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メキシコのコアインフレ率、5月は予想下回る 利下げ観測強まり、ペソのキャリートレードに重し

by VT Markets
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Jun 9, 2026

メキシコの5月コアインフレ率は前月比0.22%上昇し、市場コンセンサスの0.24%予想を下回った。今回の結果は、市場が織り込んでいたよりも月内の基調的な物価上昇圧力が弱かったことを示唆する。

コアインフレは、変動の大きい品目を除外して算出され、インフレの基調トレンドを見極めるうえで注目度が高い指標だ。5月は予想比0.02ポイント下振れとなり、目先のインフレ・モメンタムを評価する際の参照点をより低い水準に設定する格好となった。

金融政策への含意と市場の反応

5月のコアインフレが小幅に予想を下回ったことは、バンシコ(メキシコ中央銀行)の引き締め的な金融政策が効き始めている明確なシグナルとみる。加えて、コアの前年比上昇率が4.10%と2023年末以来の低水準に低下している点は、ハト派への転換余地を一段と強める。中銀が追加利上げを検討する理由は乏しく、今後は利下げ局面入りの好機を探る段階に入るだろう。

デリバティブ市場もすでに反応しており、今後数週間でTIIEスワップカーブは利下げをより積極的に織り込む展開を想定する。今朝時点で、オーバーナイト・スワップは2026年9月会合で25bp利下げが実施される確率を約60%織り込み、先週の約40%から上昇した。年内に少なくとも1回の利下げが完全に織り込まれるにつれ、カーブのフラット化が進むとの見立てから、フロントエンドのスワップでレシーブするポジションに妙味があると考える。

為替見通しと成長環境

為替トレーダーにとっては、メキシコ・ペソに再び下押し圧力がかかりやすい見通しとなる。米ドルとの金利差縮小が意識されれば、キャリートレードとしてのペソの魅力は低下する。このため、期間3カ月のUSD/MXNコール・オプションの買いを検討し、第1四半期に見られた18.70水準への回帰をターゲットとする。

今回のインフレ統計は単独で見るべきものではない。直近では1-3月期GDP成長率が年率換算で1.8%へ減速したことを示すデータも出ている。バンシコは歴史的に、ディスインフレ基調への確信が得られれば政策転換に動く傾向があり、2024年に政策金利を11%超で長期据え置いた後、最終的に利下げに踏み切った局面と重なる。インフレ鈍化と成長の弱さが重なることで、年後半の緩和検討に必要な環境が整いつつある。

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