EUR/USDは火曜日の欧州時間、米連邦準備制度理事会(FRB)が水曜日に控える政策金利決定を前に米ドルが堅調となり、1.1580近辺へ小幅に下落した。ドル指数(DXY)は0.1%高の99.75近辺。CME FedWatchの織り込みでは、政策金利は3.50%~3.75%のレンジで4会合連続の据え置きが示唆された。FRBは年8回の定例会合で金融政策を決定し、完全雇用と2%インフレ目標の達成を目指す。市場では、金利が据え置かれる局面では連邦公開市場委員会(FOMC)声明のトーンに注目が移りやすい。
ユーロは、欧州中央銀行(ECB)が追加利上げに動く可能性への期待から高ベータ通貨に対しては底堅さがみられたものの、対ドルではテクニカル的に上値の重い展開が続いた。EUR/USDは20期間指数平滑移動平均線(EMA、1.1599)を下回り、1.1849を起点に引いた下降レジスタンスラインの下で推移。相対力指数(RSI)は44近辺と弱含む一方、価格は1.1409の過去サポート上を維持した。上値抵抗は1.1600、その上に1.1687と1.1849が意識され、下値支持は1.1506および1.1409が指摘された。
Policy Divergence and Market Sentiment
EUR/USDは1.0850水準近辺で伸び悩み、50日移動平均線を明確に回復できていない。最大の焦点は今後のFRBの政策発表で、市場全体に慎重姿勢をもたらしている。データ次第のFRBと、なおタカ派姿勢を崩していないECBという政策スタンスの乖離が、足元の中心テーマとなっている。
FRBは政策金利を4.75%~5.00%に据え置くとの見方が大勢で、CME FedWatchツールでも据え置き確率は90%超とされる。ただ、米インフレ指標は直近で前年比2.8%へやや鈍化しており、年内利下げの可能性を市場がより強く織り込む要因となっている。この基調的な弱さが、米ドルの大幅な上昇を抑えている。
一方、ユーロはECBがより長期にわたり引き締め的な政策運営を迫られるとの見方から一定の支えを得ている。ユーロ圏インフレは粘着性が強く、最新のHICP(消費者物価指数〈調和方式〉)は3.1%と、政策当局への圧力が続く。こうした米国の見通しとの対比が、EUR/USDを狭いレンジにとどめている。
Options Strategies and Technical Outlook
デリバティブの観点では、この不透明感を背景にEUR/USDオプションの短期インプライド・ボラティリティが目立って上昇している。テクニカル面では、主要移動平均線を下回り、RSIも50の中心線をやや下回っており、緩やかな弱気基調を示唆する。すなわち戻り局面は脆弱で、売り方がなお優位に立ちやすい。
テクニカルの弱さに加え、FRBが想定以上にタカ派的なトーンを示すリスクを踏まえると、プットオプションの購入、または弱気のプットスプレッド構築が妥当な戦略と考えられる。これにより、重要な1.0800のサポート水準を割り込む局面に備えつつ、リスクを明確に限定できる。過去にもRSIが同様に50を下回って低迷していた局面では、その後数週間でより下位のサポート水準を試す展開がしばしば確認されてきた。
逆に、ハト派サプライズでドル安が進むと見込む向きにとっては、インプライド・ボラティリティ上昇局面での現金担保付きプット売りはリスクが高い。上方向の値動きを狙う戦略としては、アウト・オブ・ザ・マネーのコールオプション購入が有効となり得る。FRBが明確に緩和方向への転換を示唆し急騰が起きた場合、比較的低コストで収益機会を得られる手段となる。
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