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日銀決定会合を前に米ドル/円が160円台を維持、円売りポジションが拡大

by VT Markets
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Jun 15, 2026

円相場はエネルギー価格の下落から十分な恩恵を受けておらず、今週の日銀金融政策決定会合を前にドル/円は依然として160.00を上回って推移している。MUFGは、最新のIMM(国際通貨先物市場)報告で、紛争開始以降、レバレッジド・ファンドが円のショート(売り持ち)エクスポージャーを積み上げてきたことが示されており、市場が日銀の25bp利上げを完全に織り込む中で、ポジショニングが高水準にあると指摘する。

円ショートは6月9日まで5週連続で増加し、2月下旬時点のほぼ4倍に拡大した。MUFGによれば、これは2024年7月上旬以来の大きさとなる。同時期は、日銀が2024年7月に利上げを実施し、その後9月にFRBが利下げを行ったことで、2024年夏に円資金調達のキャリートレードが大規模に巻き戻された局面に先行していた。円安が続けば、通貨防衛のため日本が再び為替介入に踏み切るとの観測圧力が強まる可能性がある。

円の急反転リスク

円に対する記録的なショートの積み上がりを踏まえると、急反転が起こり得る環境が整っている。ドル/円が160.00を上回って推移する中、市場は過熱気味であり、また日本のコアインフレ率が2026年5月に2.8%へ到達したことは、日銀にとって今週予定される25bp利上げを実行する十分な根拠となる。この構図は、日銀の利上げをきっかけに円ショートの大規模な巻き戻しが発生した2024年夏と危険なほど似通っている。

リスクは日銀要因にとどまらず、米国要因もある。2026年5月の雇用統計が予想を下回ったほか、コアインフレ率が2.5%へ鈍化するなど、直近の米経済指標を受けて、FRBが9月までに利下げに踏み切るとの見方が強まっている。日本が引き締め、米国が緩和に傾くという政策方向の乖離は、歴史的に円高を促す強力な触媒となりやすい。

介入リスクとヘッジ戦略

日銀会合後も通貨安が続く場合、財務省による直接介入の可能性にも警戒が必要だ。当局は投機的な動きを注視していると明確にしており、162.00方向への上昇圧力が強まれば、円を支えるための行動を招きやすい。WTI原油価格が足元で1バレル=75ドル近辺まで下落しているにもかかわらず、円はまだ支援を得られておらず、当局の通貨安への感応度を一段と高めている。

このため、現時点で大規模な円ショートを保有することは極めてリスクが高い。今後数週間での急激な円高に備えた防御が得策だろう。トレーダーは、アウト・オブ・ザ・マネーの円コール、またはドル/円プットの購入を通じて、ヘッジあるいは大幅な調整局面に備えたポジショニングを検討すべきだ。

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