IRNAは、同文書が日曜日にジュネーブで署名される予定だとするブルームバーグ報道を受け、米国・イラン間の覚書(MoU)の主要条項を公表した。文面によれば、イランはホルムズ海峡の管理移管について一切の確約を行わず、将来の管理はテヘランとオマーンの間の対話および共同意思決定を通じた「地域の問題」として扱われるという。
同覚書には核問題に関する合意は含まれないものの、署名から60日以内に核協議を開始するとしている。条項公表後、原油市場の即時反応は限定的だったが、価格はすでに米・イランMoUへの期待を織り込む形で動いていた。報道時点でWTIは2.65%安の約83.00ドルで取引されていた。
市場の反応と不確実性
WTIが足元83ドルまで下落したことは、米・イラン覚書に関する「最良のシナリオ」をすでに織り込んだ可能性が高いとみている。同合意は、核問題とホルムズ海峡に関する主要な意思決定を将来に先送りしている。明確な決着を欠くことは不確実性を大きく高め、下落局面が盤石とは言い難い。
核協議の「60日」という期限は、市場変動の可能性に明確な時間軸を与える。どのような見出しでも急激な価格変動を招き得るため、我々はそのボラティリティを買いたい。2015年のJCPOA(包括的共同作業計画)最終交渉局面では、原油オプションのインプライド・ボラティリティが25%超上昇した局面が確認されており、今回も同様のパターンを想定している。
市場ファンダメンタルズとトレーディング戦略
ファンダメンタルズデータは、現水準からの持続的な下落を支持していない。直近のEIA(米エネルギー情報局)統計では、米国の原油在庫が過去3週間で900万バレル超減少した。一方、OPECプラスは第3四半期までの減産維持を再確認している。供給が引き締まった環境は市場の下値を固め、さらなる下落余地を限定しやすい。
当面は、上下いずれの方向でも大きな値動きで収益機会を得られるオプション戦略が魅力的だと考える。交渉期間全体を捉えるため、8月限および9月限でのロング・ストラドルを検討している。これにより、協議が決裂した場合の急反発(ラリー)にも、実質的な打開が生じた場合の追加下落にも備えることができる。
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