AUD/JPYは木曜日の欧州時間序盤、豪準備銀行(RBA)のタカ派姿勢が豪ドルを下支えし、112.40近辺へ小幅に上昇した。マッコーリーは、RBAが来週の会合で政策金利(オフィシャル・キャッシュ・レート)を据え置く一方、8月利上げの市場織り込みを維持させるようなシグナルを発すると見込んでいる。ただ、片山さつき財務相が「投機的な動きを注視しており、必要なら行動する用意がある」と警告したことを受け、円安抑制に向けて日本が介入に踏み切る可能性への警戒が上値を抑えた。
日足では、クロスは100日単純移動平均線(SMA)を上回って推移しつつ、ボリンジャーバンド下限(112.26)を試す展開。RSI(14)は39前後と低下しており、上昇トレンドの枠組みが維持される一方で弱気モメンタムを示唆する。上値抵抗はボリンジャー中心線付近の113.62、その上は上限の115.00。下値支持は112.25、次いで100日SMAの111.75で、同水準を明確に割り込めば、より深い調整局面入りを示唆する。
RBAのタカ派姿勢が豪ドルを下支えする一方、円介入リスクは残存
RBAのタカ派姿勢は豪ドルの支えになっている。特に先週発表された豪5月消費者物価指数(CPI)はインフレ率が4.1%と予想を大きく上回り、これを受けて市場は8月利上げを完全に織り込む状況となった。このため、AUD/JPYは基調として底堅く、重要水準である100日移動平均線(111.75近辺)を上回っている限り、当社はコアのロング・バイアスを維持する。
もっとも、円サイドには即時的な上昇を抑える大きなリスクがある。USD/JPYが159.50近辺で推移するなか、財務省は「投機的な動き」への警戒を強めており、2024年4~5月に円を下支えするため実施した数百億ドル規模の介入も記憶に新しい。円が突発的に急伸し得る現実的な脅威があるため、113.00を上回る局面で積極的に上値を追うことには慎重姿勢が必要だ。
方向感不透明な局面でオプションを用いたリスク管理
タカ派中銀と通貨介入リスクの綱引きは、近く急激な値動きにつながる可能性を示唆する一方、方向性は読みづらい。当社は、来週のRBA会合というイベントリスクと、常にくすぶる円介入リスクを踏まえると、インプライド・ボラティリティは現状では過小評価されているとみる。したがって、今後数週間で上下いずれかに大きく振れた場合の利益を狙い、ストラドル(同一満期・同一行使価格のコールとプットの買い)購入を検討している。
すでにロングを保有している場合、最大の懸念は日本当局の発言・対応を契機とした急落だ。下方リスクのヘッジとして、112.25のサポートを下回る水準に行使価格を置いたアウト・オブ・ザ・マネーのプット購入を検討する。これらのプットのコストを賄うため、同時に113.62のレジスタンス近辺を行使価格とするコールを売却し、カラー戦略で急変動に備えることが可能だ。
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