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WGC調査、金地金の急騰にもかかわらず2026年も中銀の金購入は堅調と示唆

by VT Markets
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Jun 16, 2026

世界金協会(WGC)のデータによれば、過去2年間で金(地金)価格が120%超上昇した後も、世界の中央銀行は2026年も金購入を継続する見通しだ。2月5日から5月1日に実施された2026年版「中央銀行金準備(CBGR)調査」では、準備資産運用担当者の45%が今後12カ月で自国の金準備が増加すると回答した。一方、54%は「変化なし」、1%は「減少」を見込む。別途、回答者の89%は同期間に世界全体の中央銀行の金準備が増加すると見通した。

WGCによると、過去4年間の金購入は年平均1,000トンと、直前10年間の平均500トンを大きく上回る。調査では、金準備運用の主要因として「金利決定」を挙げ、次いで「地政学的不安定」「インフレ懸念」が続いた。保有動機については、回答者の90%が「危機局面でのパフォーマンス」が非常に重要とし、84%が「価値保存(ストア・オブ・バリュー)」、83%が「ポートフォリオ分散効果」を挙げた。米ドル配分に関しては、74%が今後5年間で世界の外貨準備における米ドル保有が「中程度以下」になると予想する一方、ユーロ(EUR)と人民元(RMB)の比率は概ね横ばいが見込まれている。

中央銀行の買いと戦略的含意

中央銀行が金購入を続けると見込まれる以上、現行価格の下値には強い「床」が形成されつつあるとみられる。一貫して価格に鈍感な需要が存在することは、大きな下落局面が長続きしにくいことを示唆する。この安定性を取り込む戦略として、アウト・オブ・ザ・マネーのプットオプションを売却してプレミアムを得る手法などを検討したい。

この見方は、2026年1-3月期に世界の中央銀行が純増290トンを積み増したという最近のデータによって裏付けられる。これは年初として過去最強のスタートとされる。また、中国人民銀行は金準備を20カ月連続で増やしたと伝えられており、長期戦略の明確なシグナルといえる。この粘り強い積み増しは、金市場に強力な追い風を与える。

マクロ要因、ドル分散、売買戦術

主要な動機である地政学的不安定とインフレは、引き続き重要性が高い。2026年5月の米インフレ指標が予想をやや上回る3.1%となったことで、ヘッジ対象としての金の魅力は改めて強化されている。こうした環境は、安全資産需要による上昇余地を捉えるため、コールオプションのロングなど強気戦略を支える。

さらに、準備資産運用担当者の過半が今後5年間で米ドル保有を減らすと見込んでいることも、金に追い風となる。機関投資家が代替手段を模索する中で、金は分散の主要な受け皿になりやすい。ドル離れという構造変化は、長期的な強気シナリオを補強する。

年初の急騰後、金価格は足元で持ち合い(コンソリデーション)に入っているが、これは健全な「基盤固め」の局面とみる。この値動きは、金融危機後の中央銀行買いが数年にわたる強気相場を支えた2009〜2011年の局面に類似する。今後数週間でレンジを上放れる展開を想定するトレーダーには、先物のロングが適切と考える。

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