備制度理事会(FRB)の政策決定も待っており、戦争要因による原油価格の変動がインフレ見通しを複雑にしている。政策金利は据え置きが完全に織り込まれている一方、焦点はフォワードガイダンスと、当局者が足元のインフレ動向をどう位置づけるかに移っている。SpeechTrackerのデータでは、新任のケビン・ウォーシュFRB議長を除く投票権を持つFOMCメンバー11人のうち6人が明確にタカ派とされる。テクニカル面では、0.8000超えに失敗した後にUSD/CHFは反落。下値支持は200日移動平均線(SMA)の0.7906、さらに下は100日SMA近辺の0.7839が意識される。RSIは53程度、MACDはプラス圏を維持するものの上昇モメンタムは鈍化している。

地政学要因と市場ボラティリティは引き続き主要材料

南シナ海をめぐる地政学的緊張の沈静化により、安全資産としての米ドル需要が後退し、USD/CHFは軟化している。足元のレートは0.8950近辺で、先週からの小幅な調整を継続。世界的な不確実性を背景にドルが支えられていた局面の反動となる。

ただし、重要な外交協議を控え状況は流動的であるため、慎重姿勢を維持している。市場の恐怖指数として知られるCBOEボラティリティ指数(VIX)は17前後まで低下し、直近高値からは落ち着いたものの、トレーダーが依然として潜在リスクを織り込んでいることを示唆する。こうした基調的な緊張感は、米ドルの大幅な下落を抑えやすい。

中央銀行スタンスの乖離とUSD/CHFの戦略

最大の焦点は中央銀行間のスタンスの乖離である。FRBは、5月の米コア消費者物価指数(CPI)が2.9%となるなど粘着的なインフレに直面しており、トーンはタカ派寄り。来週の会合では、フォワードガイダンスの変化の有無を注視する。

一方、スイス国立銀行(SNB)が直面するインフレ率ははるかに低く、最新統計では前年比1.4%。このファンダメンタルズの違いはSNBのハト派スタンスを裏付け、政策乖離がさらに広がる可能性がある。歴史的に、こうした乖離は通貨ペアの持続的トレンドに先行しやすい。

この見通しを踏まえ、USD/CHFの小幅下落に備えるデリバティブ戦略を検討している。例えば、7月限で権利行使価格0.8900のプットを買い、0.8800のプットを売るベア・プット・スプレッドは有効な選択肢となり得る。リスクを限定しつつ、ペアが下方向にじり安となれば収益機会を得られる。

テクニカルチャートもこの見立てを支持する。重要なレジスタンスである0.9000を上抜けて定着できなかった後、現在は50日単純移動平均線(SMA)の0.8910近辺のサポートを試している。この水準を明確に割り込めば、今後数週間で200日移動平均線近辺の0.8850を試す展開が視野に入る。

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